2016/12/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にノーガルトさんが現れました。
ノーガルト > 「…………。」

(空気が冷たく、澄んでいる所為か今日はつきも星も、よく見えた。
ノーガルトは、一冊の本と酒を手に、何とはなしに貧民地区の広場にやってきていた。
ビンに入った酒を軽く掲げ、月に照らしてみる。)

「…………ふぅ。」

(ここのところ、どうも調子が出なかった。
体調が悪いわけではないのだが、どうも気分が上がってこない。
原因はまあ、はっきりしているのだけれども。)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアンセルさんが現れました。
アンセル > 今日はどうしようと考えがまとまらないままに路地裏の露店で食料を交換して歩く
目的地などある筈もなくただその日に眠れる場所を探して

確かこっちはきたことがない筈と足を剥ければ広場にとつく
ここは風を防げるものがないと戻ろうとするが……
そこに居た先客に目が付き、その男から知った匂いをかすかに感じれば足を止める

もしかしると……だが自分は男の事を知らない
だから声をかけるべきなのかと悩んで見つめて

ノーガルト > (再び、酒を煽りながら月を見上げた。
そういえば、このあたりは月がよく見える場所として、教えてもらった。
その人物は今家にいるとは思うが、さすがに会いに行こうとは思えなかった。
あの日、雨の中帰らせてしまったのは、やはり失敗だったかと後悔したものの、もはや遅い。
せめて、風邪でも引いていないようにと、祈るばかりだ。)

「さて……どうするかな。」

(せめて、彼女が孤独を感じないようにするべきなのだろうとは思っている。
しかし、どうするべきか。本当は彼に任せるべきなのだが。

やはり、どうしようもなかったのだろうかと考えてしまう。
こちらを見ている狼に気づかぬまま、ノーガルトはただ、月を見上げていた。)

「……………。」

アンセル > よく見ればどうも酒を飲んでいるように見える
こんな場所で飲酒とはよほどに腕に自信があるのか危険を知らないのか
だが背中の剣を見れば前者かと感じ取る

どうやらこちらには気が付かないで空を見上げる姿にそちらを見上げれば月が見え
少し考え月見酒という言葉が浮かび、こんな場所で飲酒をしている理由は判ったが…もう一つの疑問は晴れない
だから意を決して

「……少し聞きたい、シンシアの知り合い…か?」

話しかける前置きなど浮かばず
それならば直ぐに目的を口にして男へと足を向けていく

ノーガルト > 「……ん?」

(酒を呑みながら、月見酒。
膝に載せている本は、このあたりの地方に伝わっている、魔剣の伝承を記しているもの。
いつものように、仕事を終わらせて酒を買い、宿に戻ろうと思った。
しかし、この寒さと明るさから、今日は月がよく見えると思い立ち、この場所にやってきた。

気づかなかった人物。
体つきはかなり大きく、だがどこか油で汚れているようにも見える。
軽く首を傾げるものの、彼のその一言にノーガルトは目を見開く。)

「シンシア……?」

(その名前は、ノーガルトがほれ込んだ女の名前だった。
そして、自分の所為で苦しめてしまった、女の名前だった。)

「その通りだが…何故、それを?…何者だ、お前は?」

アンセル > 「そうだ、お前はシンシアの…知り合いか?」

どうやら本当に気が付いていなかった様子に別な意味で驚きを見せて
貧民地区で無防備に見えた姿に関係はない筈なのに大丈夫かと思ってしまい

「そうか……お前からシンシアの匂いがした…だから知り合いかと思った
俺か…?俺は……アンセルだ」

彼女は色々とお手伝いや仕事をしていたからその繋がりの知り合いかと考え
自分は何者か、そう問われて何を答えればいいか浮かばずに名前だけを告げて

ノーガルト > (無防備であろうとも、このあたりの悪漢はどういうわけか、まず必ず笑みを浮かべながら近寄ってくる。
そして、声をかけてくるのだ、酒を寄越せと。
そして、後は流れるままに腹に一撃、そして股間を蹴り上げて終わりだ。
警戒するほどのようなものでもなく、剣を使うこともなかった。)

「……そうだな、知り合いといえば知り合いだ。」

(ただ、それ以上の関係かどうかは、今は答えるべきか悩んでいた。
何しろ彼女は今、自分ととある男の間で、揺れに揺れている。
そのことを目の当たりにしてしまったため、ノーガルトは今、身の振り方をどうするべきか考えていた。
彼女に任せるべき問題だが、当事者である以上考えるべきだろうと。)

