2017/07/30 のログ
クロイツ > そんなこんなで繁華街を歩き自宅のある一角へと歩いていくことに…。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクロイツさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にカインさんが現れました。
カイン > 祭りも終わりに近づき活気を取り戻し始めた貧民地区の一角。
娼館や露店の立ち並ぶ一角の路地裏の壁に寄りかかり娼館の前を行き交う人々と、
その人々への呼び込みを行う娼婦たちの様子を眺めている男の姿があった。

「今日は引っかかる割合が多い事多い事。忙しさで色々溜まってた連中が多いのかねえ」

呆れたように漏らしてまた一人娼婦に連れられ娼館に入っていく人影を見て肩を竦める。
男の仕事はその路上に立つ娼婦たちの護衛、早い話が用心棒だった。
とはいえ朝方から特に仲介に入る様な事態が起きるでもなく、
退屈な時間が過ぎるまま残った女性たちも最早片手で数えるほど。
はっきり言って手持無沙汰気味でぼんやり人波を眺めている。

カイン > 「波乱の一つも起きてくれないと仕事の張り合いがないのが困りものだ。
 ここの所騎士団の連中が張り切ってるからか傭兵の仕事も大したものがないしな」

何せ国威をかけた大騒ぎである。こんな時期に魔物やらの被害を出すわけにはいかないという事だろう、
連日連夜様々な討伐が行われているらしいというのは聞き及んでいる。
おかげさまで声のかかる依頼が殆ど無いのがそれを事実らしいと判断させるには十分な理由ではあった。

「手ごたえのある化け物ってのも最近いないしままならんもんだ。
 その分祭りは楽しませてもらってるんだから悪しざまには言えないが」

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にトゥーラさんが現れました。
トゥーラ > 貧民地区の一角を空の大きめの籠を手に人の流れにぶつからないように歩く。
地図を片手に歩く訳だが露店やいかがわし店も多く、そういった店が目印となり運よく迷わずに歩く事が出来る。

そうして運よく目的の場所に荷物を運び終えての帰り道。
この辺りならば平民地区で買えない物でもあるかもしれないと考え露店を眺めて歩き。
そのさなかの視界に知った顔を見つければそちらに足を向ける。

「奇遇だなカイン。こんな場所で会うとはな。
仕事中だったか?」

興味を持てば仕事の最中だろうと声をかける、しかも知り合いならば猶のこと遠慮などせずに。

カイン > 「…ン?何だ、トゥーラじゃないか。こんな所までどうしたんだ?」

大よその客引きがはけてこれは店じまいも間近かと投げやりに思っていた所に、
声を掛けられて視線を向けると見知った顔が目に入る。
手を挙げて挨拶をしながら肩を竦め。

「ああ、見ての通りのお仕事って訳だ。
 娼館の用心棒だな。と言っても特別何か事件が起きてる訳でもないので退屈なもんだがね」

お手上げと言わんばかりに両手を上げて見せながら首を横に振り。

トゥーラ > 「そうだ、私だ。今日は迷子ではないぞ、きちんとした仕事だ」

以前に貧民地区で会ったときは迷子だっただけに今日は違うというように、
仕事中だと誇示するように空になった籠を見せるようにして。
挨拶をして肩を竦める男の姿に笑みを見せて。

