2017/11/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカインさんが現れました。
■カイン > 真昼間だというのにまるで市場のような活気に満ちる貧民地区の一角。
娼館や露店の立ち並ぶ一角の路地裏の壁に寄りかかり娼館の前を行き交う人々と、
その人々への呼び込みを行う娼婦たちの様子を眺めている男の姿。
「お盛んなこったな、皆よくやるもんだ」
呆れたように漏らしてまた一人娼婦に連れられ娼館に入っていく人影を見て肩を竦める。
その騒々しさに惹かれたように起きた面倒事を、用心棒としていなす事数度。
ようやく人心地ついたと、露店で買って来た飲み物片手に護衛対象である女たちの様子を伺えば
働いた会はあったのか残った女性たちも最早片手で数えるほど。
後は待つだけかとのんびり構えるのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシズクさんが現れました。
■シズク > 貧民地区の奥まった場所にある草臥れた店から出てきた少女は、路地から通りへ出てくるまで、
服のあちこちについている、綿毛とも動物の毛ともしれぬそれを叩いてみたり、指で摘まんでとってみたり。
一通り取り終えたあとは、まだいくらか汚れていても気にするそぶりもなく歩みを進める。
通りへと通じる路地を半ば来たところで、佇む人を見れば、おおっ!と変な歓声めいた声を上げて。
そのまま軽い足取りで駆け出すと、
「ええと、カインさん!」
一呼吸、小さめな声を発したあとで、名を呼ぶ声は明るい。
そのまま距離を縮め、相手の方へと向かうも、はた、と何かに気付いたのか、
辺りをきょろきょろ、一応相手の仕事の邪魔にならないようにというのか、
すでに大声で名を呼んだあとだが、余り騒がしくならない程度を心がけて近づいていく。
■カイン > 暫しゆったりと楽な時間を過ごす内、路地の向こうで最後の
客をつかまえた娼婦の様子が見て取れる。晴れてお役御免となった訳で、
どうしたものかと思案気にしていた所に名前を呼びかけられて視線を向け。
「ン?シズクか、久しぶりだな。こんな所で一体どうした?」
きょとんとした表情で見知った顔に声を返しながら手を上げて見せる。
周りに気を使っている様子が何となくおかしく感じて緩く笑い。
■シズク > ある程度近くまで歩んだのち、もう一度辺りをきょろきょろと。
見る限り、何か差し迫って騒動があるわけでもない様子がうかがい知れると、
声を顰める必要もなさそうだと判断したのか、相手へと視線を向けてから、
「お久しぶりです。今日もお仕事、ごくろーさまです!
私の方はギルドの依頼で、その先のお店に納品です。ナントカっていう動物を捕まえたので!」
で、あちこち羽毛めいたものが服についているままであるが、
一仕事終えた達成感と実入りにほっこりと笑顔を浮かべ。
貧民地区とはいえ、まだ陽も高いから、懐に対する警戒は薄く、ぽんぽん、と腰の革袋を示して報酬も頂いたことを示し。
■カイン > 「そりゃお疲れさん、大変だったな」
ひとまず警戒する様子も消して近づいてくる相手。
その頭を軽く撫でようと手を伸ばしながら笑って応じて見せる。
相変わらず元気のよい様子に軽く喉を鳴らし。
「ま、この辺は物騒だからさっさと抜けちまった方がいいだろうがな。
それともあっちの方で遊んでくか?」
言いながら差したのは娼婦たちの立ち並ぶ通りの方。
娼婦とは言うが当然男娼も中には混ざっているわけで、
客の側にも女性が多いのがこの辺である。
からかうようにニッと笑って見せ。
■シズク > 労う言葉に、そーなんですっ、と大げさに頷くと、
「山越え、谷越えして、追いかけっこしてきました!」
余りに大げさすぎて、嘘くさい動物ゲットまでの苦労話。
やれやれ、と息を吐くも、頭を撫でてもらうと、わおっ!と歓声めいた声をあげ、ほんわか笑顔を浮かべて、頑張った頑張った、と一人達成感に浸り。
「昼間でもやっぱりこの辺、危ないんですか?…まー、いざってときは、私の拳が唸りますけどね」
辺りを見渡しながら、無意識に腰から下げている革袋をそろり手で覆い隠すようにしてから、
もう一方の手は拳を作って、勝気な様子を覗かせる。
その仕草のまま、相手の表情と、辺りを見渡した際にひらほらと伺える男性の姿。
娼婦を買いに来た客ではなく、売る側の男性だとは容姿や恰好からも解る。
「そうですね、私のタイプとしてはー…。…って、違いますよっ!」
品定めでもするみたいに、目を細め、通りへと佇む男性たちを見た後で、すぐさま首を振って否定し。
でも、やっぱりどんな人たちなのか、興味は失せず、見てしまう好奇心旺盛な姿を見せて。
■カイン > 「それが大げさかどうかはさておいて、なるほど?