「……アンセル?」

(その名前には、聞き覚えがあった。
以前、シンシアが世話をしていた狼の名前。
いなくなって、彼女がより一段と孤独を感じるようになった原因。)

「ああ、お前がそうだったのか…。シンシアから話は聞いている。…出て行ったと聞いたが…。」

アンセル > 「そうか、彼女は顔が広いな。本当に…」

知り合いと聞けばそれで匂いがするのかと納得をする
どういう知り合いかは判らないが、仕事か時々にしていた酒の匂いから酒場で知り合ったのかと思い

「俺の名前がどうかしたか?」

名前を告げると反応がある様子に首をかしげる
少なくとも自分はこの男を知らない、だから自分の名前を知っている様子に不思議そうに

「シンシアから…?彼女は元気にしているか?」

出て行ったと言われれば悲しそうに目を伏せ
それでも彼女が心配で知り合いならば様子を知っているだろうと
今は元気にしているかどうなのかと聞いてしまう

ノーガルト > 「仕事で、色々なところに行っているからだろうな。…隣、どうだ?」

(ベンチは、彼が座る程度には開いている。
酒もまだ少し残っているし、よければ飲むかと進めた。
軽く、肩を竦めながら…元気かどうかとの問いに、軽く首を横に振った。)

「…そうだな、お前にはちゃんと話しておかないと…な。」

(シンシアは、アンセルという狼をとても大事にしていた。
出て行ったと言っていたときの、彼女の泣き腫らした目を見ると、今でもノーガルトまで沈んでしまう。
ノーガルトは、飲むなら酒を渡しながら、ポツリポツリと話し始めた。)

「…シンシアは今、とても苦しんでいる……。理由は…俺とソルのことで、だ。」

(正直に話すべきなのか、それともぼかすべきなのか。
アンセルは、確かソルと話をした際に分かれた、と聞いた。
…しかし、ともに彼女を思うもの、正直に話すべきだろう。)

「俺も、シンシアに惚れた。…その所為で、な。」

アンセル > 「色々な場所に行っては傷を作って心配した。……お邪魔する」

勧められるままに隣にと腰を下ろし
渡された酒の匂いを嗅げば慌てて鼻を擦り、いいと返す
あの男は彼女を幸せにすると言い切っていたので大丈夫だと思っていたが、首を横に振る姿に驚き

「シンシアに何かあったのか?元気じゃないのか?」

深刻そうな様子に元気でないのかと心配になり
男の話すことに耳を傾けて

「苦しんでいる……?ソルはシンシアを嫁にすると俺に言い切った
傍にはいないが子を作って嫁にして幸せにすると…それがなんで苦しんでいる…それにお前も…?」

まったく判らないというように首を振り
幸せにすると言ってたのに苦しんでいる事がなぜと
そして何故それに男も関わっているのかと見て

「お前もシンシアに惚れたのか…?
シンシアはいい雌だから……雄は皆惚れる。
俺の番だったシンシア……」

それを聞くと楽しかった幸せだった時間を思い出してしまい肩を落として

ノーガルト > (さすがに、狼だから酒は無理だったか。
差し出した酒をもどし、ノーガルトもまた少しだけ下を向き、話を続けた。)

「…その話なんだがな、ソルにはネネという、もう一人の嫁がいる。しかも、シンシアが言うには、ベタ惚れだそうだ。」

(傍で見ていて、羨ましいくらいだといっていた。
あいにく、ノーガルトはその光景を見たことはないのだが、シンシアが其処までいうほどだ。
きっと、かなり溺愛しているのは間違いないだろう。

だから、シンシアはソルに遠慮していた。
ネネがいるから、自分は二番目にしかなれないと、寂しそうに言っていたのを覚えている。
そして、失うくらいならそのほうがいいと。)

「それを、シンシアは傍で見ているから…ソルのことを、兄としてみるようにしていたそうだ。だが…ソルは、そうじゃない。」

(機会があったため、ノーガルトもソルと少しだけ話をした。
どちらが本命なのか、と尋ねたところ、両方だと即答した。
…あの男は、悩んでいる様子もなく、即答したことが正直、信頼できるかどうか悩むきっかけになったのだが。)

「ああ、惚れた。……お前と同じでな、アンセル。…だがな、シンシアはお前のことを、保護対象としてみていたらしいぞ?」

(番、と言う言葉にノーガルトは軽い苦笑を零す。そして、アンセルが出て行った原因が自分にあるとも。)

