2021/09/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区-盗品蔵-」にアズさんが現れました。
アズ > 本日の仕事は盗まれた宝石を盗品蔵から奪い返すという依頼だ。
ギルドの掲示板に記されてあったのはただそれだけ。
攻略難易度の高いダンジョンに潜り込むよりは幾分か楽な仕事だろうと、鼻を鳴らしながらボロ屋の天井に張り付く少女。

見下ろす先には巨漢がゾロゾロと、下卑た笑みを浮かべながらそれぞれ持ち寄った盗品を舐る様な目で見つめていた。

「誰かの物を盗んでお金儲けだなんて、本当に許せないなぁ。
貧民地区はこんな奴らばっかりなのか?」

男達には気づかれないよう、小さな声でアズは嘆く。
お目当ての宝石は未だ見つからない。
そもそもこの盗品蔵に持ち込まれたのかどうかも怪しいところ。
もし彼らに見つかったなら、力じゃとてもじゃないが太刀打ちできないだろう。
鍛えているとはいえ、齢十八の少女に巨漢どもを薙ぎ払うだけの力はない。

ここは一旦引いた方がいいかもしれない。
そう思い、アズはソッと息を殺しながら梁を伝って天窓へと駆ける。