2016/03/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」にアシュトンさんが現れました。
アシュトン > (薄暗い貧民区の、更に薄暗い隅。
周囲の建物と比較して遜色ない程に古びた建物の中、薄暗いランプの光だけが室内を灯し出している)

……こいつが約束の品だ。
(カウンター席に腰かけたまま、隣に佇む、不自然に身なりの良い男へと皮袋を差し出す。
当然ながら場所が場所だ、非合法のやり取りに使われる事も多い。
むしろ、酒を飲みに来る客よりも、そっちの方が多いのではないだろうか。
それを如実に示すかのように、明らかな程ゴロツキや、脛に傷のありそうな者、どっからどうみても怪しいヤツなど等。
空気に漂う煙も、煙草だけのせいではるまい)

アシュトン > ――確かに
(差し出したモノの代わりに、よくと膨らんだ皮袋を受け取る。
手にしただけで分かるずっしりとした感触は、中身が相当な額であること知らせてくる。
感触で支払いに不正が無い事を確認すると、そのままコートの内側へと潜り込ませ。
取引はこれで全てと終わる、余計なやりとりも一切とありはしない。
身なりの良い男は、何事も無かったかのようにその場を後にしてゆく)

マスター、ウィスキー
(痩せた上に仏頂面を張り付けたかのような男へと、片手をヒラヒラと振る。
告げられた注文を繰り返す訳でもなく、ただ機械的に瓶を棚から取り出すと、小さなグラスに注ぎ。
目の前に、琥珀色の液体が置かれる)

アシュトン > (グラスを片手に持ち上げると、口元の布をずらし。
傾けて中身を舌に触れさせると、眉が僅かに動いた。
全力で安酒の味であり、アルコールの臭いや刺激が妙につよい。
間違えても、美味いとは言えない)

そう言えばマスター、この辺りに近々ガサ入れがあるそうだ。
形式的なモノだからそれほど虱潰しにはしないだろうが、少し、気を付けておいた方がいいかもな。
(ちょっとした世間話程度の感覚で、告げるのは何処かからの流出情報。
痩せた男は目配せを一つしてから、グラス磨きを始めた。
これで今回の酒代はチャラである
新人がそんな事言っても勿論信じては貰えないが、これでも、裏社会での実績はそれなり程度にはある)

アシュトン > (その後暫くと不味い酒と格闘しながら、新たな客でも来ないかと佇んでいるのであった――)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」からアシュトンさんが去りました。