「娼館の用心棒か。カインならば引く手あま手でモテそうだな。
退屈になれば何かいいことも起きるのではないのか?」

お手上げというポーズを見れば予想外という顔で見て、
そして周囲を見回して。

カイン > 「そりゃよかった。またあの状態でも今回は俺がここから動けないからな。」

助けてやるに助けてやれないと喉を鳴らす。
籠に視線をやって一応は納得した様子で頷いて見せ。

「そりゃそこそこ宜しくやってはいるが、今は仕事中だぜ?
 そういう話は残念ながら差しはさめないのさね」

心底残念そうに言いながらも首を横に振ってわざとらしく息を吐き。

「早々都合よく何かが起こってくれれば世話は無いんだがね。ま、話し相手ができたのは良しとしておこう」

トゥーラ > 「そこは安心をしていいぞ。少しだけ考えてな、この身でも飛べるようにしたのだ」

もしあの時のようになれば助けて貰えればありがたい。
だがあのままではないというように男に向けて背中を、
厚手の生地のワンピースに包まれたそこを見背うようにして。

「英雄色を好むというからな、だが仕事中はないのか…」

それは予想外だという顔をして、男の様子にそれが真実だと判り。

「私が言うのもなんだが用心棒ならば問題が起きないほうがよくはないのか?
話し相手…それは私の事か?」

カイン > 「そいつは良かった。それなら、多少の事があっても飛んで逃げる位は訳がないな。
 ……しかし何というかそれはそれで襲った方が大変だが」

面喰う羽目になるだろうと喉を鳴らして言い返しながら肩を竦め、
少女の示す様子を眺めて言い返し。

「仕事に関係ない相手とかソレが倒した敵とかなら別に良いが、
 頼まれた仕事の邪魔になる事は流石にな。それこそ後後面倒になる」

それは御免蒙りたいと手をひらひら振って言い返す。。

「少なくとも退屈はせずに済むだろう?ああ、違うのか」

その気がないなら仕方がないがと笑って相手を見やり。

トゥーラ > 「この身ではまだ戦うには心ともなくてな。ならば逃げる手段を考えたわけだ。
襲って来るものなどどうなろうと知らんよ」

もっともそれには背中の出ている服装でなければいけないのだが。
そこを失念する辺りまだまだ考えが足りていないのもあって。
今はどうだ?というように肩を竦める男に目を向ける。

「そういうものなのか、しかし仕事の邪魔になるのはいただけんか」

男の言葉になるほど、と納得をして見せて。
自分も仕事中は注意せねばと覚えておくことにして。

「私の仕事はもう終わった故にな。少しでよいなら付き合うのも構わんぞ」

あとは帰って店番だけの予定だった、それだけに男の暇つぶしになるなら構わんぞと頷いて。

カイン > 「そりゃ違いない。どうせなら茶化せるくらいの余裕が出るといいんだがな。
 …ま、それだと衣装の新調も必要な気がするけど」

相手の様子を上からいたまで見てそう言いつつ顎に手を当てる。
魔力で浮くというのならいざ知らず、つばさで飛ぶのならばそういうのも必要だろうと考えつつ小首をひねり。

「そういう物だ。別に放り出していい仕事ならそれでもいいんだがな。
 …今日の仕事はそろそろ終わりだな」

見える範囲で最後の一人が男を引っ掻けたのを見て肩を竦める。
滞りないと言えば全く滞りのない仕事運びではあった。
一応は喜ぶべきことではあるのだが。

「別にそれで構わんさ。しかし本当に仕事してる所を見ると最初合った時とは見違えたな。
 良い事か悪い事かは知らんが楽しそうで何よりだ」

トゥーラ > 「茶化す余裕か…それを得るには武器の一つでもマスターせんとな。
……あのドレスならば問題ないのだがな」

余裕を持つことは大事だが今はまだそれは無理だと軽く告げ。
翼を出すのはあのドレスを前提だったと今さらに気が付いて。

「いや、仕事は責任をもってせねばいかんぞ。
そうなのか?それならばいいのだが」

自分のせいで仕事に問題が出たのかと考えてしまうが、
男の視線を追えば娼婦が男に連れられて行くのが見える。
用心棒として守る対象がいなければ終わりなのかと納得して。

「私とて街にいる以上は食わねばならん。
住処はカインの世話になっているが食はそうはいかんぞ。
そうか?私は変わったつもりはないのだが…?」

カイン > 「それもまた一つの手段だろうな。…ああ、なるほど?」

以前相手が着ていた衣装の事をもい出して言いながら納得した様子で頷く。
確かにあれならば特に問題がないだろうとは得心いった様子を見せ。


「居られなくなったなんてことになっては困るからな。
 ああ、どうしたって俺の仕事はここまでだ。これ以上何かしろと言われても、
 それこそ流れを見ている事くらいしかできん。
 …というわけでそろそろ戻るが、トゥーラはどうする?店まで送って行ってもいいぞ」

