2018/02/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にブリギッタさんが現れました。
■ブリギッタ > とある娼館の前。
貧民地区に住む者なら知っている、ここは建ち並ぶ娼館の中でも特にガラの悪い一派が取り仕切っている場所だと。
しかし平民地区にある娼館よりずっと安いため、無知な外の人間が来てはぼったくられる姿が後を絶たない。
そんな裏通りで、ミレー族の少女は客寄せをしていた。
娼婦より上等なドレスに身を包んだ彼女は、まだ大人になりきっていない貌を営業スマイルで彩って。
「美人揃ってるよー。今なら酒も安く提供するよ。
金さえ払えばちょっとキツイことしたってオッケーだよー」
非常に品のない呼び込み。
黒猫の耳がミレー族であることを示していたが、少女はここで働く娼婦より立場が上なのである。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアシュトンさんが現れました。
■アシュトン > (紙巻を咥え燻らせながら、すれ違う人の合間を縫って歩く男が一人。
『こういう場所』でしか手に入らないモノを確保した後、暇に任せてぶらついていた、訳であるが)
ここは相変わらずか……どうせ商売も同じ様な事してるんだろうな。
残ってるって事は、随分としぶとくやってるみたいだが。
(一つ建物を見上げると、煙草の先端がぴょこぴょこと上下に動く。
蛇の道は蛇、とは言うが。
先代の頃から、貧民区に点在する組織との繋がりは、それなりにと広い。この辺りを仕切っているいる奴らとも、だ。
薬の運搬やら、護衛やら――場合によっては、敵対組織の関係者暗殺やら。
金さえもらえれば、手広くと受けることも多い。
もっとも、この辺の奴らは少々…ちょいと…割と、ヤンチャが過ぎるので、距離を置き気味ではあるのだが)
よう、相変わらず仕事に精がでるようだが……だます相手はちゃんと選べよ?
(口の端緩く上げればヒラヒラと、片手を振るのは客引きらしき少女だった。
縁と言えば、そんな大したモノではないのだが。
あちら側のミスで仕事の払いが滞った時に、賃金の補てんとして一晩宛がわれた事がある。
まぁ、それ位の関係である)
■ブリギッタ > 一瞬浮かべた営業スマイル。――――は、すぐ消えた。
一気に面倒くさそうな顔になったのは、声を掛けてきた人物が客ではないとわかったからだ。
この黒猫、いいものを与えられているので黙ってればお嬢さんに見えなくもないのだが、
非常に粗野で品性というものが備わっていない。
「なんだ、あんたか。相変わらず怪しいカッコしてるね。
…何年ここにいると思ってるんだ。私はヘマしない」
まだ年若い背格好には小生意気な肩を竦める仕草して、"仕事用"と思しき装備の相手をジト目で観察。
ついでに観察する通りの様子は今夜はあまり人の姿がなく、このまま稼ぎがロクに期待できないことがうかがえた。
「―――――ちっ。何?今から仕事?
今日は誰か抱いた?抱いてないなら遊んでけば?金はあるんだろう?」
評判は悪い娼館だが、あくまで人を見ている。
相応の金額を出す者や、今後付き合っていって損がない者にはサービスだってする。
にしても、とんでもなくぞんざいな営業トーク。
■アシュトン > 生憎と今日は仕事着でね。
上等なスーツでも着こんで騙してやるのも面白そうだが、まだまだ寒いんでな。
からかうのは、春が来てからにでもするさ。
(此方を補足した途端と口癖が悪くなるのに、くくっと、喉元を鳴らして返した後。
緩い足取りで歩み寄ってゆき)
ヘマをしないのは結構だが、客入りの方はイマイチらしいな。明かりが少ない。
いい加減、警戒する奴も増えてるんじゃないか?
ん?あぁいや、むしろ仕事終わりだな。
丁度暇してたところだし……買うのも悪くないか。
(悪巧み風味に双眸を細め、口元で弧を描く)
そいやぁ、ちょいと前請け負った薬運びの報酬がまだ半分だったな。
今すぐ払って貰えるかな?少し前の時と同じで、君の身体払いで構わんよ。
(反応を伺うように、愉しげな視線で眺めながら、間近まで近づいてゆく。
なお、以前の時には、文字通りに夜から朝まで、相当と弄んだ様、ではある)
■ブリギッタ > いちいち言葉が突っ掛かり、黒猫の眉が神経質そうにつり上がる。
「血生臭い仕事ばっかりしてるんだろう。春まで生きてられるのかねえ」
売り言葉に買い言葉。
わざとらしく鼻をスンスンと鳴らして見せる。
言葉の応酬だろうと負けたくない、らしい。
相手の言い方で機嫌を損ねたところでもうひとつ。
さらに機嫌が悪くなるような言葉に声のトーンが低くなった。
「……冗談。ここには女が腐るほどいるんだ。あいつら遊ばせてどうする。
今日は売られたての処女もいるからそれにしな。
貴族の娘だったとか何だかで、釣りが出るような条件だ」
つめられた距離をあけるように、黒猫は1歩2歩と下がりながら心底嫌そうに顔を歪める。
ビジネスは重要だが、それ以上に擦れているようで幼さも残した人格なのである。
これ以上相手をしているのも厄介だと思った様子で、顎でしゃくって入り口を指し示す。
さっさと離れろ、処女を紹介してやるから行け、と。