2017/04/04 のログ
■リリシア > (酒場でこんな話を聞いた。この地区に、割りと安価でベッドがふかふかな、良い宿屋がある、と。 ・・・そんな宿屋があるならば、一度泊まってみたいですね、なんて話をした翌日のこと。その話にのぼった宿の場所を聞いてその場所に赴いた。辺りにはいかがわしい店が立ち並ぶ地域にひっそりとあまりにも普通の店構えをした宿屋がひっそりと建っていた。)
ここが噂の・・・。
(そのあまりにも普通すぎて逆に浮いているような感じさえ受けるその宿に少々面食らいつつ。そろり、と中に入ってみる。・・・中も割りと普通である。他の宿屋と内装も大差ないように感じるけれど。)
すいません、一部屋空いてます?
(そう受付に声をかける。そうして示されたのは部屋のメニュー・・・とでもいうのだろうか?こういう部屋があります、こういう内装です、というものが書かれたカタログである。 ・・・まるで、お貴族様が泊まる宿屋のようだ。泊まりたい、と声をかければはいこれね、と鍵を渡されていた今までとは明らかに違う。え、これ・・・どうしよう? 何がどう違うのかしら・・・? 今まであまり経験のないシステムに少女は少し動揺した様子でそのメニューとにらめっこを始めて)
■リリシア > (まるで王様が住んでいそうな部屋から、怪しげなアイテムの並ぶ危なそうな部屋まで。様々な部屋の内装の写真がそのメニューに揃っていた。・・・とりあえず、王様の住んでいそうな豪華なお部屋には憧れる、憧れるが・・・とりあえず、手は出ない。 ・・・もしかして酒場の人の話ってこのお部屋のこと言っていたのでは、と少々疑うけれど・・・流石に違うと信じたい。 もしそうだとしたらあの酒場におじさん、実は凄いお金持ちだったりするのだろうか・・・。 メニューに書かれた部屋の種類は私個人の主観ではあるのだけれど、えらく膨大で、やたら小難しい洒落た名前がついているものだから、どういうお部屋なのかきちんと説明を見ないとよく分からない。 ・・・慣れた人ならば、わかるのかもしれないけれどとりあえず私はわかりません。 あと・・・何故か分からないけれど一人部屋、というのが妙に少なくて。 このお部屋もあのお部屋も二人以上推奨、というお部屋が多い。 ・・・別にそこに一人で泊まってもいいのだけれどそれはそれで何か寂しいし、値段も割高である。 それなりに良さそうなお部屋で、一人部屋というものはないだろうか、と。 ・・・せめて相棒が入れば一緒に泊まれば済む話なのだけれどそんなものは都合よく連れてはおらず。 前傾になりながらメニューとにらめっこする様はちょっと迷惑かもしれないけれど、私の他に特に待っている人が見当たらないのがちょとした救い。
一種の連れ込み宿、として機能しているこの宿。しかし、その内情を知らずに訪れる客も多く、この少女は少なくともその 知らない客 の一人であった。もし、この宿で一夜の夢の相手をそのまま捕まえてしまうつもりの者がいるとしたら・・・この無知を晒す少女は絶好のカモのように見えるかもしれない。宿のシステムをいまいち理解できず、幻視出来る程の ? を頭に浮かべながらうんうん唸っている少女は少々浮いて見えるだろう。)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区宿屋」にフロンスさんが現れました。
■フロンス > 一人の少年がロビーへと出てくる。取引に指定された宿の一室で、娼婦を侍らせながら商談を始める貴族を相手にしていた少年は、一目見てわかる程すこぶる機嫌が悪かった。商談自体は、そもそも相手が欲しがっていて注文してきた魔法薬を違わず用意したからうまくはいったし、それに気をよくしてまた頼みたいと申し出てきたことで次の取引のアテもできた。では何故かと言えばただ単に、そういう目的で来る場所という連れ込み宿に自分だけ相手もなくやってきて、部屋の前を通れば嫌でも感じる情事の気配に囲まれて、さらに商談相手にまで娼婦を見せつけるように侍らされればフラストレーションも溜まるというもの。特にその娼婦が結構好みだったからなおさらに。
そうしてロビーまで出てくると、視界に入るのは貴族にも娼婦にも見えない少女の姿を見咎める。いったい何をしているのか、遠目ではよくわからなかったが、その宿に来るにはやや不釣り合いな出で立ちに少年は興味を引かれて、どうせ出ていくところだったしと、そちらへと向けて歩いていく。
「……何をしてるんですか?」
近づいていくにつれて、どうやら少女はここに来たことがなく、貴族なのかはわからないが一人であるということだった。粗野な装備と腰に下げている武器で荒くれ者のようにも見えたが、何より目を引くのはその特徴的な耳とグラマラスな体つきで。親切心など欠片もないが、少年は背後から少女にやや小さい声で問いかけた。
「ここは貴族や商人に紹介されて来る宿ですよ、相手はどうしたんです?」
暗黙の了解があるため、決してここでの本来の目的を公言はせずに、少年は端的な説明を交えてそう重ねて問いかける。持っている武器こそ魔法的なモノではないとはいえ、戦って勝てそうにないと見えた少女を前にしてやや緊張して、ついつい言葉を重ねてしまう。
■リリシア > (声をかけられた。そのことに気づけばその特徴的な長耳をぴくり、と上下に揺らし、ゆっくりとそちらの方に振り向く。綺麗な衣装を身にまとったその姿から察するに・・・貴族の子息、と言った所だろうか。どことなく陰りがある表情ではあるが、整った顔立ちをしていてその影がまた良い、と言われそうな・・・そんな二枚目な印象を受ける少年である。)
部屋を取ろうと思ったのだけれど・・・私、ここ初めてでよく分からなくて・・・。
(えへ、と苦笑いを浮かべながら彼に応対する。そして、彼から囁きをされれば まぁ、と驚いた表情を浮かべて)
あら、そうなの?知り合いのおじさんからベッドが柔らかいお宿がある、って聞いていたのだけれど・・・ 紹介が必要なの?