トゥーラ > 「そういう事だ、失念していたな」

あのドレスを基準に考える癖がまだあり肩を落とし。
男ならばそれを知っているだろうと見返し。

「大丈夫だ、そんな事は言わんぞ。
カインの仕事は終わりなのか、確かにその通りだな。
構わんのか?其れならば頼むとしよう」

男の言葉に納得し、それならば送ってもらおうと手を差し出して

カイン > 「なら前のに近い服でも探して買っておくのもいいかもな。
 それはそれで翼があると珍しいと注目を集めるかもしれないが」

そこは致し方がない所だろう。肩を竦めて言い返しつつ頷き返し。

「後は俺も家に帰るだけだからな。
 ではエスコートするとしようかね」

笑って言い返しながら先導するように歩き始める。そのまま平民地区の方へと歩き去っていくのだった。

トゥーラ > 「ならば買いに連れて行ってくれると助かるぞ。
どうにもどこが良いかわからんのでな。
そこは逃げるときのみだ、大丈夫だろう」

色々なものがいる街ならば大丈夫だろうとそこは難しく考えてはいない様子を見せて。

「そうだったな、では頼むぞカイン」

先導するように歩きだす男の後ろを歩きだし、そのまま平民地区へと戻っていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からトゥーラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にラフェルさんが現れました。
ラフェル > 貧民地区に建てられている寂れた教会。
時期からか人の寄り付かない教会の中で小さな天使が佇んでいた。
祈る様に瞳を閉じながら胸元に両手を組んでいる。

「今日も平和に過ぎたる事に感謝を致します。
出来る事ならば誰もが笑顔で迎えられる平和な日々が送られます様に…」

祈る手を離して十字を切って瞳を開く。
他の地区で開かれる賑わいのお陰か最近は聞こえる声も少なかったのだ。
しかし、その時期はもうすぐ終わってしまう。
また以前の日々へと戻ってしまう事に僅かに胸を痛めていた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にワルセイ・イダーヤさんが現れました。
ワルセイ・イダーヤ > (貧民地区にあるさびれた教会。そこにやってきたのは漆黒のたたずまいに朱く険しい目をした男、ワルセイ。その手には、花束が握られていて…)
ふん…神を呪い、神を信じぬ闇医者が、まさか教会に足を運ぶとは…滑稽ではないか…
(そう呟きつつ、今日起きた出来事を思い出す。今日見た患者、その少女を救えなかった…無論、長く医者をやっていればそんなことは多くあるのだ。だが、その少女が最後に、墓に花束を添えてくれと言ったので、その約束を果たすために…)
……?
(しかし、今日の教会は何か、様子がへんで…なにか、言葉にできない神秘的な感じがするのだ…そして、教会の扉をギギィ…と開ければ、そこにいたのは…)
……ぬ、先客か…?だが…
(まるで、姿が天使ではないか…そう思い、思わず声をかけて…)
もし、そなた…こんなところで、女子一人何をしているのだ…?

ラフェル > 静寂に包まれた教会で軋む音が響き渡る。
誰も居ないのを見越しての祈りだったからか、突然の来訪者に飛び去るタイミングを逃してしまう。
声を掛けられてしまえば、今ここで飛び去ってしまっては相手の方に悪い思いをさせてしまうかもしれない。
そんな考えに到ったが故にその場に留まる事を選択した。
次いで声の主へと振り返る。

「人が来られるとは思いませんでしたが…すいません、もう立ち去りますので…
それと、私はただ祈りに来ただけです。それ以外には私は何もする事は出来ませんから」

言葉を返しながら、それを示すように再び胸元で両手を組んでみせる。
伝える事を伝えてから、緩やかな動きで深々と頭を下げて。

ワルセイ・イダーヤ > いやいや、邪魔をしたのは俺の方だ…そなたの祈りの時間を邪魔したようだな…すまなかった。
(相手が謝罪してくれば、慌ててそう言って…別に、神を呪ってはいても、他人が神を信じたり、祈るのにまで口を出す気はない…それに…)
祈ることしかできないか…確かに、神に俺たちが出来ることは、祈ることだけ…だが、そなたは真剣に祈っていたのだろう?ならば、それで十分に行いをしている…俺たち神で無いモノが、神に何かやってほしい時にできることは、祈ることだけ故に…まあ、何が言いたいのかというと、そなたは祈ることしかできないのではない、祈ることができるのだよ。この、腐れた時代に、神に祈るのは…中々できぬよ。
(そこまで一人語れば…何を一人永く語っているのだと自嘲し…)
少なくとも、俺にはできぬ…何をしてくれるでも無い存在に、祈ることなど…
(そこまで言えば、花束を十字の前に置き…)
俺は祈れぬが、そなたには祈ってほしい…病に苦しんだ人の魂の安寧を…まるで、天使のような見た目のそなたに…
(そう言って…)

