2017/12/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にカインさんが現れました。
カイン > 数時間前から雨の降り始めた貧民地区の一角。
大き目の軒の下に陣取る事で雨から逃れながら、路地の方へと視線を向ける男の姿があった。
当然、出歩いている人間の数など数える程しか見かけない。
普段であればこの時間が一番賑わう貧民地区の歓楽街もお天道様には勝てはしない。
となると当然客引きのご婦人方を守る仕事の依頼を受けている男も必然的にやる事が無くなってしまっているのだった。

「こうも人が少ないんじゃ騒動なんて起りもしないしな、
 客引きの必要も無く客が店の中に入っていくのはある意味楽なのかもしれんが」

客寄せできる出来ないでは実入りが段違いだと娼婦達に怒られそうな言葉を漏らしながら、
顎に手を当てて空を見上げる。当分やみそうな気配はない。

カイン > 「こいつは本格的にお役御免だな、かといって雨に濡れる事を覚悟するのもな。
 雨に濡れる自由もあるが濡れない自由の方が好みじゃある」

用心棒を引き受けた店の中で最後まで雨に負けず外で客引きをしていた女性が、
ついに根負けしてこちらに合図して見せに去っていく姿を見ながらげんなりした表情を隠さずぼやく。
生憎と雨具の用意などもなく、ここから去るなら雨の中を突っ切るほかない。
大通りとは反対側、路地の裏で怪しげな酒や薬を商う連中も、
早々に逃げ出した様子で気配がないとなればいよいよもってお手上げだ。
手持無沙汰に腰の剣の柄を軽く小突いて音を鳴らし。

カイン > ふと気が付けば長く続いた雨も止んでいる。
ぽつりぽつりと人の戻り始めた路地を遠目に見て、
緩く息を吐き出すとすっかり冷えた体に身震い一つしてその場を去っていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にミルミルさんが現れました。
ミルミル > カランコロン、カランコロン!
煩いくらいにカウベルの音が、昼過ぎの貧民地区の娼館街の奥まった路地に響く。
狭い路地には幾重にも人垣ができていて、
その中央に居る小太りの男の手に握られているカウベルがその源であった。

『さあさあ!ミレー族がお安くなっているよ!本当なら、バフートに行かなきゃ買えない代物だ!
それが今日は、王都で大安売り!どうだい、“お試し”も可能だよ!!』

小太りの男はそういってカウベルを鳴らす。
その男の隣にいるのは、ぐったりとした牛娘。
背後の建物の壁のフックから垂れ下がる縄に両手首を拘束され、
身体をくの字に曲げて、くぐもった声を上げていた。

こんな奴隷市のような状況は珍しいのか、なかなかの人出である。
であるのに、いまだ買い手が付かないのは、大よそ原因は少女にあると言えた。

「ミレー族じゃないしっ…!ミルミルは誇り高きミノタウロスの…―――っ、ひゃぅっ!!」

そう喚いては、縄が軋むほど暴れるものだから、
少女の怪力を恐れて、なかなか買い手が付かないのが実情であった。
だから、小太りの男は尻を叩き、その口を封じた後に、
無造作に下着を着けさせていない秘裂を弄ると、

『なぁに、心配しなさんな、お客さん方!発情期真っ盛りの牛娘だ!さあ、今が買い時、ヤリ時だよ!!』

などと囃し立てるばかりであるし、事実秘裂を弄られた少女は恥ずかしくその蜜を地面へと滴らせている。
この状況に買い手か、もしくは少女を救う誰かが現れるのかどうか…。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にマヌエラさんが現れました。
マヌエラ > 「まあ、あんな人だかり、楽しそうなことが起きているのね」

 この場所にしては不釣合いな幼声を響かせ、人垣へと近づいていく小さな影がひとつ。一丁前な魔力杖とマジックローブは魔術として一人前の腕前がある証だが。

「んしょ、んしょ……わあ」

 人垣の足元を、さして苦労もせず、軟体動物が隘路をすり抜けるように滑らかに前に出た少女はそこで行われている情景を目にした。

「まあ、あのお姉さんを気持ちよくしようとしてあげているのね。なら、あの人はよい人ね」

と微笑みを浮かべていたが。

「……でもお姉さん、あまり気持ちよさそうではないわ。
 ねえ、お姉さん! どうしたの?」

 余りに場違いな声質と言葉の中身。気づいた人々がぎょっとする。「なんだこのガキは」「なんでガキがこんなところに」「いつのまに?」ざわめきが支配した。盛り上がりかけたところに水を差された小太りの男は顰め面。