(耳に囁かれればその特徴的な耳をぴくぴくと上下に動かしながら、彼に囁きを返す。ひそひそと受付の前で内緒話をする二人組、となれば何かしらの関係がある、と思われたようで受付の人から お連れ様ですか? なんて声をかけられるかもしれない。 )
■フロンス > 「はぁ、なるほど…」
少女に近づいて改めて観察してみると、身長でこそ勝ってはいたが年齢があてにならないエルフとわかり、その目を引く美貌に納得をした。しかし細身と聞いていたにしては豊かな肉付きに露骨に視線が向きそうになるのを抑えながら、初めてきたと曖昧に笑う相手に少し疑問を抱く。見立て通りに、ここに似つかわしくない客であったからだったのと、何より彼女を連れてきた相手が、目の前の相手をみすみす放置してどこかに行っていることが信じられなかったからで。
「え、本当に何も知らないで来てたんですか…?
…!あ、そうです、ダブルを一部屋で……とりあえず、僕の紹介ってことにしますから……」
囁き返してくる相手の言葉に、その知り合いはひょっとしてここに誘っていたんじゃないかと考えた少年は、名も知らぬそのおじさんとやらが不憫に思えて。そしてどうやら相手はどういう場所であるか以前に少年にとっては慣れ親しんだ宿のシステムも知らないらしいと知って、少年は呆れ気味に言う。
そこで不意に受付から声をかけられればビクっと肩を跳ねさせたが、即座に悪知恵を働かせて咄嗟に大きなベッドが一つしかない部屋を予約しようと答える。それから、改めて少女に事後承諾のように恩着せがましく囁き返していった。
■リリシア > ・・・富裕街のお宿って皆こんな感じなの?
(貴族や商人の紹介がいる、ということはメインターゲットはお忍びの貴族や商談だろう。なれば、貴族達は毎度毎度こんなはた面倒くさいことをやっているのだろうか・・・。私が使う宿だと、いつも泊まりたい、と言えば適当に鍵を寄越してくれてその部屋に行くだけなのだけれど・・・こんな部屋の種類を選ぶシステムなんてなかった。どれも一緒だったし。だからこそ、今回たくさんの部屋を提示されてしまって困惑してしまった。 酒場のおじさんの紹介、とは言うが特に日時は指定されてなかった。少女が興味を抱いてふらっ、と一人で訪れただけである。みすみす放置するどころか、その少女にその話をした主はこのエルフが今日、ここに来ていることさえ知らないだろう。)
えぇ、まぁ・・・、その、ね?
(少し視線を反らしながら照れくさそうに頬をかき、曖昧に笑って見せる。 ね? なんて笑って誤魔化そうとしてみるけれど、恐らくあまり効果はないだろう。
そして、彼が咄嗟に大きなベッドが1つだけの部屋を取れば、受付は彼が主だと判断したのだろう。少女が見ていたメニュー表をすすす、と彼の方に移動させ、どのお部屋にします? と、問うだろう。 レギュラー、プレミアム、といった割りと普通のお部屋からアブノーマル、と分類された怪しげな雰囲気の漂うお部屋 更には下のほうにひっそりと書かれた様々な設備や道具が詰め込まれた、妖しさ満点のお部屋。 それのどれにするか、問うだろう。 本質は連れ込み宿。男女で情事に耽るのがこの宿の本質である。その為、様々な需要に応じ、色々な部屋を用意しているようであった。 彼がどれを望むかは少女の知る所ではないけれど・・・どれを選んだとしても、少女はくすりと笑って)
ありがとう。じゃあ・・・お邪魔させてもらっても?
