2017/04/12 のログ
シャニス > 「見た目を変えることができる方は殆どいませんわよ。私もできませんわ。
でも長く生きた経験がありますわ。それは何事にもかなわない経験ですわよ」

見た目を変えると告げられても特に変わった反応は見せずに返し、仕方のないことと肩を落としてみせる。
嫌なことを思い出し、顔に出たのか男性が笑う様子に慌てて自分のほっぺを手で捏ねて。

「めぐりあわせは星の導きとも申しますわね。でもこうして会えたのも縁という事ですわ。
口説かれたことには少し驚きましたけど」

男性の気配が少しだけ変わったような気がして不思議そうに一度周囲を見回し。
それならばと受ければ差し出された手を見下ろす。
先ほどとは違い、男性が軽く身を屈め手平を向けられる事に楽しそうに笑いその手に手をのせて。

「美味しいお酒を期待しますわね。んー……構いませんわよ」

楽し気に問いかける男性の様子に少し考え…構わないと頷いて。

カイン > 「経験は確かに力になるが、長く生きたせいで超えられん一線というのもあるのがままならんね。
 長く生きるとどうしても鈍感になる部分というものがあるらしい」

かつてそれに敗北を喫した挙句その境地に至る道筋すら見つからぬモノとしてはしみじみと漏らす。
自分の顔をこねる様子をどこか微笑ましげに眺めながらも、違いないと笑い飛ばし。

「縁こ何者にも代えがたいものさ、その気があってもこればかりはそれこそ運の類になる。
 ――うん?よく口説かれそうな外見をしてると思うんだけどな」

そうでもないのかと不思議そうに言いながらも載せられた手を取って、
手の甲に口づけしてみせる仕草は堂に入ったもの。そのまま先程の急な動きとは違い、
軽く力をかけることで相手の体を己の方へと引き寄せようと腕を動かす。

「それなりに旨い酒だから期待してもいいさ。それじゃあ、エスコートするとしましょうかお嬢様」

シャニス > 「逆に考えるといいのですわ。長く生きたからこそ自分の限界がよく知れたと思うのです。
それなら限界がわかっているので無茶はできないでしょう?
それは長く生きる上で仕方ないことですわ」

落ち込んでいるような気配を感じそこはその知れたことを前向きに考えればいいと口にして。
少しの間捏ねれば不機嫌も直り元の微笑みを見せて。

「それを言われるとその通りですわ。運次第でそこも変わってしまいますものね。
口説かれるとことはありますわよ。でも強引な方が多いのでお断りしていますわ」

そこはどうなのかと答えて、男性は強引さはなかったので誘いに乗ったのだと。
手の甲にキスをされるとくすぐったそうにして見せて。
先ほどとは違い軽い力で引き寄せられ、その力に逆らわずに男性の方へと。

「それは楽しみですわ。えぇ、よろしくお願いいたしますね」

カイン > 「それを超えたいと思うときも時々はあるがね、困ったものだ。
 男というのはどんな種族でも得てして困ったものではあるらしいのだがね」

そこは種族は関係ないらしいと笑い飛ばして見せながらも、気遣われた事に笑って礼を述べつつ
機嫌が治った様子にこちらも笑みを浮かべて応じ。

「今回は運が良かったと思っておこうかな。
 …なるほど?多少強引でもと少し考えたけどハズレだったらしい」

それも含めて運が良い、といけしゃあしゃあと言い放って笑いながらも、
手の内に抱き寄せた相手の華奢な体を軽く支えるようにしてゆっくりと歩き始める。

「それじゃあエスコートしますよお姫様、期待に添えられるようにがんばろうか」

上機嫌な声とともに自分が先程通りがかった屋台に残った串を処分してもらうようにお願いしつつ、
自由になった両手でシャニスの体を支えながらその感触を楽しむようにして路地を後にしていく。
二人がどのような会話を交わすことになったのかは、二人のみの秘密だろう。

シャニス > 「超える努力は大切です、でも自分の限界を知るのも大事な事ですわ。
それが男の見栄というのではないのですか?」

男性の言葉にそんなことを告げてクスクスと笑って見せて。
少しの不機嫌はすっかりと忘れて機嫌を直して。

「そう言う事になりますわね。もしかすればこっちに来なかったかもしれませんから。
強引にされたら思い切り突き飛ばしていましたわ」

もし強引なら本気で突き飛ばして去るつもりであったと笑顔で告げて。
男性に抱き寄せられ支えられたままにゆっくりと歩き。

「お姫様ではなくて名前で呼んでください。楽しみにしていますわ」

途中で屋台に串を渡すのを眺め、両手で男性に支えられ身を寄り添わせるようにして路地を後にして。
その後二人がどんな会話を交わすのかは二人だけの秘密に…

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシャニスさんが去りました。