2022/07/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/安宿」にビョルンさんが現れました。
■ビョルン > 遠乗りの馬を走らせ、久々に王都の土を踏んだ。
だが、折からの季節雨に打たれてびしょ濡れの姿。
どこにも顔を見せる気になれず潜った宿ではツインルームしか空いていない上に、単身の客が来れば相部屋になるとの説明を受けた。
「ついているのか、ついていないのか」
濡れた服を脱いで部屋に備え付けられたガウンを身に纏う。
灯りを小さくして、寝台の毛布の中に潜り込んだ。
寝心地の悪さが絶妙で、四方山のことが頭を過ぎる。
ぼう、と天井の方を見上げる。
時間はそれほど遅くはないが、相室を良しとする切羽詰まった宿泊客は他にいるだろうか。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/安宿」にジーゴさんが現れました。
■ジーゴ > 準備は万端。
お風呂上がりにはいい匂いの香水も付けたし、シャツもしっかりとアイロンをかけた真新しいものだし、髪の毛もふわふわ。
爪も整えたし、一晩を売るためにふさわしいような準備は万端だと本人は思っている。
少しだけ緊張した面持ちのミレーが安宿のまだ閉まっている扉をノックする。
準備は確かに万端な彼が大きく間違っているのは、頼まれた部屋とは別の部屋をノックしていること。
「失礼します」
返事がなくても部屋に入ってしまうのが、彼の悪い癖だ。
小さくドアを開けるともうその部屋の明かりは落とされていて、
寝台には既に誰かが入っていることはわかった。
相手も準備万端だな、と誤った解釈をすると
そのまま、ベッドに歩みをすすめて、おもむろに同じ毛布の中に潜り込もうとする。
ミレーは、男娼を呼んだ部屋にやってきたつもりだからもちろん丸腰。
布団に潜り込むことができれば、相手の肩口に甘い匂いのする身を寄せてガウン越しに尻を撫でようともするだろう。
■ビョルン > 寝付かれず、寝返りだけは千回万回と打ったような感覚でいるところにノックの音を聞けば、ハァイ、と気の抜けた返事をした。
「開いてるよ」
そう続けようとしたところにドアが開いて、結局は生返事に消える。
薄暗いツインルーム、片方のベッドの中でドアの方へ寝返りを打つ。
相部屋の客が来たのだろうと、狸寝入りを決め込もうとした。
「……?」
薄暗い部屋の中、毛布が捲られればどうにもおかしいと不思議そうな唸りが一声上がる。
けれど己の傍に滑り込む手腕、というか慣れはただ使用中の寝台に間違えて入ったということではなさそうだ。
「ん……」
相手が誰であれ、状況がどうであれ。
雨に打たれて宿に逃げ込んだ己には有難い体温であった。
「だァれ?」
尻を撫でられればそれに応じるように己もその頭を抱き寄せて撫で返しながら問う。
己のそれとは違う耳へと指先が触れれば、その根元をクイクイと指先で弄るだろう。
■ジーゴ > 相手は眠りかけていたようだ。返ってくる言葉は少し寝ぼけているように聞こえて。
もちろん、ミレーは相手が自分を待っている間に寝てしまったのだ、と解釈しているけれど。
「ジーゴ」
相手はこの状況も含めて問いかけているかもしれないけれど、部屋を間違っているなんて思い至らないから、少年が答えたのは、単純に自分の名前だけ。
すり寄せた体の代謝の高い体温と甘めの匂いに少しだけ混じる獣の匂い。
触られた頭は人のものとは違っていて、外側の毛は少し固いが内側の毛はふわふわもこもこ。
「耳くすぐったいってば」
耳を触られると頭をより相手にすり寄せて体をよじると、熱い息を漏らした。
「雨、ぬれた?」
同じ布団の中ほとんどゼロ距離の相手から伝わってくる少し冷たい体温。
相手の肩口に頭を預けたまま、抱きしめるように背に手を伸ばして。
そのままガウンの紐を緩めてしまおうとして。
胸元のガウンが少し開いているところから、小さく吸うようなキスを落とそうと。
■ビョルン > 「ジーゴ」
その名前を口の中に転がすが、知らぬ名だ。
けれど気にすることなく相手の頭部を撫でている。アンダーコートの柔らかいその手触りがどこか愛らしく懐かしく撫で続ける。
「くすぐったいのは、厭かい?」
そうでもなさそうな反応に思わず口元が緩む。
何かの間違いであれ相手の悪戯であれ、この状況は楽しく利用したい。
寝具の中で抱き合いながら頷いて、秘密めかして声を潜める。
「そォだよ、あっためて呉れる?」
相手が己を脱がすならそれに任せる。
薄い照明の中、相手は小柄なミレー青少年と知れるが素肌への口付けには小さく吐息して相手の頭へ頬を擦り、己も相手のシャツのボタンを外していこうとする。
■ジーゴ > 「くすぐったいのヤだよ」
耳はくすぐったくてビクビクしてしまうし、それを超えると簡単に感じてしまうから、相手の自由にさせておくのは少し危険だった。
でも、その答える声色は強い拒絶ではなくて、少し甘えたようなもの。
頭を撫でられるのは心地よくて、そのまま身を預けてしまいそうになる。
「いーよ。オレ体温高いから」
紐を解いてしまうと、もう相手のガウンは体にまとわりついているばかり。
相手が自分のシャツのボタンを外していくのを自分でも手伝って、下の方のボタンまで外してしまう。
シャツから両腕を抜いて、すっかりシャツを脱ぎ切ってしまうとそのまま
体をより一層近づけて、上半身がぺっとりと触れて。
少年の熱い体温と青年の冷えた体温が混じる。
少しの間、抱きしめてじっとしているが、徐々に肩口にキスを落とし始めて
そのままキスは徐々に下の方に下がっていく。
熱い唇を擦り付けたり、獣の少しざらついた舌が肌をなぞったり
乳首を舌で擦っては先端をつついたり。
時間をかけて、愛撫する範囲を広げていこうとして。
■ビョルン > 「でも、可愛い耳だからもうちょっとだけ」
擽りの手は緩めて指先で穏やかに耳とその周囲を撫でる。
獣の感触に近いその頭、吸うように鼻先寄せた。
「ああ、いい気分だ」
相手の体温が重なると心地よく目を伏せる。
このまま抱いていれば、そのままうとうとと眠ってしまうかもしれなかったが、じきに相手からの愛撫が始まる。
「ん……ッ、」
押し殺したように声が上がり、下半身まで反応を始める。
九龍山麓から馬を駆ってきた疲労もあろう、所謂疲れマラとも謂うべきかペニスはガウンの生地を押し上げてテントを張らせた。