2021/10/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクロミヤさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクル・コービンさんが現れました。
■クル・コービン > たまたま実家に帰ってたクルは母の働く宿で食事をして。
母が帰った後ものんびりしていたのだが……こんな夜遅くに宿の酒場で一人きりの少女はいろいろ危なっかしく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にグスタフさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からグスタフさんが去りました。
■クル・コービン > 【移動です】
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクル・コービンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にティアフェルさんが現れました。
■ティアフェル > 「――死んで!! 死んで! 死んで死んで!!!」
普段、人を癒し死を遠ざけるような役割を担っている、そんな口から奔る声。
がん!がんがんがん! 路傍の石で滅多打ちにしているのは一頭の狂犬となった野犬。小猫を食いちぎってさらに自分の足に咬みついて傷を負わせた。その上、牙も目も狂気に満ちていて喉元にさえ食らいつきかねない。だから、強かに打って、滅茶苦茶に打ち倒して。毛むくじゃらの息絶えた身体がびく、びく、と繰り返す痙攣さえ収まった頃――。
やっと、血まみれの手を下ろした。
「っはぁ……はぁっ……、は……
死んだ……?」
人気のない、街頭も明滅して切れかかっている薄暗い荒れた路地で倒れ転がる野犬に馬乗りになるような体勢。野犬の血にべったりと濡れ赤く染まった石をまだ握ったまま、呟いた。
口から血反吐を垂らして、もう痙攣すらしない真っ黒な狂犬に生命の光などカケラも存在してはいなかった。
頬にまでべった、と飛び散った血を張り付けて肩で息をする、その双眸は無意識に滲んでいて。ず、と洟を啜り上げ、っはーと大きく息を吐き出し。手に残るなんとも後味の悪い感触に眉をしかめ。
犬の死骸の脇に脱力したように座り込むと、足を投げ出し傍の壁に凭れて建物に切り取られた夜空を見上げ。
「…………気分悪……」
充満する血の匂いに呻くように呟いたが、しかし動く余力がないかのようにその場で固まったように。