2022/01/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──ある日の夜。
男は人気の少ない夜道を、傍らにいる女性に肩を貸しながらえっちらおっちらと歩いていた。
傍らの女性はだいぶ酒に酔っているようで、殆ど男にぶら下がるようにしながら千鳥足でなんとか歩を進めている。

「……こう激しく酔っ払ってしまってはもつわけもない。とりあえずここに入って休もうず」

ちらりと女性を横目に見遣り、その酔い具合を見て苦笑を漏らす男。
度を越して飲みまくったのか、あるいは極端にアルコールに弱かったのか、それとも何か他の要因か──それはまあさておき。
男は安宿の前で一度足を止めると女性にそう提案し、返事を待たずにその中へと入り込んでいって。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカーレルさんが現れました。
カーレル > 夕暮れ差し迫る貧民地区
安宿や安酒場を目指して日雇い労働者たちが歩き、街の辻には無許可で春を売る女達が、
日銭を手にした男たちを手ぐすねを引いて待ち構えている
埃っぽく吹き抜けていく風は冷たく、この辺りをネグラにしている住人たちが、
廃材で起こした焚火で暖を取り身を寄せ合っている姿も散見している

そんな貧民地区の街路を呼び出されて雑貨屋へと向かう
この辺りでは質を問わなければ何でも揃う雑貨屋であるが、裏ではご禁制品に盗品、
密輸品なども扱うなんて噂のある店である
店主は大昔には大店の主であったなんて話も聞くが思うに『何でもかんでも扱って』、
大店を失ったのではないかと思う

雑貨屋に入ると店主の姿はなく、カウンターでは看板娘の鯖虎猫が気だるそうに顔を上げ、
その脇に看板娘にクシャクシャにされたであろう、書き置きが残されていた

『カレちゃんへ
 2、3時間留守にするので店番頼む』

そう書かれた手紙を眼にするや否や、帰ってやろうかと思ったが、看板娘のひと鳴きが
踵を返そうとする己の足を止めるのであった
カウンターの向こう側、普段であれば店主の指定席である椅子に腰を下ろせば、
看板娘を膝の上に抱き寄せてその柔らかな毛並みを撫で付ける
店主は小憎たらしい男であるが、看板娘は中々どうして、人馴れした甘え上手で、
膝の上に乗せるとすぐさま身体を擦り付け甘えてくる

「しゃーない、少しだけここにいてやるか…
 美女に引き止められたんなら仕方なし…」

よしよしと甘えてくる看板娘に応じながら、嘆息して店内を見渡す
客の来る気配は全く無い