(と、嬉しそうにするだろう。話に聞いていたふかふか高級ベッド。それが今、目の前に・・・!)
■フロンス > 「……?そりゃ、使いたい部屋ごとに注文しません?」
互いに宿への認識が泊まることが専門のホテルのようなものと、酒場と一体になったインのようなものとでズレていることがわかっていない中、問いかけてくる少女が考えが読めずに、少年も一層不思議そうな表情を深めて問い返してしまう。エルフは人間の文化に疎いのだろうかと思うも、見た目的にはかなり人間の街に順応しているように見えるだけに違和感があった。
「とにかく、変に怪しまれたくないんで、あっちで待っててください…。さてと、じゃあ、これで…あと、飲み物をお願いしますね」
部屋の他、サービスを選ぶ段取りになれば、うっかりと個々の目的が露見するのではないかと危惧した少年は少女を押しやるようにしてから、メニューに目を通していく。選んだものは普通の部屋に見せかける調教部屋の一つだった。そして、飲み物を注文しながら懐から取り出した魔法薬の瓶を、少女に見えない角度で受付に渡す。全てを訊いた受付は、案内のボーイを呼んで二人を部屋まで連れて行くだろう。
「えっと、僕はフロンス・ピルラと言います。貴方は?」
案内をするボーイが鍵を開けて部屋に入れば、どちらかというシックな落ち着いた雰囲気の内装が二人を迎える。掃除も行き届いており、そこで行われていることは微塵も伺わせない程だろう。ただ不思議なことは、間取りがやや狭く、厳重な鍵が付けられた扉がベッドのすぐ横にあることだろう。ボーイは何かの鍵を少年に渡して、ごゆっくりと一言だけ言って去って行って。
部屋に入ると、自分の家の紋章が刺繍されたローブを纏っていて、今更騙っても仕方がないので、正直に自分の名前から名乗る少年は相手の名前を聞いておくことにして。そしてすぐに、飲み物を持ってきたと扉の向こうでボーイが声をかけてくるはずで。
■リリシア > ・・・私の使うお宿、泊まりたいって言ったらもう即鍵出て来るような所なんですけどね。
(レギュラー?プレミアム?何ですかそれ?みたいな宿である。実際、酒場やギルドなんかと一体になっているような所をよく使うのでこのような本格的な宿を使うのは初である。その為、貴族である彼と認識の齟齬が産まれてしまっているのだろう。)
ん、わかったわ。
(とりあえずあちらに、と押し出されれば困ったように笑いながら、それに反抗することなく大人しくそちらで待つだろう。このような本格的な宿は少女にとっては珍しく、視線があちらこちらにはしたなくない程度にきょろきょろと物珍しそうに様々なものに向いて。そして、彼が部屋を選んで戻ってくるならば、小さく笑みを浮かべてひらひらと手を振って迎えるだろう。――彼が、どんなことを企んでいるのかもしらずに。)
私は・・・リリシア。宜しくね、フロンス。
(生憎、彼のように名乗るべき家名などない。ただの、エルフの剣士 リリシア。くすり、と小さな笑みを携えながら彼に自己紹介をしよう。貴族様のように礼儀正しい挨拶は出来ないけれど・・・そこは冒険者、傭兵という荒くれ稼業。勘弁して頂戴ね、と一言告げて。・・・様子を見るに少女は彼の貴族としての家名に特に心当たりはないようであるが、そこはエルフであり、あまりそちらの方に知識がない、というコトで無知を許して欲しい。
そして、部屋に足を一歩踏み入れれば見たこともない豪華なお部屋)
わぁ・・・!
(子供のように目を輝かせて とたたた、とベッドに近づいてその感触を確かめる。ふかふか!ふかふかだわ! とそのベッドの感触に心が躍る。ぎしり、とベッドを軋ませてそこに腰を降ろせばはた、と我にかえり こほん、と小さく咳払いして。・・・少しはしたなかったな、と自分のコトながら思った。 しかし、その高揚あってのことか、少女は彼が受け取った鍵を目にすることもなく、ベッドのすぐ横にある怪しげな扉にも特に意識は向かなかった。そちらに意識が向くのは・・・もう少し後だろう。そして、ボーイが飲み物を持ってくれば扉の方へ向かって)
まぁ、ありがとう。 ・・・これ、私が1つ貰っても?
