2018/06/03 のログ
■月永遠花夕 > 干し肉のキレを手で揺らすようにして、猫と戯れていたら、どこからか、瓶が飛んできて地面にあたり割れた。たぶん位置的に僕をねらったものではない。だけど、それに驚いて猫は逃げてしまった。やれやれ、日常茶飯事だから怒る気にもならないけれど、だけど、少しはこちらの事情ってものを考えてほしいものだよね。
■月永遠花夕 > 「やあいらっしゃい。」
客が来た。腰痛に効く薬がほしいといったので、薬草を数種類ほど煎じたものを紙袋へいれて代金を受取る。これで今日の客は3人目といったところか。普通の薬だったら仲介業者やら仲買やらが入って薬の代金は跳ね上がるのだけれど、僕の店で売ってる薬は材料から自分で調達し調合も自分でやっているのでかなり安くで売っている。だからたまに爆買いみたいな連中も来るけど、そういうやつらには売らない。だって自分の薬が他人の儲けになるなんて気分が悪いからね。客を見送ると再び静かな時間がやってきた。
■月永遠花夕 > しばらく何度か客がきて、僕は店を畳んで移動する事にした。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/裏通り」から月永遠花夕さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にカインさんが現れました。
■カイン > 喧騒から少し離れた場所にある貧民地区の路地の一つ。
その間を抜けるように歩いていく男の姿があった。
遠くに喧騒は聞こえれど、それに近づく気配はない。
そんな様子に少しばかり渋い表情を浮かべ。
「……こりゃあ久しぶりにアレだ。迷ったか」
ほろ酔い気分でふらふらと、酒場を出てから暫くの間歩き回っていたのだ。
不用意にそんなことをすれば日々道が増えて消えていくこの界隈、
そうなるのも至極当然であった。もうすっかり酒気は抜けている物の、
だからと行って特徴らしい特徴のないこの場所から現在位置を割り出すのは難しい。
■カイン > 「せめて目印になるようなものがあればいいんだけどなあ。
声が聞こえてくるという事は繁華街からはそう遠くないと思うのだが」
言いながら見上げる空。路地の合間から見える星空に、
後ろ頭を引っ掻いて渋い顔を浮かべる。
その気になれば壁をよじ登って上から何とかする、なんて芸当もできない事はない。
できない事はないが、それで要らない恨みを買うのも阿呆らしい。
喧騒の元まで行ければどうとでもなりそうな気もするが、
そもそも道が繋がってないこともザラにあるこの近辺では難しいのは身をもって知っている。
思案気に小首を傾けるのだった。
■カイン > 「ま、ないものねだりしても始まらんか。
…もっと迷わないように祈りながら行くしかないな」
渋い顔でぼやいても誰も通りがかる気配すらない。
このままここで干からびるわけにもいかぬと、通りの奥へと歩を進め始めるのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からカインさんが去りました。