ミルミル > すでに長時間に渡って吊るされた腕は、痛みも感じなくなっている。
それでもなお、獣人族らしい体力と怪力、そして捕らわれの状況から逃げ出そうという意思により、
手首を結ぶ縄を引きちぎろうと力を込めてみる。

そもそもギルドの依頼でアケローン闘技場で闘士として出場したのが拙かった。
高い報酬に釣られて出てみれば、あっという間に敗北、この状況。
捕えられた時に、この縄はマジックアイテムで、絶対切れない、とかなんとか言われたような。

「…うーーーっ!こんなのっ!こんなのーーーっ!!!」

魔法が勝か、怪力が勝か。
捕らわれの牛娘の中では、そっちの方が重要、でもあり、ぎり、と奥歯を噛み、
頭上に掲げるようにしてある腕を右に左にと動かしてみる。

「………」

ちっとも切れる気配がない。思わず脱力気味に動きが止まる。
ナイフなら切れるかな、とかいろいろ思考していたとき、
こちらへと掛けられた声の違和感に視線が動いた。
人垣の面々とはまるで異なる少女の姿に目がぱちくり。
さすがに、その声に周囲も、カウベルを持つ小太りの男も眉を顰めた。

「これっ…切れないのっ!で、捕まってるの!」

…説明としてはかなりおおざっぱな言葉を返し、思い出したように、ぐぬぬっ、と縄を切ろうともがく。

マヌエラ > 「まあ、それで苦しそうなのね。ひどいわ、ひとを気持ちよくもせずに吊るしてしまうなんて!」

 「気持ちよくするなら吊るしてもいい」という発想が垣間見える言葉だが、発された声はぷんぷんと怒っていた。

「お姉さんのような可愛らしい人は、ちゃんとかわいがってもらわなきゃダメなのに」

 義憤、と呼んでいい感情が表情に現れる。うーっ、と幼い声が唸って。

「こんなの、いけないわ!」

 少女が叫んだ。すると、その小柄な身体には見合わぬほど長く伸びた影の中から、ずるり、と頭足類のものを思わせる巨大な触手が何本も頭をもたげてきた。
 それは魔法の縄に絡みつく。当然、引っ張ったところで切れることはない。しかし――巻きついた端から、切れるのではなく、ぼろぼろに腐食していくではないか。霊的な呪詛汚染だ。
 ありえない光景に、小太りの男たちも人垣もフリーズしていたが。

「あなたたちも気持ちよくなっていいから!」

 にっこり笑うと、彼らの影からも触手が現れ、彼ら自身を捕えていく。そちらの触手は、彼らの孔という孔に入り込もうと蠢いた。響き渡るはずだった悲鳴は触手でくぐもる。

 地獄絵図と化した路地裏で少女は笑う。ミルミルがもがいていたなら、腐り落ちかけ魔力が減衰したロープは、遂に誇り高きミノタウロスの血に敗北し、引きちぎられただろう。
 そして少女は、手を差し出した。

「いきましょう?」

ミルミル > 可愛らしい少女の言葉に、なんとなーく引っかかるものがあったが、それはそれ。
周囲の人間はもちろん、小太りの男も、現れた少女に視線が向いているから、
怪力の見せどころ、といえばそうなる。
何しろ、今まで暴れるたびに、秘裂を弄られ、うっかり達して怪力どころじゃなかったわけで。

が、しかし、現れた少女の様子に、怪力の見せ場もうっかり奪われるハメになる。

「え、え…え、ええ、え…えええっ?!」

少女が叫んだ矢先、その長く伸びた影から蠢くモノ。
それがこちらに伸びてきたから、思わずぎゅっと目を閉じて、一瞬死ぬかも、と思ったのはナイショ。
ともかく、それが己ではなく、拘束する縄へと向かえば、へ?と目を開け、上を見上げる。