(と、飲み物を受け取りつつテーブルにそれを置きながら片割れを指差して自分が貰っても大丈夫か、と確認を取る。問題のないなら、彼にもありがとう と告げて・・・1つ、乾杯などいかが? と、彼に提案をしてみるけれど。)
■フロンス > 「あー…まぁ、そういうところはそうなんですかね…」
相手の言葉に、ようやく宿に対する認識が違っていたことを理解した少年は、実際に泊まったことはないがそういう場所に出入りしている相手はやはり見た目通りの冒険者や傭兵なのだろうと察する。そして、相手が待っている間に注文した少年は、すっかり楽しそうに笑って罠に嵌められたことに気遣い少女を連れ立って部屋まで向かう。
「リリシア、ですね。こちらこそよろしく。」
相手の名を知っておきたかっただけで、礼儀や作法については気にしないようにぎこちなく含みある笑みを浮かべる。名乗ったことに反応がなかったため、もしかすると隠し通せたかもしれないと今更ながら少年は軽く後悔を覚えるが、特に気にしないことにして。
「ええどうぞ…ごほっ、ちょっとっ…失礼…ふぅっ、すみません、持病に魔法薬が欠かせなくて…」
恐らく入ったことのない宿の雰囲気に楽しそうにしている少女は、少年が悪だくみをしていなければ微笑ましいものだったろうが、少年はすでに部屋の奥に見える扉の向こうで行われる少女に対する欲望を抑えこむのに精一杯であった。
飲物が持ってこられると、少女の提案に少年は頷いてから、身を屈めて咳き込むようなフリをしながら腰から別の魔法薬を取り出して、それを嚥下していく。少年が口にしたのは先ほど受け渡した魔法薬に対する特効薬のようなモノだった。飲物に混入させた魔法薬は強烈な媚薬効果で相手の筋力と魔力を削ぐ効果があり、効く時間こそ短いが強力で、ただの人間に過ぎない少年が飲めばただでは済まないのだ。
「…ふぅ、お待たせしました。じゃあ…乾杯」
そして少年はテーブルに置かれた飲物を挟んで向かい合うと、グラスを手に取って掲げていき、相手のグラスと軽く合わせて乾杯をした後、特効薬を飲んでいるため先んじてそれを嚥下する。それは目の前の少女に不審がらせないためで、多少身体が火照って指先に痺れのようなものを感じるが、それも長続きせずにすぐ何事もなかったかのように消え去っていく。魔法薬をエルフに使った機会は少なく、果たしてどのような影響が出るかわからず少女の方を探るように視線を送った。
■リリシア > こういうれぎゅらー?とかぷれみあむ?とか・・・あるところは私、初めてなの。
(少し照れたように指を合わせるようにして告白する。こういう所に慣れた様子の彼に対し、自信はまるでそのようなものに経験がない為、どこか照れくさいのだ。)
えぇ。今夜は宜しくね?
(くすり、と微笑みながらそんな言葉を吐けばまるでこれから彼が企んでいることを看破した上であえてそれに乗っているような意味深なものを感じるかもしれないが・・・そんなことはまるでなく。ただ、一夜を共に同じ部屋で寝泊まりする相手だからこそそんなことを告げた次第である。・・・最も、割りとチョロい、という噂が立つエルフである。彼が口達者であるならば、言い包めれば流されてしまいそうではあるけれど。・・・それでも、調教をしたい、なんて言われれば困ってしまうだろうけれど。)
あらまぁ大丈夫?無理をしてはいけないわ。辛くなったら、声かけてね?
(もし、寝てる最中に辛くなるようであったら声をかけてくれ、と前もって言っておく。自分に何が出来るわけではないが、応急処置くらいは出来るだろうし、簡単な治癒術も心得がある。多少は助けになるだろう。それがまさか、自分を陥れる為の罠である、なんて欠片も考えもせずに。)
えぇ。乾杯。
(かちん、と彼とグラスを合わせ乾杯をする。こんな良いお宿で出た飲み物であるから、それは口当たりもよく、味も良く・・・とても美味しい。どこかぽかぽかと身体が温まって、力が抜けていくような夢心地・・・ゆめ、ごこち・・・?)
あら・・・?
