2022/09/11 のログ
■タマモ > 「二束三文、じゃろうな。
まぁ、それ以外に、何かあればと思うたが…」
風呂敷包みを手に、改めて、ぐるりと見渡す。
ある意味、逃げ去った男達、それと近からず遠からず、そんな目的を持った少女。
男達が狙いを定めるような、そんな相手、それが近くに居たならば。
己が、その相手を…なんて、考えているのだが。
瞳を閉じ、耳を澄ませる。
さて、そんな何者かが、近くに居るのかどうか。
■タマモ > 「………何も無し、か。
やれやれ、獲物を探っておる途中であったようじゃな」
続き呟けば、閉じていた瞳を開く。
そのまま、風呂敷包みを手に、男達の後を追うように、歩み始めれば。
少女の姿は、通りの中へと消えて行くのであった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にグライドさんが現れました。
■グライド > (元々は、古い教会が建立されて居た場所だった
年月が経ち、建物の修繕がままならず、放棄されて久しい其の場所は
其処が何を祀って居たのかすらも知らぬ者が多いと言う
信仰を失った土地に加護など存在する筈も無い
治安の悪化した最も厄介な地区に在る其の建物には
今や浮浪者すら立ち寄らぬ程に危険で在ると言うのが
付近の住民の中では、共通認識となって居るで在ろう
故に――この場所に、何らかの用が在って訪れる者が居たとしても
特段の理由も無く、何か騒ぎの気配を感じ取って尚、態々近付いてくる輩は、そう多くあるまい
余程腕に覚えが在るか、余程正義感に溢れているか
或いは随分と無知であるか、そして危機感が足りて居ないか、だ。)
「―――――………で、もうお仲間の増援は無しか?」
(礼拝の祭壇であったろう場所の前で
段差に腰かけ、目前に佇む一人の男を前にして、声が響いた
周囲には、倒れ伏し、時折呻く幾人もの姿が転がって居る
――荒くれ者、と言うには少々可愛げの無い、明らかに、”訓練”された者達が
小さく溜息を零しつつ、手にした金属のタグを掲げ見る
記されて居るのは所属――王国と戦時中の、小国の名だ
ハデグにおける小競り合いで、目下敗走を喫し続けているのは記憶に新しい
何せ、其の戦上には己も、王国側として参戦して居たのだから。)
「――――王国の騎士に手を出すと、火種が大きくなりかねない
だが、戦力は削りたい、だから、王国が抱えそうな傭兵から崩していく――そんな所か?」
(――あくまで予想だ、相手が律儀に答えるとは思って居ない
だが、ここ数日、突然姿が見えなくなった傭兵仲間が居た事を鑑みれば
大方、そう言う事なのだろうと言う確信めいた物は存在した
――タグを、足元へ放り投げて遣る
其の上で、再び立ち上がれば、目の前の男へと、一歩踏み出そう
当然ながら――見逃す、なんて甘えた事はする筈も無い
が、其れと同時に、周囲へと再び、人影が降り立った
増援だろう事は容易に察せられるが、先の連中と少し異なるのは、戦士姿では無い事。)
「よう、居るじゃねぇか、出し惜しみしやがってよう。」
(――暗殺者。 恐らくは。
良くもまぁ這入り込めたものだと、感心めいて、口笛が響いた)
■グライド > (思えば、尾行されて居るなと言う気配は昨日から在った
生憎、人目の多い場所で過ごして居た事も在ってか、仕掛けては来なかったが
思い立って、御膳立ての様に人気の無い場所へと足を向けて見れば、案の定だ
全身鎧を身に着けて居なかったことも、襲撃に踏み切らせた要因なのだろう
多対一で一気に囲み、片を付ける――戦法としては至極真っ当なもの
だが、一つだけ読み違いが連中に在ったとすれば――戦場で盾兵として身を張る己は
対多数戦闘など、当たり前の環境で生き延びて来ているのだ、と言う事か。)
「戯言は良いだろ、俺様が飯の時間削ってまで付き合ってやったんだ
いい加減終わらせて、精々暫くの飯の種になって貰うぜ。」
(敵国からの侵入者を突き出せば、賞金も悪くはあるまい
突き出す騎士団にも、其れなりにコネと当ては在る
と為れば――事情だの良い訳だの、一々聞いてやる理由も無い
其の儘、僅かに姿勢を低く構えれば、真横に位置する敵めがけて、思い切り踏み込んだ
携えた大盾による、単純明快な体当たり(シールドタックル)
暗殺者らしく、短剣を構えて居たのも関係無く、壁際へ叩き付けられるまで吹っ飛ばせば
返す刀で、大きく盾を振り回して、背後を狙いに来たもう一人を地面に叩き伏せれば
鈍い音と共に、呻く声が響いて、それきり動かなくなった
