2019/07/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にジードさんが現れました。
ジード > 貧民地区の路地裏の一つ。大通りの裏側に位置するちょっとした路地裏。
その中でも少し広くなった場所に荷物を広げて陣取っている露天があった。
並べてあるのは薬やアクセサリー類、いわば色街向けの商品の数々である。
普段であればそれなりに人の通る道ではあるのだが――

「時間が悪いのか、本当に人が通らないねえ。
 まあ仕方ないと言えば仕方ないんだろうけど」

そんなボヤキと共に閑古鳥の鳴いている道を見回して嘆息一つ。
とはいえ色街の方も真っ昼間から盛っている輩は多いといえ、
人の気配が薄いのもまた事実。仕方がないかと嘆息が漏れ。

ジード > 「時間が時間だからしかたないんだろうけど、少し頑張って欲しいねこっちの商売的に」

なんとも理不尽なことをぼやきながら、そろそろ仕事上がりらしい娼婦達が繁華街の方から立ち去る様子が見て取れ始める。
当然それに比例してこちらに立ち寄る客足はもともと少ないものがさらに減るわけだが。
時折顔見知りに挨拶したりしながらも、肝心の繁華街に向かう方の客足のない様子に肩を竦め。

「そろそろ潮時と言えば潮時なのかね。もう大分夜も更けた」

空を見上げて見れば夕刻の様相に肩を竦めて立ち上がる。
出直しだと言わんばかりにその場を後にしていき。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からジードさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 貧民地区と平民地区の境目から、少しだけ貧民地区に入ったあたり。
そこからさらに奥に、奥に。人の立ち入らない廃教会があった。
もうずいぶんと寂れてボロボロで、屋根の一部は崩れている。
けれども差し込む日差しやら静寂は実に、…昼寝にちょうどいい、ようだった。

「んぐ、………が。」

ぐお、ってその静寂を無残に引き裂いて、イビキが響いた。
なんていうか、獣の唸り声じみたやつが。
大男が、かつては祈る人たちの座っていた長椅子に横たわり、居眠りをしていた。
日差しが温くて、心地よい空間。ちょうど日が傾いて顔に当たって。
まぶしくて払おうとして――長椅子から落ちた。どがん、どごん、やっぱりなんとも、ひどい音。

「う、ご。……い、痛ぇ……ェ。」

折角の静かな空間はしかし、今はやたらとやかましいのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にミユさんが現れました。
ミユ > 「ほむ…」

てくてくと貧民地区から平民地区への帰り…
日頃は平民地区でお買い物をすませるのだが、たまには貧民地区へ足を伸ばすミユ…
その帰り、そろそろ平民地区といったところか…
通りかかりの教会の廃屋から、ガラガラと大きな音が聴こえる…

「…さて?」

ミユは、教会の中を見る…
土煙の舞う中に、一人の大男が転んでいるのが見えた…
なかで転けたのだろうか?と思うミユ…

「だいじょうぶですか?」
と思わずポーチから出したハンカチを片手に手渡そうとし…
大男の傍らへ走り出すミユであったが…

イグナス > 「ンぐ、……うー…ぁー…」

呻く。寝てたところを、こう。ぶち落ちたもので、なんだか情けないうめき声だ。
うう、と何とか顔を上げて、身体を上げて。
埃まみれの身体を、ぱた、ぱたと。していたならば、かかる声。
顔を上げれば、ハンカチを手渡そうとしてくる女性の姿。
こんなところで、とこんなタイミングで、に驚いて、軽く目を丸めた。

「あ、や。………お、う。なんとか?」

かくりと首を傾けながら、少しあっけにとられたように答えた。
そこで己の身体を見れば、埃とかどろとかで、どろどろ。
大丈夫だけど、こんなありさまだ、と。苦笑い。