2018/12/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカンナさんが現れました。
カンナ > 本日は、とある酒場に食材を売り込みに行った帰り。
ありがとうございました、と頭を下げて店を出、ふらっと帰路を歩き出した。
気難しい店主と、可愛らしいウェイトレス。その対比を思い起こし、小さく笑いながら。

「ま、こういうのんびりした商売も大事よね」

気侭に旅をし、気侭に商売を行い、気侭に生きて行く。
それが自分には似合いだなーと思いつつ、ふと娼館の前を通りがかった。
客引きをしている女を横目に、いいなぁ、とぼんやり考えたりして。

カンナ > それからは特に何をするでもなく、寄り道をするでもなく。
ふらりとのんびりマイペースな足取りのまま自宅に戻っていった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカンナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にナータさんが現れました。
ナータ > 「うー……、ううう、うー……」

すっかりと冬本番になった貧民街。
その片隅から唸るような声と、ガチガチと石を打つような音が小さく漏れていた。
その音の主は、家出同然で故郷を出た少女。

着の身着のまま、防寒着などなく、凍死寸前で見つけたボロの布地を重ねて体に巻き、木材やらの資材が置かれた場所の隅で丸まっていた。

震える身を抱きしめ、奥歯を寒さに鳴らし。
朝まで耐えれば何とかなる、という根拠のない希望だけが
少女を繋ぎ止めていた……意識が遠のくことから。