(身体の力が比喩ではなく、本当に抜けていく。最初はただ飲み物の、お酒の効能だと思っていた。酔いで軽く力を抜けていくような感覚を覚えているのだ、と最初は思っていた。しかし、そうではない。グラスを持つ指が震え、足が震えて、立ち上がる力さえ入らない。そして、身体から溜め込んだ魔力が抜けて、空気に溶けていくのも感じる。カラン、と少女の指先からついにグラスが転げ落ちて、中の液体がとぽとぽとこぼれ落ちていくだろう。 ――このエルフは、エルフの中でも異常耐性が特に低い個体である。魔術であれば多少は対魔力で弾けるものの、薬となればそれも働かず、瞬く間に身体を冒していく。力が入らなくなった身体は支えを失いテーブルに突っ伏しながら貴方の方を見つめて)
あな、た・・・何、を・・・
(ひく、ひく・・・と指先が力なく震える。腰に差した刀を抜く力も、立ち上がり抵抗する力もなく。少女は今、薬によって完全に無力化されていて。まるで人形のような、からまさしく人形へと堕ちてしまって)
■フロンス > 「うまく貴族や商人を捉まえられたら、また来られると思いますよ」
照れたように白状した少女に、少年はアドバイスめいた言葉を返していく。無論、そういう相手に連れ込まれてどうなるかはこれから身をもって知ることになるのだが。
「え?う、うん、よろしくお願いします…」
一瞬、相手の微笑みながらの言葉にドキリとするものの、少し観察すれば相手が特にそこまで考えていなさそうなことが見えてきて、小さく息を吐き出しながら安心する少年は気持ちを落ち着けていく。
「だ、大丈夫です、魔法薬はしばらく効くはずなので…」
自分の企みを知らない無垢な相手の気遣いに少年は形ばかりの礼と遠慮を口にしながら、準備を整えて計画を実行することに一抹の緊張を覚える。決して悪い相手ではなく、むしろ善良な相手だったようだが、それがこの欲望の坩堝のような場所に来てしまった不幸だと冷めた考えを少年は巡らせて。
「ははっ、エルフでもちゃんと効くんだね…」
思惑通り少女が飲んだ魔法薬によって動けなくなっていくのを見届けて悠々とグラスを置いた少年は、会心の笑みを浮かべながら小さく呟いて。
それから、テーブルに突っ伏す相手の腋下へと腕を入れて身体を起こさせていき、相手の腰に差す武器をまず取ると、それをテーブルの上に置く。それから少女の身体を引きずるように扉まで進んでいくと、先ほど受け取っていた鍵で扉を開けていき。
「何って、ここは貴族が『そういうこと』をする場所だよ。知らなかったみたいだし、暴れられても困るから一服盛ったけど、結果は変わらないしいいよね」
無機質な木製の壁に囲われた部屋には、様々な淫らな目的に使われる道具や拘束具が並べられており、先ほどまでの部屋の雰囲気と比べて余りに異質な空気を感じることだろう。少年は、軽装の服越しにありありと見て取れた乳房へ手を伸ばして、乱暴に揉みこみながら相手の問いに遅れて答えると、力まかせに相手の服を脱がせて相手のその肢体を直に見てみようとする。
■リリシア > まぁ、その辺りは一期一会だから。なんとも言えないわ。
(ただ・・・そんなお金持ちとはそうそう縁もないのも事実。なかなかそういう縁も周ってこないだろう。でももし、機会があったら美味しいごはんや柔らかいベッドを一回だけなら強請ってもいいだろうか?・・・しかし、今回は役得というものだ。こんな柔らかいベッドにありつけて。――その先に待つ未来は予想さえせずに。)
そう。・・・お大事に、ね。
(生憎、自信は病気への知識なんてものは特にないから、彼の症状を見てどういう病気か、なんていうのはちょっと分からない。分からないので心配してあげることと、応急処置くらいしか出来ないけれど、何かあったなら、助けてあげるつもりである。)
な・・・に・・・?あなた、私になに、か・・・?
(ぴく、ぴくと指先を、身体を震えさせまるで生まれたての子鹿のように無力な姿を晒す。なにかをされた。それはわかる。けれど、何故?何故?何故・・・?その言葉が少女の思考をめぐる。そして、彼がこちらの腋下へ腕を入れ、こちらの身体を持ち上げて武器を奪われれば)
あっ・・・!
(私の、相棒・・・!ことん、と静かな音を立てその刀は静かにそこに眠る。あらゆる障害を斬り裂いてきた少女の相棒も、それの担い手が無力化されてしまえば、ただの鉄である。こんな、貴族の少年にあっさりと奪われてしまう程に。)
これ、って・・・本気?嘘、嘘、よね・・・?
(一般的な行為をする部屋であれば少女も然程動揺はしなかっただろう。けれど、部屋に鎮座する様々な器具を見ればそれが情事の中でも更に特殊な行為をする為のアイテムが出揃っていることが確認できた。初心な処女、という訳でもない。それが何をする道具なのかはある程度は推測されるけれど・・・こんな、影があるとはいえ凛々しい2枚目な顔立ちをした彼がこんなことをするつもりなんて。思わず汗がたらり、と垂れて引きつった顔を見せた。 その手の知識はあっても、施されたことはない。少女の心に不安が満ちていく。)
くっ、ふぁ・・・!