死んでは居まい。 まぁ、死んで居た所で情けも無いが。)
「……戦力の逐次投入は愚策だと云々、こいつは笑い話だと思ってたんだがなあ?」
(そも盾兵に対して、後手後手に回って仕舞っている時点で、失策には違いあるまい
せめて、この都に来て最初に狙った相手が己であったならば
まだ、隙の突き様は幾らでも在っただろうが―――)
「……いや、勝手に殺すなと怒られちまうか。」
(――姿を見ない傭兵仲間が、まだ、死んだとは限らない。
其れは――連中を伸してから、考えるべき事だ
盾を構え直して、残りの連中を視界に入れながら、次の動きを窺った)。
■グライド > (後手として仕掛けて来たのは、向こう
二人同時に、腕と足を斬ろうと踏み込んで来る
とにかく、何方かでも当たりさえすれば其れで良いと言う攻め方
大方、何か刃にでも塗り込まれて居るのだろう、暗殺者の常套手段だ
後ろに引くのは愚策だろう、段差も在り、何より壁際に詰められる
ならばと、盾を横薙ぎに振り、片方を刃ごと叩き落としながら、其方側へ足を運ぶ
多対一での必須の考え、常に一対一の瞬間を作り出す事
少々入りが浅かったか、一撃で昏倒させるまでは至らなかったが
少なくとも挟み込まれる位置関係は避けている。)
「おいおい良いのか? いくら人気の無い所ってもよう
時間を掛けりゃあ、其れだけ見つかる可能性も増えるってもんだ
こんな場所でもな、物好きな騎士連中が、全く来ないって訳じゃあ無いんだぜ。」
(或いは――物好きな、傭兵連中辺りが、何かの拍子で
期待して居る訳では無いが、相手を焦らせる効果位は在ろう
此処で逃げおおせた所で、己と言う目撃者がいる限り、潜入は失敗も同然だ
なら、向こうさんとしては是非にも此処で口を封じて置きたいだろう
選択させるのは己の方だ、相手が迷えば迷う程、判断や動きに影響が出る
実際に――恐らくは頭で在ろう者の指示を仰ぐように、連中の動きが僅かに止まる
撤退か、続行か。 己としては何方でも一向に構わない、"居る"事が分かった以上
残った連中を追い詰める事は、騎士団にだって出来るだろう
生かして置いて利の無い連中を、態々御膝元で放って置くほど、騎士団も甘くはあるまい。
追うのではなく、追われる立場で、さて、連中は何処まで粘れるだろうか。)
「―――……まぁ、其の前に俺様が伸しちまうかも知れないがよ。」
(ごんっ、と、鈍い音、再び。
動きの止まった隙を、態々待ってやる温情など与えはしない
一人、脳天から盾で思い切り殴りつければ、今度こそ昏倒したか
残りは3人――追い詰めたのは、追い詰められたのは、果たしてどちらか)。
■グライド > (――遠くから、足音が聞こえて来た。
耳馴染んだ金属音、一つでは無く多数の其れ
誰が通報したのか、或いは警邏が発見したのか
其れが、王都騎士団の物であるとは、感づくのは容易い
けたたましい叫び声が石造りの場内へと響く
其処までだ、と無抵抗を命じる声が、果たして何処の騎士団の物かまでは知らないが
盾は構えた儘に、誰が敵で、誰が味方かは判る様に、懐から印章を取り出そう。)
「――――傭兵のグライドだ! ギルドからの雇用証もある!
其処の連中で最後かは知らんが、頭は其処の野郎だぜ。」
(――ギルドで報酬を貰う為の、身分証の様な物
少なくとも己が、王都に住む人間である事だけは伝わろう
警戒こそ解かぬが、此れで人数の差すらもが覆った
――取れる選択肢は、残り少ない筈だ。
その後、制圧された小国の間者達は、残らず捕らえられ
然るべき処遇を受ける為に、騎士たちに連れられて行った
己もまた、関係者として話を聞かれ、暫くの間は拘束される事と為るだろう
其れでも、少なくとも、運が悪ければ更に広がって居たであろう被害を
小規模で防げたことは、不幸中の幸いであったのかも知れぬ
後日、とある墓地に新しく出来た、墓標の前に
決して安くは無い酒瓶が一本、静かに置かれて居た――)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からグライドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリクさんが現れました。
■リク > 「この肉料理おかわり!」
(冒険者が集う酒場兼食堂、二階は宿といった風情のよくある建物。
宿泊料も食事も安くて味も悪くないということで財布に余裕がある時は利用させてもらっている。今日は割と余裕があるほうらしく、ガツガツと、久しぶりの街での食事に皿を積み上げていた)