2023/07/06 のログ
バティスタ >  
駆け寄ってくる子供達に、欺瞞の聖女は微笑む
見窄らしい服装に、衛生状態、栄養状態も悪いのだろう風貌
それでも逞しく生きているのだろう、けれど
この子たちの中には、放っておけば大人達の糧となって命を失うこともある…
勿体無い
この世の生地獄を味わいながら生きていくか
偽の神にその生涯を捧げてもらうか
そのどちらかのほうが、自分にとっては有益で愉快である

「お腹を空かせてはいませんか?」

にっこりと慈母のような笑みで手を差し出し、その小さな手をとって
聖堂騎士達が配給を行っている馬車へと向き直る

神に感謝して信徒になるも良し
運良く生き長らえたと勘違いして生きていくも良し

欺瞞の聖女は、今日も有意義にこの世界を楽しんでいた

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からバティスタさんが去りました。