2017/11/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/とある廃家」にルナシイさんが現れました。
■ルナシイ > 「...ただいま」
誰もいない、廃家で小さく呟く。
あの日から何故かここに帰って休んでいる。
別に野宿でも良いし、宿に行ってもよかった。
そもそも、他の誰かの家だったものを勝手に使っている。
ここは貧民地区。そんな建物も多いが、見つかればどうなるか...。
そんな思考をしながら、震えて隅っこでマントに覆われる。
「けほっ...今日もお薬見つからなかった」
駄目だ、家より病の方が怖かった。
今まで誰にも移った事はないが、対処が見つからない。
魔力がある限り、死にはしない。でも弱った身体で何をされるか。
奴隷か?痛い思いをされるのか?それとも...。
そんな事をする人が怖い。だから聞き込みも出来るわけがない。
「誰か...いや...どうすればいいのかな...あぅ」
頭の中がごちゃごちゃになり、そのまま真夜中の様に静かにする。
誰でも入れてしまう廃家だと言う事を忘れ、無警戒のまま。
■ルナシイ > 「けほっ...けほ」
家のホコリじゃない。確実に悪化してる病。
薬草も効果がなかった。
ずっと同じことを考えて。そんなに考えても治る事はない。
ふと、隙間から見える月を眺める。
とっても綺麗。単純な感想しか言えない。
そう、こんな状態なのに記憶喪失と言う物にもかかっている。
だから、ぼーっとする事しか出来ない。
いっそ...誰かにと思ったが、こんな場所に来るはずもなく。
名前は分からないが果物であろう物をかじる。
「本でも...読もうかな」
マイナスな事を考えても終わらない。気分でも変えよう。
寝っ転がってみたりする。どうせ、時間しか進まないのだから。
■ルナシイ > 「他の所....後で行ってみようかな」
本を読みながら、一人で呟く。
人ごみは苦手。会話は好きだと思ってるが、話せない。
病の事もある。ちょっとは踏み込んでみよう...。
先ほど考えていた事とは真逆に考えてみる。
もし、仮に...話せたら...じっくり。この家でも。宿でも。
一人だけでもいいから。一杯話したい。
「...ここにいても、誰も来ないと...思う。多分。」
来たら来たで穏便に済ませられたらいいな。そんな夢を。
マントに包まれながら休もうとする。ギシッと音を立てて。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/とある廃家」にクトゥワールさんが現れました。
■クトゥワール > もはや習慣となった夜毎の出歩きは、貧民地区に脚が向くことが多い。
どこか荒んだ雰囲気が、何故か己の深い場所に馴染む気がする。
大概、そうして歩いて行く先にはどんどん人気の無いエリアになって行くのだが――
「うん?」
今日もそのように。同じように歩き回り同じように人気が無くなってきた頃合い、人気の無いように思われた近くで小さな音が聞こえた。
咳き込む音のようだ。もっと言えば咳き込んでいる者は子供のような、音の軽さ。
紅瞳が目端に動く。傍らには2階建ての廃屋がある。
「誰か居るのかね。こんな所に、珍しい。」
人のことは言えない台詞を吐いて、勝手ながら扉を開く。
片手には光の灯ったステッキ。ゆっくりと掲げて、室内を軽く照らしてみよう。
■クトゥワール > 「――気のせいだったかな。」
軽く室内を照らしては見たものの、動くものもない。
室内を細かく確認することもせずに、その場を静かに後にした。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/とある廃家」からクトゥワールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/とある廃家」からルナシイさんが去りました。