(力が失われていても、力が入らないだけで彼が胸を触れている感覚は確かにある。なんとも不思議な薬ではあるが、そういうものなのだから仕方がないのだろう。乱暴に揉まれれば媚薬効果も付属していたその薬の影響か、甘い吐息を僅かに零す。 そして、そのまま彼が衣服を剥いでいけばぷるん、と小柄な体型に反し、豊かに実った双丘が揺れ、発情と興奮からか、僅かに赤みが増した白い肌が顕にされていくことだろう。そのまま下着さえも剥いていくならば少しずつ尖り始めた桃色の乳首なども顔を出して)
■フロンス > 「今は、自分の心配をした方がいいと思うよ」
少女の気遣いを踏みにじる少年は、身体を蝕む魔法薬によって動けなくなった少女を見ながら笑みを浮かべていく。無邪気に、貴族の親切心で柔らかいベッドにありつけたと信じてもいた少女をうまく陥れられて、その豊かな肢体を自由にできる興奮に少年の声も上擦っていた。
「魔法薬だよ、詳しい製法は教えられないけど、これでもうリリシアは逃げられない」
まるで動物の赤子のように無防備な体勢で動けなくなる少女に、少年は得意げに答えながら武器を退かしていく。相手がいくら凄腕だったとしても、武器無しで薬の効果があれば、なんとか渡り合えると考えた少年は、だんだんと行動を大胆にしていく。
「本気だよ、これからリリシアを犯して調教するつもりさ」
部屋に並ぶ道具や器具に慄く相手に、少年はおどおどとした表情からすっかり本性を現した笑みを浮かべて答える。服と下着を剥ぎ取るように脱がすと、媚薬の効果もあって硬く尖り始めている乳首を指先で捻りながら扱いて弄っていく。その片手間で手を伸ばしたのは、天井の滑車に釣られている革製の拘束具だった。触れていた乳房から名残惜し気に手を離すと相手の腕を万歳させるように持ちあげさせて、拘束具で戒める。そして滑車を操作して身体を動かせない少女を釣り上げて無理やり立ち上がらせていく。
「エルフってみんな背が高いって聞いてたけど、リリシアは小さい代わりに胸は大きいね」
拘束した少女の背後に回る少年は、後ろから伸ばした両手で存分に乳房を揉みこんでいきながら、興奮で恍惚とした吐息を吐き出して相手を揶揄うように囁いていく。柔らかく白い乳房に指を沈めて、その乳首を指先で押し潰しながら扱いて弄りながら、服越しに硬くなった陰茎を少女の臀部へと押し付けていく。
■リリシア > えぇ、絶賛これからに不安を覚え始めたところだわ・・・。
(見覚えのある器具に、見覚えのない器具。様々なものが立ち並び、どこか薄暗いその密室にふふふ、と渇いた笑いを浮かべる。身体は動かず、武器もなく 更には魔力さえも奪われてしまえば一種の諦めの境地に達する。今や町娘よりも無力な存在に堕ちた自分。どこか怪しげで背徳的な空気に、不安と同時に僅かな期待が浮かび始めたのを感じながら、それを 気の所為 と断じつつ。)
調、教・・・?ね、ねぇ・・・フロンス。少し待ちませんこと?そういうことがしたいのなら、私も別にやぶさかではありませんし、だから、その、ね?
(と、焦ったように彼に止まる様に言う。セックスがしたいのなら、別に私もそういうの嫌いじゃないし、付き合ってあげてもいい。けれど、身体がロクに動かせず、媚薬に侵された状態でこういう器具に身体を任せるのはひどく不安を煽った。 ――自分より明らかに非力な相手。それに良いようにされている事実に、そして、どこかその薄暗い空気と怪しげな器具が並ぶその空間に、背徳的な悦楽と、不安と期待が織り交ざった複雑な感情を抱く。 顔を赤くして、どこか熱っぽい吐息を吐き始めたのは何も媚薬だけのせいではないだろう。 こんないたいけな少年に好きにされてしまう・・・不安、なはずなのに。)
く、ぅんっ!や、あぅっ・・・!
