2018/02/04 のログ
カイン > 「まあ、ここで管巻いてても何も変わらんか。
 近くの酒場にふけこみでもするとするかね」

それが一番建設的だろうと思い直しながら、
冷え込んできた街の様子を一瞥し、
軽く肩を竦めながらその場を後にしていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクロイツさんが現れました。
クロイツ > 昼間の時間帯の貧民地区の路地の一つを歩く人影。
流石に冷える季節である今はどこでも見られる様な服装の上にコートを纏い歩く。

「やっぱり寒くなると人の足は減るのかな」

普段ならもう少しは見られる人影もあまりなく。
散歩がてらに歩けばそのうちに何かあるかなと考えて路地を渡り歩く。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクロイツさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアティーリィさんが現れました。
アティーリィ > 貧民地区の一角にポツンと開かれている露店の酒場。その一席で酒を喰らうのは一見年端のいかぬ少女。頬を程よく紅潮させとろけた瞳でなお酒を追加するところを見ると、だいぶん出来上がっている様子である。

「ヒック…マスター、まだまだ飲み足りないわ。おかわり…」

見たところかなりぐでぐでな様子ではあるが、その様子を見るにまだ飲み足りない様子でからになった酒瓶を手渡しにすると更なる追加を求め、差し出された一本を一気に飲み干している

アティーリィ > 「店仕舞い…?まだ飲み足りないけど、仕方ない、か。」

少女のハイペースな飲酒によって早くも酒の底が尽きたため店仕舞いだと追い出され、しぶしぶ店を後にする。酔ってなお足取りが確かではあるものの、その表情は完全に悪酔いしたもののそれ。普段の彼女を知るものならばそのだらしない表情を見て驚いてしまうかもしれない。まだまだ遊び足りない少女はそのまま貧民地区を闊歩する。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカーレルさんが現れました。
カーレル > 公共事業でとある商家の不正に便乗して幾らか儲けさせてもらった帰り道
懐も暖かく煙草でも吸うか、と立ち止まれば懐を漁って細工の施されたシガーケースを内ポケットから取り出す
そこから、一本、紙巻きの煙草を取り出せば一本銜えて、火種を探すのだがどうやら何処かに忘れたらしく…
自分の衣服のポケットを何処かにあるはず…と歩きながら探していれば当然、注意散漫になるわけで
向こうから歩いてきた彼女にぶつかり、こちらは呆気なく尻餅をついた

「あたたた…すまない、ぼんやりしてい―――た」

傷を気にするよりまずはぶつかった相手に詫びを入れようと視線を上げれば、王都では中々お目にかかれぬ
装いの姿に一瞬、言葉を失った。はて、何時だったか…前の仕事をしていた頃に、これと似たような衣服の民を
見たことがあったような…?

薄らぼんやりとそんな事を思い返しながら、立ち上がり、もう一度、彼女に詫びるべく声を掛けた

「すまない、怪我はないか?よそ見をしていた…」

と詫びを入れながら、彼女の呼気から漂う酒の香りに、嫌な予感を覚えぬではない
先日も似たような事をしでかし、2mはあろうかという大男に散々に殴られたばかりであった

アティーリィ > 「つっ…どこ見て、歩いてるの…?」

注意散漫は少女にも非があるわけだが尻もちをつきながらもしゃざいを入れてくる男に対し条件反射的にまるでチンピラの絡み文句のような捨て台詞を吐いて見せるとよろよろとふらつきながらもキッと男を睨み付ける。
しかしこちらを見つめる男の表情に思うところがあるのか怪訝そうな表情で首をかしげると酔った勢いもあるのか恥ずかしげもなく男に髄っと顔を近づけて襟元を鷲掴む