ラフェル > 「祈りを終えた後でしたので何ら問題は御座いません。
むしろ、変に気を使わせてしまって申し訳の無い次第で…」

悪いと思っての謝罪が逆に相手を困らせてしまった事にはすぐに気付いた。
困った様な表情を浮かべながら口元に指を当てて思案する様な素振りを見せる。

「いいえ、人間の方々にはその生を懸命に生き抜く力強さがあります。
時に助け合い、協力し、困難に打ち勝つ様は私達も見習うべきものであるでしょう。
勿論、見習うべきものばかりがある訳ではないのでしょうが…
それに比べてしまえば、私のしている事は本当に些細な事です」

瞳を伏せて男性の言葉へと耳を傾ける。
言葉の終わりに瞳を上げて微笑み、その相手を見詰めながら言葉を紡ぐ。
その言葉には決して他意はないが、それが分かるかどうかは相手次第だろう。
そして続く言葉に表情を僅かに曇らせる。

「決して神は何も出来ない訳では無いのです。
一人の願いを受け入れてしまったら、それは他の方に対してとの差別となってしまう。
かと言って、全ての願いを聞き届ける訳にもいかないでしょう。
きっと主も心を痛めるところはあると思うのです…そうは思いませんか?」

それはあくまでも自分の考えであり、本当に神がそうであるのかは分からない。
だけども、そう信じたいという思いは本当で。
祈る事を求める言葉を聞きながら、十字の前に花束を置く男性を追う様に視線を向けて。
伝える言葉に見た目ではない、見習いとは言え本物の天使である事を示唆する言葉を続ける。

「……分かりました。その…本物の天使であれば良かったのかもしれませんが…
私の様な見習いでも宜しければ祈りましょう」

ワルセイ・イダーヤ > ああ…頼む。
(そう祈りを承諾してくれた相手に礼を言って…ふと…)
見習い…?つまり、そなたは天使…なのか?それは…すまなかったな。
(見習いという言葉に、相手が天使であると気が付けば、思えば、天使の輪と白い翼があるのに気がついて…)
あぁ…見習いでも、本物の天使に祈ってもらえてば、彼女も喜ぶことだろう…
(そう、ふっと笑みつつ言って…)
……そう言えば、自己紹介がまだだったな…俺はワルセイという…短い間だが、よろしく頼む…
(そう言えば、教会の椅子に座って、目を閉じ、天使の祈りを待って…)

ラフェル > 「いいえ、人間の方からすれば天使様は物語の中だけの存在とする方々も多いでしょう。
ですので謝る必要は御座いませんよ?
それと…私の祈りで喜んで頂けるのでしたら、その感謝は貴方様に向けられる事でしょう」

改めて男性へと向けて微笑んでみせる。
男性からの自己紹介に、もう一度だけその頭を下げて。

「ワルセイ様…はい、私の名前はラフェルと申します。
では申し訳ないのですが少しだけお待ちを…」

言葉を終えて花束の置かれた十字の前に歩み寄れば、胸元に両手を組んで三度目となる祈りを捧げ始めた。
暫しの間、祈りを終えれば男性へと向き直る。

ワルセイ・イダーヤ > (祈りが終わったようなので、目を開ければ天使…ラフェルと向き合って…)
ああ、ありがとう。これで苦しんだ彼女の魂も、迷わずに行けるだろう…
(そうふっと笑めば、立ち上がって…)
では、な。今晩はもう遅い。そなたがいかに天使であっても、夜は危険だ…早く、立ち去った方がいい…と、引き留めていた俺が言う言葉ではないがな…
(そう言えば、カバンを持って、再び古びた扉に向かって行き…そして、闇に溶けるように消えていった…教会には、薄紅色の花がのこされているだろうか…)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からワルセイ・イダーヤさんが去りました。
ラフェル > 「私の祈りがお役に立てて、それだけで私にとっては十分です。
きっとその方の魂は天へと召される事でしょう」

笑顔のまま、立ち上がる男性を見詰めている。
自分の心配をされれば、それに同意をする様に頷いてみせた。

「そうですね、心配をさせてしまったも悪いでしょうし…私も戻るとしましょう。
それでは、ワルセイ様もお気を付けて…」

鞄を手に扉を抜けていく男性に頭を下げ、その姿が消えれば自分も扉へと向かい歩む。

「私は…いえ、私が出来る事は祈り続ける事だけ。
あの声が聞こえない事を、ただただ祈るだけ…どうか…」

扉を抜けて広がる夜空を見上げながら小さく呟く。
大きく白い翼を広げれば、その夜空へと身を舞わせていって…

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からラフェルさんが去りました。