(硬く尖り始めた先端に彼が触れ、扱き、弄り始めれば力が入らず、立つことさえままならないはずなのに、不思議と全身に本能的に力が入る。びくっ、ぴくんっ! と、身体を跳ねさせて、良い反応を見せて彼を楽しませるだろう。彼が乳房を解放した頃には、顔を真っ赤に染め、涙を貯めながら、唇から涎を零したはしたない雌エルフの顔が垣間見え始めて。 ・・・言葉にしないながら、 もう終わりなの・・・? と、言うような彼と同じように名残惜しさを無意識に視線に込め、彼を見つめていた。 ――もっと虐めて欲しい。 そんな欲が一瞬頭に浮かんで思わず ふるふる、とその欲を振り払うように頭を振った。 そして、拘束具で両腕を戒められ、両腕を万歳するように持ち上げられればその身体を隠すものは何もなく。赤みのついた真っ白な肌も ぴん、と尖り、触ってほしそうにぴくぴくと動く乳首も たらりと発情と興奮からか汗の流れる様子も ひくひくと期待するように震える秘所も 媚薬を盛られ、乳首をいじられたことで少しずつスイッチが入り、雌の顔を晒し始めたその顔も 全てを彼に曝け出して。)
あまり、見ないで・・・。
(自分の身体に自信がない訳ではない。剣術を好むからか、同年代のエルフよりも幾許か引き締まった肌をしており、どこに出しても遠慮するような容姿はしていないだろう。けれど、じっくりとこう裸を見られるとどうにも恥ずかしいものである。そして、背が小さいって言われれば)
ほっといて。
(む、と頬を膨らませて不満そうにして。背が低い、というのは少女が少々気にしていることらしい。恐らく、身体が自由であったならば、頬くらいつまんだだろう。そして、彼が背後に周り息を吹きかけるようにしながら胸を揉み、乳首を潰すように愛撫を始めれば はぅ・・・ と、こちらも甘い吐息を小さく零す。少女の方も少しずつこの空気に絆されてきたようだ。ぴとり、と臀部に押し付けられた彼の陰茎。その熱を感じれば、無意識に腰を揺らし、誘うように小さく揺れる程に。 ちゃり、かちゃり・・・と少女を釣り上げる鎖の滑車の音と、少女の甘い吐息が部屋に静かに木霊する。)
■フロンス > 「ふーん、リリシアのそういうことって、どういうことなのかな?僕は一晩調教したリリシアを屋敷に連れ込んで、さらに調教しようって思ってるけど」
どこか焦ったような口ぶりで語り掛けてくる少女の言わんとする言葉を理解できる少年は、エルフである相手の自由な価値観に少し驚くも、すぐにそれだけでは足りないという欲望が盛り上がってきて、それをストレートに口にして少女の羞恥を煽ろうとした。
「そんなに心配しなくても、これから一晩中してあげるからね。この胸も全部味わい尽くさないと……」
拘束の準備をしている間に、少女が意図せずにかどこか物欲しげな目を向けてきているを見た少年は、クスクスと悪戯っぽく笑いを零して。後ろから回す手は、敏感に反応する少女の身体を味わうように執拗に乳房や乳首を重点的に触れていき、媚薬で煽られる以上の快楽を少しずつ暴かれていく少女の肢体へ、少年の欲望のままに両手が這いまわっていく。
密着することで背後からでも見える、淫らな一面をその蕩けた表情に覗かせている少女に少年は興奮で息を荒げながら、鎖が大きな音を立てるぐらい強く身体を押し付けて乳房を揉み潰して、
「褒めてるんだよ、絶対に堕としたいって思えるくらい。もうこんなに尖って物欲しそうにしてるし、こっちはどうかな?」
身長に関して気にしていたのか、不満そうにしている少女の不機嫌な態度が、乳首を愛撫する手によって解されていくと、少年は片手を滑らせるように下へ進ませて、盛り上がるズボンを押し付けていたお尻を撫でながら震える割れ目へと指を這わせ、無遠慮に指先を突き入れて膣口を掻き混ぜるように愛撫を始める。同時に摘まんでいた乳首を指の腹で強く押し潰して、熱の入った少女の身体に鋭い刺激を加えようとした。
■リリシア > ――っ、その・・・、せ、セックスしたいなら付き合ってあげるから・・・。
(直接的な言葉を口にするのはやはり小恥ずかしい。少し上ずった声を発しながらも、こういうのやめよう? と提案をしてみる。やはり、知らない行為というのは少々不安を覚えるものだし、何より媚薬に侵された状態、というのはどうなるか分からなくて不安を覚える。 どこまで求めてしまうのか どこまで狂ってしまうのか 自分でも制御が効かないが故に、不安で、不安で。
そして、彼が一晩中調教して、更に屋敷に連れ込む。一晩中犯す。そんな言葉を発すれば、 ――っ、と思わずごくりと唾を飲み込んで彼の欲望を受止め、まるで期待してしまっているかのような仕草を見せるだろう。 ・・・事実、このような欲望を受け、求められるのは好きな方だ。どくん、どくん、と無意識に心臓が高なっていく。)
ゃっ・・・!は、んんっ・・・!く、あぅっ、んっ・・・!
(媚薬に侵され、スイッチが切り替わり始めた少女に愛撫を施せば少女はやはり良い反応を示す。乳首や乳房を虐め倒せば、それに反応し少女は甘い嬌声を響かせながらはしたなくも、涎や涙を零す。零すまい、と唇を噛み締め、目を閉じてもそれは抑えられるものではなく、端からたらり、たらりと垂れていくだろう。顔を覗き込んだならば、そこにあるのは凛々しい女剣士ではなく、蕩けた雌の顔。今の顔は剣士、というよりも遊び人や娼婦、と呼んだ方が余程似合いだろう。・・・もう少し快楽を呼び起こせば性奴隷、と言っても通じそうな程までに落ちるやもしれない。)
やぅ、もっと・・・!