「何よその思わせぶりな表情。私の顔に何かついてるの?喧嘩なら受けて立って…や、りゅ…」

と、ここまではただの悪がらみであったのだが、急に酔いが回ってきたのかその勢いのまま目はうつろになっていきそのまま男へともたれ掛かると寝息を立て始める。

カーレル > 何処を見て歩いていたか、と問われれば内ポケットやらポケットを漁っていて何処を見ていたかはハッキリしない
ただ1つ、言えることは彼女が恐らく結構な量の酒を飲んでいて、酔っているという事である
なんせ、こちらに向けられた視線が鋭い。年齢は随分と若いようだけれど、かなり胴に入っている

非礼を詫びれば、きゅと襟元を掴まれて、内心、あぁあ、また顔ボコボコにされるのか、と諦める
ここの所、仕事が上手くいくと高確率で酔っ払いに絡まれて貧民地区界隈で殴られている気がする

「…いや別に。綺麗な顔してんなーって、見惚れてただけ
 別に殴られんのは構わないけど…できりゃ穏便に事を―――って、えぇ…」

なんとか喋りで彼女の怒りを収めようと試みる…諦め八割、という所なわけだが
しかし、殴られてばかりで神が不便に思ったか、彼女がぼすん、と突然、寝入ってしまった
咄嗟のことに驚きつつも、その身体を抱きとめる…なるべく、怒られそうな部分に触らないよう気をつけて

「…殴られた事は何度もあるが…これは初めてだな…
 酔っ払いが突然、寝落ちるとは…」

そこいらに捨てておこうか、とも思ったが此処は悪名高き貧民地区
自分の不注意でぶつかった、という負い目が無ければそのまま捨てていったろうが今回は運が悪い

「これなら、殴られたほうが良かったな…手間だ」

よっこらせ、と彼女を背負うように姿勢を正す
尻にはなるべく触れない。後で文句を言われると面倒なことこの上ない
彼女を背負ったままゆっくりと歩きつつ、背負った彼女に声をかける

「…おい、宿は何処だ…?
 ぶつかった詫びに送っていってやる…頼むから起きてくれ」

歩きながらゆさゆさ、と背中の彼女を揺さぶってみる

アティーリィ > 「やあだぁ…起きない~…」

男が必死になって起こそうと試みても少女にその気がないのだから仕方がない。そのまま男に背負われるようにされるもののされるがままに男にしがみつく。それも少女のものとは思えないほどの強力で。もはや眠っているのかすら疑いたくなるほどはっきりとした寝言で返事をしつつも男にとって有益な情報は引き出せず

「私はただの~根無し草ぁ~…今日も宿無し金もなし~…」

揺さぶられたのが心地よくなってきたのか、挙句の果てに微睡みながら歌を口ずさみ始め。おそらく卒去王で少女が作ったからであろう。詩も音色もお世辞にもきれいな歌とは言えず耳元で聞かされ続ける男はたまったものではないだろう。

カーレル > 背負って判ったが身体の軽さに反して、この娘かなりのバカ力であった
確かに自分は彼女を背負ったつもりでいたが、背中からぎゅ、とされると、彼女にしがみつかれているのか、
背負っているのかよく判らなくなってくるし、身体の軋む音が聞こえてきそうであった

「ぐ…それにしたって、朝まで背中で寝ている訳にいかないだろ…
 ……というか、宿無し金無しが酒なんか飲むんじゃあないよ…」

参った。降参。
元々、宛てもなかった歩みを止めて立ち止まる
耳元で気持ちよさそうに器用にも寝ながら歌う彼女をこの辺りの水路辺りに叩き落としてやってもいいし、
雑魚寝の出来る宿に放り込んでしまいたい気持ちが胸から溢れてきたが、自分には負い目がある

「……仕方ない、俺の家でも良いか?」

苦渋の決断であった。愛猫と自分の暮らす家に初めて逢った、しかも酔い潰れている娘を連れて行くのは
はっきり言ってしまえば避けたかったのだが…彼女に聞こえなければいい、と絞り出すような小さな声で
背中の彼女に尋ねれば返事を待つ…いや、返事など帰ってこないほうが良いのだけど
こちらは精一杯の誠意を見せたのだから返事が無ければ、そのあたりの廃屋にでも放置していっても
恨まれることはないだろう…きっと