2022/04/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にワルシュミスタさんが現れました。
ワルシュミスタ > 古ぼけた民家の壁に不似合いに取り付けられた黒檀の扉。
時折、風もないのにカタカタと音立てる看板には魔族語が記されている。
但し、特定の条件・・・強い情欲を持った者・・にしか見えない様になっているために、それ以外の者には妙な音が鳴っているとしか解らないだろう。

 その扉の向こうで『誰か来ないかと待ち受けている』のは、大柄な黒髪の女性。一見優雅に紅茶を嗜んでいるかに見えるが、リンとも鳴らぬベル見つめながら溜息一つ。

 「はあ・・・分かるヒトには分かるかと思ったのですけど、なかなか、ですわねえ・・・」

 実はこの扉、出現場所は完全にランダムなので術者である女にも
どこに繋がったのかは不明な状況。
 中から開けられない訳ではないので見ようと思えば見られるのだが、単純に『面倒くさい』のでそんなつもりは一切ない。
 ただひたすらに待つだけなので、早くも飽きが来ているという
適当な女。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にライツさんが現れました。
ライツ > さあ、今日も宿に帰ろう──と歩いていた時。
丁度人通りの少ない路地裏を軽い足取りで歩いていた少年は、突然ゴンッ! と額に衝撃を感じて、思い切りのけ反る。

「……っつぅ~。何すか一体? ……って、ええ!?」

そこには、扉があった。
暗闇の中に溶け込むような、黒檀の扉。そんなところに扉があるわけがない、という思い込みもあって、思い切りぶつかってしまった。
警戒心を抱く者も少なくないだろうが、少年の場合は好奇心が勝って。
その扉を触ったり、指先でとんとん突いたり、満遍なく調べて……最後に看板を見る。

「うーーん」

そこに書いてある内容は扉を、何かの罠のようにも、おとぎ話に現れて登場人物を試す門のようにも思わせる。
しばらく考えて、扉を開けて中に踏み入ってみる……
書いてある内容が比喩なのか、謎かけなのか、そのまんまの意味なのか、答えを知らずに帰るのは不可能というもの。

「……お邪魔します?」

ワルシュミスタ > 「・・・あら?」

戸口に現れた小さな影に、小首傾げながら一言。
入ってきた時の様子から少し調子が違うと感じながらも、まずは少年がどういうつもりなのかの見定めから始めようと。
 悪印象は持たれたくないため、わずかに目を細め歓迎の意思示しながら、まずは椅子とお菓子勧め。

 「ようこそ。看板の文字はお読みになりまして?」

 嫣然と微笑みながらも、目では体つきや物腰をしっかり品定めしており、薄いがしっかりとした筋肉や白い肌、どこか常人ではない物腰などに心の中で「合格」の印付け。

 「・・・ひょっとして、迷い込まれたりしまして?
 今ならそのまま引き返せますけど、いかがなさいます?」

 意図していない侵入なら、此度は見逃そうかと。
まあ『扉』の事を言いふらされたくはないので、しっかり記憶は奪うつもりなのだが。