(もっと、強く抱きしめて欲しい。そんな欲望を遂に口にした。鎖がちゃりん、ちゃりん、と鳴る程に強く抱かれながらももっと強く貴方を感じたい。熱を感じたい、と欲望を口にする。元より、こういった肌の擦れ合い、スキンシップは好きな方である。媚薬によって、欲望を開花させられればその欲望も更に強くなっていく。胸が変形する程強く揉まれても、それにさえ快楽を見出している様子で。)
(そして、遂に彼の指が下へと向かえば思わず身体を固くして。まるで期待するかのように物欲しそうに震える秘所へ指を這わせれば柔らかくそれを受け入れるだろう。そして、そのまま突き入れれば濃厚な雌の汁、愛液が彼の指を濡らし、ぐちゅ、くちゅ、といった淫靡な愛液の音が室内に響き渡り、膣から溢れた愛液が太腿を辿って少女の足を濡らしていく。ぽたり、ぽたりと垂れる愛液の後は少女の足元に黒い染みを作っていく。そして、トドメとばかりに膣をかき回しながら乳首を指の腹で潰すようにされれば)
んっ、んぅぅぅぅぅっ!!??
(びくっ、びくっ、と無意識に強い痙攣を見せるだろう。そして、それが落ち着けばはー、はー、と荒い吐息を繰り返しながら脱力をする。 ・・・薬が抜けたとしても、しばらく立ち上がれないだろう。そう思わせるだけの様子を見せた。 ・・・つまり、彼の手によってエルフは絶頂に達したのである。 室内には少女の雌の匂いが雄を誘うように充満し始めて、フロンスという雄を誘惑するように甘く、美しい毒花として彼を誘い始めるだろう。真っ赤に紅潮し、肌を汗や愛液で艶かしく濡らした少女は視覚と匂いと 2つの五感を使用して、彼を誘惑し始める・・・。)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区宿屋」からリリシアさんが去りました。
■フロンス > 「セックスもいいけど、僕はリリシアを犯して、躾けたい……リリシアもそう思ってるよね?」
うっかり漏らした提案をわざわざはっきりとした言葉にさせられてより恥ずかしそうにしている少女が、自分の手指で反応して嬌声と共に唾液や涙を垂れ流して恐ろし気な剣士から牝の本性を暴かれていくことに少年は興奮していく。
未知の快感に晒される不安の中で、少女が抱いている恐れと紙一重の期待の鼓動を感じ取った少年は、自分もまた欲望の矛先を向けている宣言するようにはっきりとした口ぶりで告げていく。
「……やっと素直に言ってくれたね」
背後から抱きすくめながらその身体を弄ぶうちに、昂った少女が口にした言葉は、少女の吐息と時折鳴る鎖の音しか響かない部屋では思ったより大きく響いた。少年はそれを聞き逃すはずもなく、少女が乱暴ともいえる手つきにも興奮して、むしろより求めてくる欲望の開花に、楽し気な笑みを深めていき。
「これからもっとイカせてあげる、まだまだ夜は長いよ、リリシア?」
膣から溢れる愛液は濃密な牝を感じさせる匂いを放って少年を煽り、濡れる指先が何度も膣を掻き回して刺激を与え続ける中、乳首を押し潰す刺激でついに少女が達して、脱力した無防備な姿にもはや少年の抑制も限界だった。触れ合いを欲しがっていた少女に抱きついたままズボンを緩めていき、露わになる熱い肉棒を直に相手へと押し付けながら、この先の行為を予感させる口ぶりで語り掛ける。
その後、夜が明けるまでの出来事は、厚い壁に阻まれて外に漏れることはなかったことだろう。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区宿屋」からフロンスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシャルレさんが現れました。
■シャルレ > 昼間は暖かくなってるのに、夜になると空気がまだ冷たい。
少しは歩けるようになったから、散歩に出てみた。人よりも猫のほうが歩きやすいし、バレることもない。
白い猫が塀から屋根を通り…路地の中へと入ってくる。
数ヶ月前は、寝床探しに苦労してたと思い出しながら、今では見回り散歩コースになってるとこを通っていく。
■シャルレ > 夜になると雲が出てきたのか、月明かりは見えなくなってた。
足を止めて、ヒゲを動かすと湿っぽいことに気づくと同時くらいに、空から小雨が降り始めてきた。
雨に濡れるのは嫌いだ、でも…ここで人になっても二本足では、まだ歩きにくい。
とりあえず、歩けるとこまで平民地区の方向へ足音もなく歩いていく。
屋根のあるとこを選びながら、トコトコと。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にルイーナさんが現れました。