2018/04/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアラミルさんが現れました。
■アラミル > 夜も更け始め、娼館や酒場が賑わい始める時間
待ちゆく人々の奇異の目を集めながら、適当な建物の壁に背を預け、座り込む姿
「……ふ、ぅ…」
ぼんやりと、その貴族然とした姿らしからぬ恰好…三角座りをしながら通りを眺める
受ける視線もなんのその、何かを考えているような、考えていないような
悪漢、人さらいに声をかけられる可能性もここならば十分に高いが、そんなことは彼女にはさした問題にはならず
むしろ襲われるならいい、考え込んでいるよりは何も考えずに雌の声を上げているほうが自分らしい、と考え
それほど、自分のお願いを…少し前に、強く拒絶されたことがどうして?という疑問になっており
いつかの…小さかった頃の自分を思い出すように、どのような店かもわからない建物に、背を預けている
■アラミル > ただ、声をかけようとする輩がいないわけではない
豊満な肢体、世を憂うような視線に引寄せられるかのように男が2人、寄ってくる
何事か、彼女を誘う文言を吐くが…
「……私を、たくさん、たくさん、…あなたが枯れるまで、あいしてくれる?」
ぼんやりと、その相手を見つめて呟けば
その眼に宿っているのは昏い、捕食者の光
生きることに長けたここの住人はそれだけで怯み、去っていく
「………まずいごはんでもいいから、食べれば、よかった」
見るからに、あまりおいしそうではなかったが、今の鬱々とした気持ちよりはましだろうと
思ったころには相手の姿は見えず、またぼんやりと通りを眺め始め
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──んんー?」
両手をポケットに突っ込み、暇そうな面を下げて通りをブラブラと一人歩く金髪の男は、
その視界の端を掠めた人影に思わず眉を持ち上げ、その足を止めた。
「あるは……おいィ? アラミルではないか? ……こんなトコで何してるわけ?」
それからおもむろに、その座り込む人影──見知った女の側まで歩み寄れば、首を傾げて顔を覗き込みながら声を掛けた。
■アラミル > そろそろ眠ってしまおうか、起きた時にはこの悩みも忘れていれば…などと思っていたところに
声が頭上から降ってくる。自分の名前を呼ばれて
「………あ。……ちょっと、考え事…」
適当な輩ではない、こちらも見知った相手にぱちぱち、と瞬きを繰り返し
返答は相変わらずぼそぼそとした声で
■エレイ > 「──考え事ねぇ……悩み事の間違いではないのか? 表情乏しくてもかもしだす景気の悪さがオーラとして見えそうになってる」
彼女の返答に軽く眉を寄せ、そんな事を言いながら隣にしゃがみ込むと肩に手を回し、
あやすかのようにポンポンと叩いて。
「アラミルさえ良ければだが、何があったのか話してみたまへ。一人で抱え込むより少しはスッキリするのは確定的に明らか」
改めて隣から顔を覗き込みながら、へらりと笑って悩みを打ち明けてみろと促してみる。
■アラミル > 「そういう、もの?よくわからない…」
奇妙な組み合わせとなった二人に、周りからの視線が集まるが
先ほどとは違い、話しかけてくるような者はおらず
「お願いを、断られた。…そういう、の…初めて、だったから、なんだか、わからないけど…
…いつもの、私じゃないみたい…」
相変わらずよくよく聞くとわかりにくい言葉を話す相手だが
まずいごはんよりは自然と口も動き
要領をかいつまんで伝える。確かに彼女からは以前あった精気を吸い取るためになんでもする、というような雰囲気は薄くなっており
■エレイ > 「そうですとも。どう取り繕ってもバレバレになってしまうことは稀にだがよくある。
……いやまあ今のアラミルは取り繕う余裕さえないっぽいが」
彼女のものと違い男の声はよく通る。
突如始まった悩み相談を遮るものは、今はとりあえず居ないようで。
「……お願いを、ねぇ? アラミルの事だからごはん系の話なんだろうが……
まああ俺みたいに特殊なパワーがなくても勘の鋭い奴はいるからな。
でもまあ……それでショックを受けてるってのもなんか確かにこの前までのキミと違う感はあるな。何かしら心境の変化でもあったのかね?」
彼女の語りを聞けば、ふむーんと唸りながら。
言葉には出さないが、少し人間っぽくなったのだろうか? なんて考えて。
■アラミル > 「…元々、苦手。そういう……ごまかしたり、するのは」
ともすれば喧騒にかき消されそうな声で呟く
これが二人とも身綺麗でなければ貧民地区ではよく見る光景であっただろうが
「…。無理矢理食べても、よかったけど。…それじゃ、意味ないかな、って
…私の事、満足させてくれる、ごはんを……。飼えば、いいんじゃないか、って。いわれて…
それで、お願いしたら嫌だ、って…。どうして、かな…痛いこと、とか…しないのに…」
ぽつぽつ、と要領を得ないがあったことを話し出して
着実に…少しずつではあるが人との会話でなにか思うところが出てきた様子
■エレイ > 「……だろうなアラミルは本能に忠実っぽいからな。まああ俺も人のことは言えんのだがな」
眉下げてくっくと笑いながら頷く。
「……ほむ、なるほど……その心がけは殊勝だが、飼われる方はたまったもんじゃないんじゃないんですかねぇ、それは……。
ってゆーか、アラミルを満足させるレベルって言ったら相当なのでは?
どんな奴に声かけたか知らないが、少なくとも貧弱一般人では確実に無理だろうな。痛くないとか以前の問題とゆーか……」
過去に彼女と二度寝た経験のある男からすれば、それはかなりの無茶に聞こえた。
それこそ無理にでも連れてこない限りは、飼うとかは不可能な気がする。
■アラミル > 「……おたがい、さま…」
表情はまだ暗いままだが声色は少し明るくなり
「…そう、なの?
きもちよくしてあげる…し…、私がもらった、お金もあげるのに…
買う、飼うって…嫌がられる…のかな…」
自覚がない彼女は…気持ちいいことは喜ばしいことではないのか、と
純粋な瞳で相手に尋ねる