2017/11/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/空き地」にカインさんが現れました。
カイン > 夜もふけ、人の気配の喧騒も遠い貧民地区。その中でも特に入り組んだ区画に、
まるで忘れられたかのようにポッカリと空いた空き地がある。
そんな只中魔法と思しき鬼火のような灯りを周囲に漂わせながら誰かが打ち捨てたらしい
木箱を椅子にして片手に干し肉を持った格好で足元をじっと眺めている男の姿があった。

「……ほれ」

そうして何やら足元で蠢く黒い影に向かい、干し肉を放り投げると、
サっと闇夜に動く影。要するに猫の後ろ姿を眺めながら。
特に用事があるわけではない散歩の最中、それなりによく経由するこの場所で
見かけた野良猫を適当にからかっていた。

カイン > 「動物は色々な意味で単純でいいな、っと」

放り投げた干し肉を平らげたらしい猫のうち、一匹の黒猫が近づいてにゃあと一声鳴いた。
もっと寄越せと言わんばかりの態度に軽く身を屈めて顎を撫でると、ゴロゴロと喉が鳴る。
その様子を確認してすっと手を引けば、猫は不満そうな様子を見せていた。

「残念だが種切れだ、ほしけりゃよそを当たってくれよ?…と猫にいっても通じないんだけどなあ」

獣人の中には動物との意思疎通が出来る者がという噂を聞いたことがあるが、
そんな特技は残念ながら持ち合わせがない。からかうだけからかって手をひらひらと振る。

カイン > 「…おっと、ようやく諦めてくれたか」

じっとこちらを眺めていた猫がふいと視線をそらして去っていくのを確認してから、
明かりを消して立ち上がる。そのまま繁華街の音が遠くに聞こえる方向へと足を向け、
路地の一つの間に消えていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/空

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/空き地」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクロエさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアルテミアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクロエさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアルテミアさんが去りました。