アンセル > 「名前は知らない、だがそれはあいつの口から聞いた」

男の言葉に小さく声を返し、今あったばかりの名前も知らない…共通のリ試合がいる男に向けて
あの男、ソルに聞かされたことを、シンシアと結婚はするが他に愛する者がいると言う事を聞かされたことを口にして

あの時はショックの余りに心が砕け、衝動のままに逃げてしまった事を思い出し
今からでももう一度話したい、確認を彼女にしたいと考えて小さくなって

「俺もシンシアに兄のような男がいると聞かされてた
でも…その男から違う事を聞かされた…」

あの一軒から人を避けるように森やこの貧民街をさ迷い
時間があれば彼女の家のある方角を見ていて

「そうか……お前はシンシアを嫁にする、子をつくrと言い切らないのか。……知っている、でも俺はシンシアに気持ちを伝えた。番にしたい、なって欲しいと…」

小細工や駆け引きなど出来ないから直接に伝えたと告げ
自分が出て行った原因が彼女にあると聞くとそれはないと首を振る

「違う、シンシアは悪くない。俺がソルの言った事だけを事実に出て行ったのが悪い。
本当は家に戻ってすぐに聞くべきだった……」

ノーガルト > (ソルから告げられている話は、おそらく本当だろう。
事実、本命はどちらかと聞いたときに、どちらもだと即答していたのを憶えている。
だが、あの言葉は真実だったとしても、アレだけ苦しんでいるシンシアに気づかなかったような節もあった。
その結果、一つの答えに行き着いたのだが、それは合えて口にはしなかった。)

「…シンシアは、そのときにまだ返事をしていなかったそうだ。だから、お前に兄のような存在といったんだろう。」

(彼女は、嘆いていた。長い付き合い、一緒に暮らしていた自分よりも、ソルの言葉を信じたことを。
その所為で、彼女は孤独を感じるようになり、極端に傍にいられることを恐れるようになった。

「いつかいなくなるなら、優しくしないで。」

この言葉が、今も耳に残っている。)

「…嫁にはしたいさ。だが、あいつの心がどこに向かっているのか…解らない。だから、俺はそんなことを公言しない。」

(逸れに、彼女はどちらも大事、だから選べないといっていた。
選べないのに、此方だけが一方的に選んだら余計に苦しめることになってしまう。
ノーガルトは、彼女がどういう返事をするのか…それを待っている。
番になってほしいと告げたが、彼女は逸れに関して返事は…していたはずだ。
なぜなら、彼女はアンセルを大事な人といっていた。

そして、彼女が以下にアンセルを大事に思っていたか、この一言が証明してくれるはずだ。)

「………シンシアは、お前を探していたよ。」

アンセル > 「返事をしていなかったのか…?あの男はもうそれが決まったように言っていたから……
俺はシンシアを信じていたのに…確認でいなくて逃げたから……」

その言葉を聞くと彼女にどうして確認しなかったのかショックを隠せずにベンチから滑り落ちそうになってしまい

「シンシアは頑張り屋さんだ。それで辛くても一人で抱え込んでしまう。
俺も力になりたい、でも人間が悩むことがよく判らない事が多い……あんたは良い雄だ。俺はそう思う」

番になって欲しいと言ったときに応えは貰っていた。
それなのになんで初めてあった男の言葉を信じてしまったのかと後悔をして
お互いに一番大事と言い合い約束したのにと……

「本当か……か?彼女が俺を……?
俺は戻っていいのか…。勝手に疑って去ったのに、戻っていいのか…?」

勝手に去った自分を探してくれている
それだけで彼女の元をどうして離れてしまったのかと後悔し
直ぐにでも戻りたい、戻って抱きしめたいとという衝動に駆られるが…
戻っていいのかと男を見て問うように呟いて

ノーガルト > 「確認するべきだったな…そうでなければ、お前とシンシアの間に、俺が入ることもなかった。」

(惚れているのも、傍にいてやりたいと思うのも間違いない。
だが、彼女がソルとアンセルの間で迷っていたならば、ノーガルトはただ黙って、身を引いただろう。
だが、アンセルが去ってしまったからこそ、その寂しさを埋め合わせるために、ノーガルトはただ、彼女の傍にい続けようとした。
その結果、彼女は余計に苦しんでしまったことは、ノーガルトも後悔している。

