2018/07/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」に紅月さんが現れました。
■紅月 > 野暮用あって、ふらぁりと。
その帰り道、にて…何だかずいぶんゴツい行き倒れを見つけた。
しかも、あの髪色には見覚えがある気がする。
…近づいてみた、気のせいじゃなかった。
「…うおーい、生きてるぅー?
イグさーん…イグ様ぁー」
しゃがみこんで、ツンツン、と。
魔力を込めない普段の状態では桜の木の扇子でしかない其れの、持ち手の部分でつつく…普通に扇の先を向けないのは、ささやかぁ~な優しさである。
…扇の根付けのタッセルがボフボフしてる?
しーらないっと!
■イグナス > ――ひんやりつめたい。とてもよい。
なんかこう、それなりにみっともない恰好な気もするが、今は気にするよりもあついんだ。
はあー、と息を吐いてそれを堪能して、いたら。
「………うん?」
なんか、聞き覚えある声と。ツンツンされる感触。
なんだ、いったいだれだ。
確かめるより動く方がだるいけども、それでもぐいと首だけ、そちらを向かせて。
「お。――おー?…おう、あか、……紅月。ひさっしぶり、だなァ。」
ぱちくりと、少し驚いたように瞬きを。
間違えかけた言葉を言いなおしながら、よいしょー、と体を起こす。
ほっぺが石に触れてたせいか、ちょっとばかし赤くなってた。
■紅月 > 剣呑、と言うほどではないが…面倒そうなダルそうな、鈍い反応で。
…これはアレか、ダレてる、というやつか。
「はいはい御名答、こーげつさんですよ、と。
…って。
ほらもーそんなトコでスッ転がってるから、ほっぺた赤くなってんじゃん」
人差し指で頬に触れる。
ぽやん、と、指先が薄い白光を帯びる…プチサイズの治癒魔法である。
蚊に刺され程度ならコレであっさり治るから、充分だろう。
■イグナス > 「んむ、おう、――あー……いや、あつくて、なあ。」
だからねっころがって、石の冷たさをちょっこし味わっていたんだと。
だいぶ間抜けな理由を告げながら、プチサイズの治癒魔法に瞬き一つ。
悪いな、って緩く笑みつつ、くぁり、と欠伸をかみ殺した。
「……なんつゥか、こう、暑すぎやしないか、なあ、おい。
―――風呂、入りに行こうと思ったンだけどな。」
道中でギブアップしたよう。
暑いの弱いというよりは、面倒くさがりの範疇かも。
ぐいーと背を軽く伸ばした後に、改めて彼女の方に視線を。
お前はどうしたんだ、と問いかけて。
■紅月 > 「…あつくて、って。
そりゃまぁ気持ちは、ねぇ?…わからなくもないけども。
……ん、私?知り合いのトコに顔出した帰り」
ぺしぺし、ぺちぺち…しゃがんだまま彼の砂ぼこりを払ってやりつつに、苦笑をひとつ。
「んむむ、んー……っ…よし!
ちょ~っとだけ、特別だぞー?」
何やら悩んだ末、イグナスの手と胸に掌を置いて…炎の加護を耐熱に極振りした上で、ごくごく軽く付与する。
…どうなるか?
そもそもは炎に触れても問題なくなるモノ、夏の暑さくらいならどうということはない。
ただし『紅月の近くにいれば』である…離れれば効果が切れる為、しっかり夏らしい暑さに戻るだろう。
■イグナス > 「あつい。だるい。」
きぱりと告げつつ、やっぱこの暑さのほうが厭うものとして優先されるよう。
彼女の方はどこかからの帰りか、なるほどと返すものの。
うー?と怪訝そうに彼女の方に視線を、はて、何をし始めるつもりか。
「――………おお?」
己の身体に触れる、さっきとは異なる感触、感覚。
おおー、となんかこう、言語が退化したみたいな感嘆符を並べた後に。
「楽になった、…魔法か。――うまいもんだ。」
へらりと緩い笑みを浮かべて、彼女に言葉。
助かる、とも告げた。
■紅月 > 「一応魔法~…ちょっと変わったジャンルだから、世間様に似たような魔法があるかはわかんないけど」
頬をポリポリ掻きつつに、キチンと効いてる事に満足げな笑みを浮かべて。
…自分、ある意味『魔導生物』ですから。
特に熱の操作なら御手の物。
温度がプラスである場合のみ、だけれども。
「効果範囲が私中心になってるから…とりあえず、休憩するには楽だよ~?
どうせ暇だし、此処で休むでもどっか行くでも付き合うわ」
ケラケラ、と。
相も変わらず呑気な紅娘は、事も無げに言って笑う。
■イグナス > 魔法として珍しい部類なのか、はてなマーク軽く浮かべつつも、ほう、と。
納得したように。
次いでさて、どうやらこの魔法そのものは彼女を中心としたもの、と。
――この暑さの抜けた心地よいのがなくなるのは、ちょっといやだ。
せっかくだし、彼女の行為に甘えよう。そうだな、と前置きして
「ふろでも、はいりにいくか?」
どっか休憩に、とも一瞬考えたが。
一番最初に告げる言葉は悪戯気なやつ、にんまりと口元に笑みを置きつつ。
■紅月 > 前置きに次いだ言葉は、彼の当初の予定だったらしい『風呂』というもの。
だがしかし…その笑いはアレか、わざとか。
「ちょ、堂々のセクハラ宣言ですか兄さん!
…ま、たまにはいっかぁ?」
愉快そうに笑いながらの、了承。
そういえば最近、温泉行ってないなぁ、なんて。
気が向いてしまったら早い、何せ二人とも感覚派である。
…この後、水浴び場の一角が酒瓶に埋まるのはまた別のお話。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」から紅月さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」にカインさんが現れました。
■カイン > 騒々しい声の響く貧民地区の酒場のカウンターに一人陣取って、
エールのジョッキを煽る男の姿があった。
「あ゛ー…こう暑いとやってられん。
この時期は用心棒稼業やら傭兵稼業やらにはキツいねえ」
人目をはばかる事無く愚痴りながらも、ジョッキをカウンターに置き、
店主に次の酒を注文する迷惑な客であった。
団体客が多い酒場の中にあって個人客の利用が主なカウンター席は、
騒々しい店内の中でも人気の少ない空間になっている。
それもあってか、あるいはいつもの事なのか周りの客も店主も大した反応はしてこない。
■カイン > 「もっと涼しくなってくれればいいんだがな。
ないものねだりをしても仕方ないとはいえ、
こんなときばかりは器用に魔法を使える奴らを羨ましくも感じるな」
世の中自由自在に温度を操って自分の過ごしやすい環境を作り出す輩などもいると聞く。
残念ながらそんな小器用な真似は自分自身には到底できそうにないのだが。
その代わりにと渡されたエールを手に取り軽く煽れば体の冷えていく感覚に人心地つき。