2020/12/23 のログ
■ブレイド > 「…ぁ…?どういう家なんだ、そりゃ…」
山賊がたまに入ってくる家?
今日一番妙な話が出てきた。
山賊がどういうものかを知らない、そして
そういうよくわからない輩が出入りする家…?
一体どんなところで暮らしていたんだろう。想像もつかない。
「…実は穴蔵ぐらし、とかいわねぇよな」
彼女の実情は知らないが、冗談めかして言う
■ソラム > 「.......?洞窟だけど、過ごしやすい」
サラッと常人には普通ではない事を告げる。
そもそも、彼女にとっての家は精々雨風が防げるなら上々という基準だった。
■ブレイド > 「……冗談でいったんだけどな…」
まさかそうだとは思っていなかった。
少し言っていることがずれているのも納得。
洞窟ぐらしの少女が言葉や街での過ごし方をしっているだけでも
十分大したことなのだが…
■ソラム > 「....知ってて話してると思ってた....」
目を点にしながら彼女はそう言う。
男性は山育ちだと聞いて似たようなものかと思っていたのだが、どうやらそもそもの概念が違ったらしい。
彼女は首を傾げながらそう思考する。
■ブレイド > 会話のすれ違い。
彼女にとっては山育ちというのは洞窟育ちと同義らしい。
自分がそう育ってきたのなら、そう考えるのも仕方ない。
仕方ないが…
「洞窟育ちなのに、魔力とかわかるもんなんだな」
才能が桁違いなのか、そもそもそういう種なのか…
本当に、変わった少女だ。
■ソラム > 「......魔力感知は、元々。敏感なの」
そう言いつつ腕を擦りながら説明する。
元々肌だけではなく周囲の状況を目を瞑ってでも詳しく調べられるので重宝していた。
■ブレイド > 「そうか。怪しんですまねぇな」
まぁ、いろいろと気になる出自の少女であるが
こちらに対しての害意はないように見える。
これ以上訝しむのも失礼だろう。
「お詫びになんかおごるぜ?」
■ソラム > 「......大丈夫」
一言そう言うと少しだけ微笑を浮かべ、
「.....今度、私の家に、連れてってあげる」
男性にそう告げる。自ら家に招くことは初めてだが、この男なら大丈夫だろうと彼女の中で判断した。
■ブレイド > 口数の少ない少女ではあるが
無愛想というわけではないらしい。
微笑みを浮かべるその表情は、姿相応…
可愛らしい少女のそれと変わらぬものだった。
「いいのかよ?あんたにとっちゃオレも得体のしれないやつだろ?
あんたの家にたまに来るっていう山賊と同じようなやつかもしれないぜ?」
害意はないのはいいが、少し無防備か。
それに、詫びるのはこちらの方なのに…思わず笑ってしまう。
■ソラム > 「......貴方は、いい人。保証する」
クスクスと笑いながらそう答える。
実際、ここまで心を開くことは早々無いことだ。
強いて言うなら、お酒に酔っている時などは例外だが。
■ブレイド > 「いいひとぉ?はは、口説き文句ってわけじゃないよな?」
会って、少し話しただけだというのに
何をもって保証されたのだろう。
魔力にそういう感じでも出ていたのだろうか?
自身が善人だとは思っていないため、少しくすぐったくもあるが…
彼女が飲んでいるのはジンジャーエール。
シラフではある、はずだ。
「まぁ、いいか。楽しみにしてるぜ?」
■ソラム > 「………最大限の歓迎、してあげる」
別に口説いてないからと付け足すと残っていたドライフルーツを放り込みジンジャーエールを飲む。
グラスの氷を口の中で転がし、口を冷却する。彼女にとって意外にもクセになるらしい。
■ブレイド > 口説いているわけでもないのに男を家に招待するとは…
こうやって人と接することは少ないのだろうか?
自分は構わないが…
「そっか…えーと、んじゃ名前くらいは教えたほうがいいな。
オレはブレイドだ」
家に呼ばれて名前すら知らないというのも変な話だ。
果実酒で口の中を湿らせてから名乗り。
■ソラム > 「私は.....ソラム」
少し言葉を選んでからそう言う。
名前を使う日が来るとは思っても見なかったようです、少しだけきんちょうしている様子だった。
■ブレイド > 「ソラム…ね」
自分から誘ったのに、なんだか緊張して見える様子に
妙な不器用さ…というか、人との会話に慣れていないのがわかる。
それとも、なにか魂胆があるのだろうか?
読めない。
「オレは冒険者できまった宿なしだから、また会えるかわかんねぇけどな」
■ソラム > 「……いずれ、会えたら」
そう言うとグラスに残っていたジンジャーエールを飲み干し、店主にお金を払って。
「…………美味しかった」
店主にそう伝える。店主の反応はさておき、ブレイドを一瞥してから出口に向かい、軽く手を振ってから扉を開けて外に出る。
外で何かが破裂したような音が聞こえそれ以降は彼女の気配は忽然と消え失せた。
■ブレイド > 去っていく少女の背中にひらりと手を振り、見送る。
変わった少女だった。
去っていくその時まで。
外で妙な音がしたが…外に出た直後だ。襲われたというわけではないはず…
気になって扉を開けてみれば、雪だけが降りつづいていた。
「…化かされた、わけじゃねぇよな?」
店主は手の中の硬貨を指で弾けば
本物であることを自分に示してくれたのだった。
■ソラム > 「………変わった男」
空を飛びながら彼女はポツリと呟いた。
彼女の背中には見たことのない3対6本の銀翼を羽ばたかせて雪の中をスルスルと飛行する。
地上から見てみれば鳥のように見えるであろう。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からソラムさんが去りました。