大変だったことだけは間違いなさそうだ」
相手の風体を見てそれを労いながらも、
無邪気に喜んでる様子に緩く笑い。
「そりゃ勿論このあたりは盗みを働こうって奴が多いからな。
何せ娼婦を買いに来るような奴らは大体手持ちがある。ま、程々にな?」
そりゃ狙うだろうと笑い飛ばして言い返し、その後に品定めを
始めた相手に思わず軽く声を上げ笑い。
「おやま、違うのか?シズクだったら相手からの受けもいいだろうに。
ま、やる事が無いっていうなら折角だ。俺に付き合ってみる気はあるか?」
相手の肩を軽く抱き寄せようと手を伸ばしながらに顔を覗き込んで額に口付を落とし。
■シズク > おかげで実入りがよかったから、その大変さも報われたわけで、にっこりと笑っては、ありがとー!と素直に相手の言葉に感謝をして。
「なるほど…確かに、おねーさんやおにーさんを買うにはお金が…」
自分がどれだけ不用心だったかを悟ったようで、声のトーンを落とし、
挙動が若干不審になるのは、報酬が入ったことで、小金持ち気分が透けて、うっかりスラれないか、という不安もあってか、
言葉を交わしながら、こっそり相手の方へ寄る。
武装をしている相手の傍にいれば、とりあえず安全、という安易な思考が導いた行動で。
「違いますよ!あのおにーさんはいーな、とは思いますけど!」
アレですアレ、と結局通りの男性陣の品定めした結果、通りの向こうに立つ金髪が目を惹く男性を指さし。
どう?などとどう考えても聞く相手を間違いながらも、相手を見上げ。
そうしていれば、肩を抱かれ、距離が近くなると、
「………前言撤回。ぜんぶ撤回。私、カインさん一筋で!」
結局目の前の金髪の麗しい彼、に決めた様子。
承諾を示すように頷きながら、口付けの感触残る額に手を当て、
この辺は目に毒、と男娼のおにーさんたちの姿に若干八つ当たり気味な呟きを。
■カイン > 「特にこんな所にいる子供は要注意だな、客だとしても売る側だとしても、
あるいは擦りだとしても大体手馴れてる。ま、利害がぶつからなきゃどうって事もないが」
面倒な相手と思わせれば少なくともスリ目的ではそういう手合いは近寄ってこなくなるものだと返し、
品定めを終えた様子の少女の指さす先を見る。
なるほどどうにも見目麗しいのがお好みの様子の少女である。
結局自分の誘いに乗ってくれた様子に喉を鳴らしながら、
お尻を軽く揉んでから手を取り。
「それじゃいこうか。このあたりはそういう事する場所にだけは事欠かないからな」
そう言い置きながら路地の一つへと少女を導いて歩き始めるのだった。
■シズク > 「マジ?子どもにも注意とか…正義の味方としては許せん…」
道徳も廃退したようなこの界隈の実情に、ちょっとした正義感が頭を擡げ。
ぐ、と拳を握ったものの、ただ通りを行き交う子どもの姿を見かけて、つい相手の体躯に隠れようと半歩動くのは、
すっかり子供たちですらスリかと身構えているようで。
「ついでにカインさん、まほー!まほー知りたい!…結局、全然でないんですよ、火の玉。なんで?何が違うの?素質?」
思い出した魔法習得の話を口にしながら、路地を歩んでいく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシズクさんが去りました。