2018/01/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館街」にイーリスさんが現れました。
イーリス > 人々の賑わい包む貧民地区の娼館街。
あちこちで客引きの声が響き、ご多分に洩れず…。

「あぁ、いや、お嬢さん方、申し訳ないんだが―――」

男の恰好をしているのだから、客と思われても致し方ない状況に。
苦く笑いながら、麗しい女性たちの魅惑的な肢体と言葉に、申し訳なさげな仕草で手を振り、きょろきょろとあたりを見渡す。
それが「お上りさん」感を強めているから、今度は別の…今度はよりによって見目麗しい少年に声をかけられるから、
苦笑いも深まるというもの。

賑やかではあったが、その客引きに辟易しつつ、どうにか人の流れを掻き分けて進めば。

「あぁ、…漸く見つけた。………君は相変わらず、賑やかなところで商売だな」

見知った用心棒、が佇む場所までたどり着き、一息つくとともに言葉を掛け。
ついでに、通りから彼を挟んで奥に広がる路地裏の多くの店にも興味があるようで視線を投げつつ。

カイン > 「…これでようやく終わりか。やれやれ」

長かったとぼやきながら肩を竦めた所で、
視線の先で最後の娼婦が客をつかまえる所が見える。
漸く解放されたと肩を叩いてた所に、聞き覚えのある声が
聞こえれば訝しげな様子で視線を向け。

「うん?イーリスか。何でまたこんな所に?何の用だい」

一体何事だとあまりここに寄り付かない筈の相手を見てきょとんとした表情を浮かべ。

イーリス > 「その向こうの古物商にな。年明け早々、少し実入りがよかったから、君が居れば、ここらで一杯、って魂胆だったわけだ。
それで、君の仕事は?ひと段落つきそうかい?」

彼は今夜も麗しい花たちの護衛らしい。
見当をつけてきたとはいえ、幸いにして再会できたから、ここら界隈へと来た目的を口にして。
問いかけたあと、返事を待つまで、一歩路地裏へと足を踏み入れる。
なかなか興味深い品々が並ぶ店が多く、見慣れぬものも多々並んでいた。

これでもどうだい、と陰鬱そうな店主が小瓶を差し出したから、目を細めて、それが何かを問い、
ちょっとした商談めいた状況に陥ってしまいつつ。

カイン > 「まあ…何というか程々にしておけよ」

その品物の出所を考えれば肩を竦めて応じるだけにとどめておく。
仕事の話という事であれば特別何と文句もつけるつもりもなく、
酒の話となればさらに文句などつけようがない。
二つ返事で受けながらも、何やら妙な物を飼おうとしてる様子に興を引かれ何を飼おうとしているのか覗き。

「この辺の薬は変な物が多いからあまり手を出さない方がいいと思うがなあ」

イーリス > 「忠告に感謝して、「ほどほど」ということは気に止めておくよ」

笑いながら返事だけは素直に返して。
それから視線は露店に並ぶ、見慣れぬ小瓶。
褐色の瓶だから、中身が判別しづらいし、ラベルがあるわけでもない。
不思議そうに店主の言葉を聞いていれば、

「へえ…面白いな。こっちの赤い蓋の方は媚薬で、青い方は毒だそうだ。さすが場所柄ってやつか。
しかし…そうだな、毒の方は貰っておこう。
カイン、どうだ、赤い方をプレゼントしようか?」

いくつか並ぶ小瓶の中で、店主が勧めてくれたものの中では毒薬に関してはそれなりに用途がある。
何処まで効能があるのかは不明だが、ダガーに塗る程度のことでも使えるから、持っていて損はない。
媚薬に関しては、冗談めいた口調で相手を見上げて、実入りがよかっただけに太っ腹な様相で。

そう戯れながら、腰の革袋からゴルドを取り出し、青い蓋の小瓶を買う。
冒険者とでも思ったのか、店主は、陰鬱そうな表情と無愛想な口調のまま、
特に何かこちらを探る様子もなく小瓶を売ってくれたあたり、この辺りではさほど珍しい光景でもないのだろう。

カイン > 「そうしてくれないと俺も色々と困りそうだからな」

困った事にと言いながら肩を竦めて言い返す。
流石に仕事口の一つがどうにかなるのは実に都合がが悪い。
とはいいながらも相手の物言いに喉を鳴らして応じれば、
赤い薬を軽く手を取りながらお金を払う。
そのまま、相手の肩を軽く抱きつつ顔を覗き込み。

「じゃあ、折角だし使てもらおうか。付き合ってくれるんだろう?」

ニヤリと意地悪く笑って顔を覗き込み。

イーリス > 「万が一、「ほどほど」でなくとも君なら大丈夫だろ?一騎当千の活躍を期待している」

ふっと笑ったかと思えば、大げさに首を竦める仕草をしてみせ。
結果、さほど忠告は意味を成さないようで、「仕事」での無茶は続きそうである。

媚薬だというその瓶を買う心算らしい相手に、目を瞬かせては、

「いや、…媚薬の効果なんてあると思うか?こんなとこで売ってる胡散臭い薬だろ?」

毒薬に関してはなぜか信頼度が高いのに、媚薬などというモノに対しては信頼ゼロと言わんばかりの散々な言いよう。
店主は不機嫌そうに鼻を鳴らしつつ金を受け取るだけだから、その沈黙に、効果あるのか?と思わず畳みかけて問いかけ。

「………いや、どう考えてもカインが先に飲む方がいいと思う。たぶん。なんとなくだが」

その効果は果たしてどれほどか、それを思い知らされるはめになったのは言うまでもなく―――。

カイン > 「そんなものを期待されても困るのが本音じゃあるが…
 全く、俺の事をなんだと思ってるんだお前は」

呆れ顔で言いながら首を横に振って返し、
顎で示す先は娼婦たちの立つ場所である。
当たり前といえば当たり前だが、そこで使われていることを想定しているものが、
効果がない訳もないのではあり。

「そう思うならやってみればいいんだろう?ま、とりあえず善は急げというからな」

東方のことわざを上機嫌に口に出して言えばそのまま相手の腕を引っ張る様にしてその場を後にしていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館街」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館街」からイーリスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にコニーさんが現れました。
コニー > 貧民地区の一角。そこを出歩くには似つかわしいとは言えない、上質なコート姿。
長い金髪を垂らした小柄な姿。護衛も見当たらず、放っておけばすぐに物取りにでも遭うことは間違いない。
……のだけど、いくらか様子がおかしい。

「っは……っふ、ぅ、んんっ……♪」
頬は紅潮し、瞳は潤み、呼吸は熱っぽい。
ぎゅっとコートの裾を握ったまま歩く姿は、体を覆い隠しているのに扇情的ですらある。
その姿の異様さに、誰も声をかけないのかも知れないのだけど……どれだけの人が気づくだろう。
魔力によって防寒性を高めたそのコートの下に、一糸もまとわず、本人にとっては裸も同然の格好で出歩いている、ということに。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からコニーさんが去りました。