2016/09/17 のログ
ヴィール > 正面に向き直っても衣服を摘む手は離れない。
怪訝そうな瞳が、彼の顔を覗き込むように。

「……そもそも、声かけた時は誰だかわかってなかったっての……」

食い下がって尋ねられるが、曖昧な答えしか返せない。
徐々に距離が詰められる。首に腕が回れば少し虚を衝かれたように瞬いた。

「……んなこと言うなよ。……雄弁な……って」

艶やかに釣り上がる口端に微か、心臓が跳ねる。
寄せられる顔、唇が重なれば一瞬目を瞠った後、細めた。
此方からもチェシャの首に腕を回し、より深く口付けを交わす。

チェシャ=ベルベット > 「……ばか、お前モテないだろ。そこは嘘でもお前が気になるって言っておくところだってば」

からかうように呟いてまるで年下に恋の授業でもしているように笑って諭す。
相手が嫌がらずむしろ受け入れるようにこちらへと腕を回せば喉を鳴らして擦り寄った。
驚いた相手の顔に微かに得意気に鼻を鳴らして巧みに下を滑りこませて絡め合う。
以前よりもねっとりとした娼婦もかくやという濃密なくちづけであった。

「ん、……ふ、……っなぁんだ、拒絶しないのか。手っ取り早くていい。
 言葉にするよりも態度で、身体で示したほうがずっと理解が深まることがあるんだよ……。相手してよ、不良くん。
 今日は僕サービスしてあげるからさぁ……」

唇すれすれのところまでで離してから誘うように囁く。その表情ははっきりと欲情した獣の笑みであった。

チェシャ=ベルベット > 【一時中断・持ち越し】
ご案内:「貧民地区にある路地裏」からチェシャ=ベルベットさんが去りました。
ご案内:「貧民地区にある路地裏」からヴィールさんが去りました。