2019/09/24 のログ
シスター・マルレーン > 「ここから立ち去りなさい。そして、二度とこの場所を踏まぬよう。」

光り輝く棍棒をひゅるりと回転させて、さ、っと構える。
元教会や、信徒だった人間の家。
そこに不法に滞在する人間を調べる仕事。

……まあ、彼女に割り当てられる場所なんて、犯罪者の巣窟ばかりなのだけれど。
つい先ほども、扉をノックした瞬間にナイフが中から突き出してきて、殺されそうになったところだ。
叩きのめして追い散らしたが、これで今日だけで3戦目である。

「………街中なのに散々ですね。」

とほー、と肩を落として溜息一つ。ナイフで刺された腕の傷を押さえながら、一歩二歩。
毒でも塗られていたかしら、なんて不安を覚えながら路地裏に出て。

シスター・マルレーン > 「服が分厚くて助かりました……。」

腕をまくりあげれば、白い布をしゅるりと巻き付けて止血だけを仮にしておく。
毒が無い、と想定しての行動だ。

「………っつつ。………」

それでも、痛いもんは痛い。
彼女は基本的に、よーいドンで始まる戦闘には滅法強いが、不意打ちにはそこまで強くはない。
不意打ちとナイフは、流石に厳しい。
暗い路地裏に一人座り込んで、傷の治療中。

シスター・マルレーン > ……さて……。
それじゃあ、次行きますか。

口には出さずとも、溜息を一つ。
まだまだ仕事は続く。 今日も残り半分、頑張ろう。

えいえいおー、と、棍を持っていない手を振り上げて路地裏を歩く修道女。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏路地」からシスター・マルレーンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「……」

この国の冒険者には、明確なスタイルの違いがある。
仕事に誇りを持ち、人の助けになる仕事を選ぶ者。
稼ぎを重視し、とにかく見入りのいい仕事を選ぶ者。
未知を解き明かすことを良しとし、収支度外視の仕事をする者。
貧民地区にて、細巻を吹かすこの男のスタイルといえば……。
『不定』である。人を助ける時もある。金を求める時もある。
ただただスリルを求めて遺跡などに潜ることもある。

「……ふぅっ」

この国の冒険者達の中に、一定数は存在する。冒険者であることを誇る冒険者。
それが、この男のスタイルであり。仕事を選ばないからこそ、平民地区にも、富裕地区にも、貧民地区にも男は顔を出す。
……ただし。顔を出しても、仕事があるとは限らず。
男は本日、手持ち無沙汰に貧民地区でただダラダラと過ごしていた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にハーティリアさんが現れました。
ハーティリア > ひぎゃあ!とくぐもった悲鳴が路地から聞こえるのは、この貧民地区ではそうそう珍しい事ではないだろう。
ちょうど、聞こえたのはセインの視界にも近い角の向こうから。
それにしては、コツコツと響く足音は逃げるでもなく追うでもなく、至ってゆっくりとした足取りで響くのだが…そこからぬっ…と現れたのは…片手で高々と自分よりでかい男一人を持ち上げた小柄な影一つ。
黙っていれば絶世の美女、と呼んでも差し支えないはずだが…その美女はセインを見つけると。

「おや…セインじゃねぇの、ごきげんよう。」
見た目のイメージにそぐわぬぶっきらぼうな口調で挨拶を投げ…ぺいっ、と片手で曲芸か何かのように持ち上げていたチンピラっぽい風貌の男をペイッと投げ捨てると、それこそ助かったと言わんばかりにそのまま這々の体で走り去っていき……。

セイン=ディバン > 「ん……ハーティ。
 なにしてんの?」

相手が駆け寄ってきて、その前に聞こえた悲鳴や音に首をかしげる男。
また、何か面白い話が転がり込んできたか? と。
男は相手から話を聞こうと、相手を手招きし……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からセイン=ディバンさんが去りました。
ハーティリア > 「え?…露払い…?」
首を傾げつつも、くぁ…と欠伸をこぼせば…手招かれるまま…暗がりへと脚を進め……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からハーティリアさんが去りました。