2021/09/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にティネさんが現れました。
ティネ > 近頃は天候が不安定だ。
ざあざあびゅうびゅうと、突如として降りしきる横殴りの雨に、
流されるようにして羽根の生えた飛翔体が貧民地区の一角に迷い込む。
手のひらサイズの妖精の少女だった。

「やばいよ~、どこかで雨宿りしなくちゃ……」

ティネは、もともと飛ぶのが苦手な妖精である。
人気のない廃屋の窓からお邪魔して、ひとまず雨風を凌ぐ。
濡れて身体が乾くまでは、満足に飛べもしないだろう。

ひと心地ついてから、先客が居たりしないかな……と、周囲を見渡す。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からティネさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──ある日の夜。
男は人気の少ない夜道を、傍らにいる女性に肩を貸しながらえっちらおっちらと歩いていた。
傍らの女性はだいぶ酒に酔っているようで、殆ど男にぶら下がるようにしながら千鳥足でなんとか歩を進めている。

「……こう激しく酔っ払ってしまってはもつわけもない。とりあえずここに入って休もうず」

ちらりと女性を横目に見遣り、その酔い具合を見て苦笑を漏らす男。
度を越して飲みまくったのか、あるいは極端にアルコールに弱かったのか、それとも何か他の要因か──それはまあさておき。
男は安宿の前で一度足を止めると女性にそう提案し、返事を待たずにその中へと入り込んでいって。