「え、…うそぉ…」

今までもがいても切れる気配のなかった縄が、少し力を入れただけでブツリと切れ、膝を付くように解放された身体。
はぁ、と安堵の息をつくのと、周りの異変に気付くのはほぼ同時。
見たことのない触手が蠢く姿。
その光景に目を見開き、動けずにいた時、声が響いて。

「え、あ、…あ、う、うん、逃げようっ!」

少女の言葉にはっとしたように腰を上げる。
小太りの男の手から滑り落ちていたカウベルもしっかり回収、少女の手を引いてそこからダッシュで逃げるつもり。

マヌエラ > 「わあ、お姉さん、はやいわ!」

 きゃらきゃらと声を上げて喜びながら、手を引かれて走る。というより持って行かれるといったほうがいい光景。脚はほとんど地面についていなかった。
 元から迷宮のような路地裏な上、追う者は現在、人生一度あるかないかの取り込み中なため、静かな場所まで来るのは容易かった。

「ああ、速かった! わたし、どきどきしているわ、お姉さん」

 にこりと微笑んで見上げる表情は無邪気そのもの。

「あんなに酷い目にあって、たいへん……だいじょうぶ?」

 それから心配げに上目遣いで尋ねた。

ミルミル > とにかく逃げないと。

野生の勘が警鐘を鳴らしていた。
あの小太りの男からもだが、そこに蠢く触手からも。
少女が声を発したが、それは聞こえなかったのか、無視したのか、
とにかく入り組んだ路地を走り回って漸く騒動が聞こえなくなるところまでやってきて足を止めた。
はぁ、と息を一つついて、半ば抱えるように連れてきてしまった少女を振り返る。
うっかりしているとその幼い腕を折りかねないほど少し強く握っていた手を離し、

「あ、…大丈夫だった?あたしは大丈夫だよっ!
…えっと、あたしはミルミル。助けてくれてありがとう、ええと…」

無邪気な笑顔を向ける少女と目線を同じくするように屈んでから、
こちらも笑顔を浮かべて、精一杯大丈夫アピールで、ぐ、と拳を作り。

マヌエラ > 「よかったぁ……おねえさん、素敵ね。じぶんがいたかったのに、わたしの心配をしてくれるなんて。
 わたしは、マヌエラよ。ミルミルお姉さん!」

 優しく目線を合わせてくれるミルミルに、にっこりと笑いかけて。

「つよくて、やさしくて、すてきなミルミルおねえさん。助けになったなら、うれしいわ! これでちゃんと……気持ちよくしてあげられるわ」

 幼子そのものの笑顔とともに。ミルミルの足元から触手が湧き出し、その脚に絡み付こうと蠢いた。

ミルミル > 「うっかり捕まっちゃったから、あたしが迂闊だったんだけど、うん、マヌエラちゃん、ありがと!」

依頼をするにも、ハイリスクハイリターン、という言葉をようやく理解したわけで、
可愛らしい少女の笑みに癒されていたものの。

「これでも獣人族だからね。
で、マヌエラちゃん、思うんだけど、さっきのって何だと思う?
…ていうか、気持ち良くしてあげられるって?」

そういえば聞きたいことは山ほど、である。
んー、と小首を傾げ、牛耳がぱたぱた動く。
あの影から伸びてきた物体が何か、目の前の少女の何かなのか、
そう問いかけようとした矢先、ぞわり、と肌が粟立つ感触に、
牛耳と尻尾がひくん、と跳ねたのと、脚に何かが、
生まれて初めて触れる感触のモノが絡みついたのとは同時。

「ひっ?!」

それが何かを理解するより早く絡め取られた脚は、動くことができず、情けない声を上げるしかなく。

マヌエラ > 「どういたしまして、ミルミルお姉さん!」

 ころころと笑って答える中。

「さっきのって――これかしら?」

 ようやく訪れた弛緩の空気をすぐに打ち破る触手の群れ。
 表面に粘液を――魔界の瘴気を孕み、性感を劇的に高める媚毒を滴らせた触手は、ソレを塗りたくりながらミルミルの両脚を螺旋状に這い登ってくる。

