2015/11/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にドロシーさんが現れました。
ドロシー > 「――ふーむ。」

時間が時間故に人通りもまばらな路上の一角、掲示板の前に陣取り、うなりながら見ていく。浮いた篭手が腕を組む。
掲示板の内容は告知、事件、賞金首リストに、人手の募集、卑猥な落書き――種々のものがあるが、事、依頼となるとめぼしいものがない。
傭兵の募集もあれど――無暗に高額の報酬につられて飛び込めば最前線で殺される、そういう類の物しかない。

「――ぬぅ。」

路銀にはまだ余裕があるとはいえ、いい加減収入も欲しい所。
いっそ冒険者の真似事でもしたほうがまだマシか、という気すらしてくる。

ドロシー > 「いや、しかし――」

ダンジョンとなると鎧が邪魔なのである。
飛行の付与が施された背面の装飾は狭い場所では邪魔以外の何物でもない。
フルフェイスの兜は視界を遮り、なにより重い鎧はそれだけでダンジョンでの探索を阻害する。

何より今の境遇がそういうたぐいの所為となれば一人で行く、という選択肢はない。

「――やっぱり向いてないのか、私。」

故に、腕を組み、首を捻りながら――逐一依頼の張り紙を確認していく。
何度見たところでめぼしいものはない、のだが。

ドロシー > 「……」

ため息一つ。
素性の知れぬ上に全身鎧を脱がない奴など真っ当な仕事がない――が故の傭兵という職業選択なのだが。
比較的『マトモ』に見える募集をいくつか記憶しておく。

縁がなければ乗ることになるだろうが。

「その前に――斡旋所か……」

あるにはあるのだろうが。
まず場所――誰かに聞いて―――いや、そもそも人もいない。

ドロシー > 「……まぁ」

ぶるり、と身震い。
いかんせん、この時期は寒い――留まるには向かない。
とりあえず他の掲示板でも探すか、――どうにもなれないものである。

腕組みを解けば通りを歩きだす。仕事の一つでも落ちていないものか。ないか。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からドロシーさんが去りました。