2019/12/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にロロさんが現れました。
ロロ > (――この少女は健啖である。
「カラダが資本なんだから当然っしょ?」というのが、当人談だが。
それにしても限度が有るだろうという程に、喰う。
今夜もこうして。仕事先での三食賄いおやつ付きとはまた別に、夜食万歳。
奥まったテーブル席にて。どかんと盛られた、実に分厚いステーキ肉に。舌なめずり。)

 やぁ…やっぱコレだ ね。ニンゲン、三大欲求に素直でなくちゃ。

(ミレー族も、厳密にさえ言わなければ。ヒトの近縁、ニンゲン扱いで良いだろう。
必然、食性も何も近しい訳で。
くるくると器用に、且つ行儀悪く。フォークとナイフを手の中で回してから。一日最後のお楽しみに取り掛かった。)

ロロ > (決して高い肉ではないが。この場合は質の良し悪しを、値段に対する肉の量…コストパフォーマンスが補ってくれる。
等と七面倒臭い表現をせず、ざっくりと言ってしまえば。
この値段でこれだけ食べられればお得!という事になる訳で。
正直その一点だけで。高品質、高級店、等よりも。こういう店を選ぶ事になる。)

 ――ンだけど。ちょぃと気になるよな ァ…

(お値段お得な場末の酒場に、強いて難点を挙げるなら。
紳士的という単語を、生まれてこの方辞書に載せたことが無いような。
いかにも、ガラの悪い破落戸だの冒険者崩れだのが。目と鼻に付く事だ。
そういう輩がジロジロと此方を睨めてくる事に。ほんの少しだけ鼻白む。

もっとも、彼方は。
見た目も台詞も不用心な少女を、どう手籠めにするかを考えている…とは限らず。
痩せの大食いめいた光景に、退くか呆れるかしているだけかもしれないが。)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にヴィルアさんが現れました。
ヴィルア > 少女が健啖ぶりを発揮する酒場の扉が空き、また客が入ってくる。
仕事の時以外は自由にさせているものの…ハイブラゼールにて少女を買った男だ。
明らかに貴族とわかる服装で入ってきたため…少女に向けられていた目線が一斉に男に向く。

「ああ、気にしないでくれ。別にこの店に不利益な事を行いに来たわけではない」

何か貴族の機嫌を損ねることをしたか…と店主が慌て始めるが。
軽く手を振ることでそれを制止して。
一般の、しかも貧民地区の酒場に貴族が現れること自体が異例ではあるが、断言してしまえば口を出すものも居ないだろう。

「やあ、ロロ。少し気になってね。君の『同僚』に追ってもらったんだ」

酒場にざわめきを起こした青年は…気さくに挨拶をしながら、少女の対面に座ろう。
同僚と言うのは、何人か居る彼の護衛のことだ。

「それにしても…済まない。仕事の合間に食事は出していたと思うが…、足りなかったか」

少女の目の前にある大量の肉を見て。
彼が雇うと言った以上、雇われた者に不満を抱えさせるのは商売人としても我慢がならない。
少し目線を伏せ、少女に対して謝意を示す。

ロロ > (そんな荒くれ者共が。更に別のベクトルで、大きく退いた――物理的に。
不意にざわつく店の入口。何事か有ったのかしらん、と目を向けて。
少女もまた、驚かされる事になった。

場にそぐわない。それ以上言い様のない姿が、其処には在った。
在ったと言うだけならまだしも。そんな違和感の塊は、真っ直ぐ此方にやって来る。
…思わず、溜息。当該人物の周囲だけ、光量が増したのではないか。そう思える程に見事な貴族の装いは…
少女の、雇い主だったから。)

 …その同僚が。ちゃんと此処にも着いて来てるのなら、良いですケド。
護られる側にホイホイ好き勝手されちゃぁ、仕事の手間が増えるんじゃないかな ァ。

(ジト目。少なくとも、真っ当な職業人なら、雇用主には向けない顔。
言葉遣いも、一応は取り繕っている。そんな按配かもしれず。

とはいえ。これは、護衛という仕事の観点から言っているのだ。
好き好んで治安の悪い場所を出歩かれると、護る方も手間が掛かる。
貴族なら貴族の。次期党首なら次期党首の。…護られる立場なら、その立場の。自覚を持って貰いたい。
少なくとも、仕事上がりの新米護衛一人の為に。貧民地区くんだりまで来る必然性は無い筈だと…

何となくお小言めいた。或いは、心配の裏返しめいた。硬い事をのたまっていれば。
腰を下ろした男曰く。彼方も彼方で、雇用主としての心配を思わす台詞。
そう言われると、少し弱い。正面から微妙に視線をずらしつつ、頬を掻き。)

 別に、足りないっていうかー…餓えてる訳じゃないです よ。
ただ折角暮らしに困らなくなったんだ。だったら、カラダだけじゃなく。ココロも満たしたい だけ。
シュミで愉しんでいるんだって、そう思って貰えたら良いんで。

……感謝、してますってば。