「これは、わたしの一部……お姉さんに、気持ちよくなってもらいたいの!」

 にっこり微笑んだまま、他の触手が覆いかぶさり、両腕をも拘束せんと迫る。

ミルミル > 「そっ、そ、そそそそれっ!…ていうか、これっ!!!」

裏返る声と共に悍ましい瘴気と感触に鳥肌が納まらない。
元々獣人族の中でも魔法には疎い種族であるが、それでも解る、
これはダメなやつ!という予感。
不快感と嫌悪感に悲鳴を上げることさえ忘れ、動けない。
そして、脚に絡みつき、ぬるりと這いまわるそれが、徐々に肌を逆撫で昇ってくれば、
反射的に手を伸ばしてそれを掴み、引きちぎろうと。

だが、手を伸ばした瞬間に別の触手が伸び、その手を掴む。
ぞわっと肌が粟立つ。
それが、今までの不快感や嫌悪感ではなく、
媚薬によってもたさらされた快感だと気付いたのは、
じゅわっと熱い滴りが、下腹部を濡らした感触によってだった。

「ま、マヌエラちゃ…っ、う、そっ!?こんなの、こんなのって!」

すっかり取り乱して何を言っているんだか、ただただ両手足を拘束され、もがき、喚くだけだが、
触手が肌を撫でるだけで、恥ずかしいほど雌汁が溢れ、内腿を濡らす。
徐々に甘ったるく淫靡な雌の芳香が漂い始めるのは時間の問題。

マヌエラ > 「うん……気持ちいいでしょう、お姉さん」

 にっこりと笑う表情に、揶揄や嗜虐の色はない。善意だけがある。
 一瞬早ければ、獣人の怪力は形になる抵抗ができていたかも知れないが、時計の針は戻らず、脚を、腕を遡る触手の群れは、締め付けの苦しみはないのに動かせない力強さで、粘液を塗りたくりながら――下は、下腹部の蜜を。上は、スレンダーな姿態の中で見事に張り出した柔らかな肉塊をそれぞれ見出し、秘所を撫で摩り、乳房を締め付けるように巻きついて行く。

ミルミル > 「あぁっ!はぁっ、ひゃんっ!ま、待ってっ!待ってっ!こんなのっ、こんなのやだっ!!」

性的な興奮より、見た目への嫌悪感は強く、泣き出しそうな表情で、
悲鳴のように引き攣った声を上げる。
肌を這う滑る触手の感触は、人に触れられて味わうモノとはまるで異なり、
その粘液が何かの効果を発しているのは明白で、
止めどなく雌汁が溢れ、下着を着けさせてもらっていないホットパンツの中の雌の部分は、
まるで触手を導く蜜のように雌汁を垂れ流し状態である。
しかし、僅かに残る理性が、人外のモノによる愛撫による快感を否定していた。

締め付けるように伸びてきた触手によって、圧迫された乳房の奥が、
じくっと甘く疼いた瞬間。

「あ、あああああああ♡ あひっ、あひぃぃぃっ、でりゅぅううううっ♡」

嫌悪感とか不快感とか、それを一気に押し流すように、カットソー越しに迸る母乳。
甘い甘い香りが辺りに満ち、そしてそれに勝る甘い甘い嬌声が零れ、
がく、がくがくっと膝が震えてしまう。
それが切欠となって、牛娘の脚は開かれ、そしてその熱く爛れた場所を幼い少女に晒すだろう。
そうすれば………今まで味わったことのない人外の快感に、どこまでもどこまでも堕ちて行くはず………。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からミルミルさんが去りました。
マヌエラ >  蜜が、乳が、流れ落ちる。それを見て幼子は笑う。嗤うではなく、ただ笑う。

「素敵なからだね、お姉さん!」

 いつの間にか、周囲は暗くなっていた。時間の経過ではなく、少女の展開した結界が異世界を作り出していたのだ。

 助けの手のこない場所で、魔族による長い夜が始まった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からマヌエラさんが去りました。