頑張り屋さんで、辛くても一人で抱え込む。
正にその通りだと、ノーガルトは笑った。あまり無理をするなと言い聞かせたのに、と。)

「人間だからな、些細なことですぐ悩むんだ。だが、悩むからこそ…人間は誰かと一緒にいることを望む。ようは、其処に気づいてやれるかどうか、だよ。」

(ノーガルトは、運よく気づけたに過ぎない。
2回目にあった夜、雑木林で抱きしめてほしいと頼まれたあの日に、気づけたに過ぎないのだ。
そして、ノーガルトはシンシアを護ってやりたいと、そう思うようになった。

戻っていいのか、その答えと視線を、ノーガルトは一瞥した。
迷っている、疑い、離れてしまったのに戻っていいのか…と。

ノーガルトは、その頭に右手を置いた。)

「…………戻れ。戻って、謝って……そして、美味い飯と暖かい寝床を、もう一度取り戻してこい。」

(ある種、彼は恋敵だ。シンシアという女を取り合う、恋敵だ。
戻るなといえば、その敵は一人減ることになる。彼女が、悩む理由が一つ、減る。
しかし…ノーガルトは、戻れといった。その理由はただ一つ。
彼女が抱える、孤独を埋められるのはアンセルだから。)

アンセル > 「あの時の俺は…シンシアに喜んでほしかった。
家の近くで認められて嬉しかったから彼女の為に頑張りたかったから…
でもあの言葉で、あんな言葉を信じた俺が馬鹿だったから……
お前にもこんな思いをさせた……」

ずっとそばにいると、何があっても居ると約束したのにそれを一時の感情で破ってしまい
それで彼女を苦しめ、寂しい思いをさせ、男にもつらい思いをさせてしまった
彼女を一瞬でも信じられなかったことに心の中で何度も謝罪をして

「俺はそれが判らなかった人間が直ぐに悩むと言う事を…だからこんなことになった
ただ一緒に居たかった、居てほしいと思ったのに……一緒に居てほしいは判ってたのに…」

彼女と暮らす間に気が付いていたのに、知っていたのに
それを裏切ってしまったと気が付けば涙をこぼして

頭に手を置かれるとなんだというように男を見て

「……わかった。戻る、戻って謝る、許してもらえるまで何度でも何度でも謝る……」

男の言葉に何度もうなずいて戻ると口にして
戻って謝る、何度でも謝って彼女に謝罪すると

そして恋敵でもある男を見て

「もし…シンシアが俺でなく…お前を選んでも……俺は傍に居れそう
今更だが…名前を教えて欲しい」

赤くなった目で男を見て…この男なら信用できると本能で感じて

ノーガルト > 「……俺もだ。あいつが笑ってくれるなら、俺は命を掛けられる。今でもそれは変わらない。」

(俺は、恋人にはなれないかもしれない。
だが、それでもいい。あいつを護ると決めたことに、悔いなど微塵もない。
ソルを選んだとしても、アンセルを選んだとしても、ノーガルトの気持ちは変わらない。
だが、まずはせめてあの孤独感だけは、絶対に拭ってやらなければならないと思う。
まずは、そこからだと。)

「俺のことは気にするな、好きで一緒にいただけだ。…逸れに、俺に気遣いは無用だぞ、アンセル。」

(ノーガルトは、決まってこういうときにとある言葉を口にする。仲間だから、と。
一緒にいたかった、いてほしいは解ってたのに、一時期の感情だけで去ってしまった。
そのことを悔いている狼に、ノーガルトはただ黙って、聞いてやることにした。
涙を零す狼に、戻れという。それこそが、最善なのだと思うから。

戻ると、何度も口にして何度も謝ると、狼は言う。
ノーガルトはただ、笑って頷いた。戻るならば、と。)

「ははっ、俺でもお前でもなく、ソルを選ぶかも知れんぞ?それを決めるのは俺でもお前でも、ましてやソルでもない。シンシアだ。
…俺か?俺はノーガルトだ。」

(もしも、ソルを選び狼が去るときになったら、ノーガルトはこの狼を誘うだろう。
一緒にいられなくても、せめて少しでも近い場所にと、場所を提供してやるだろう。

ただ、この狼が自分を受け入れ、信用してくれた。
そのことだけは、素直に嬉しいと感じる。)

アンセル > 「俺もだ。シンシアの笑顔を見ているだけで幸せになれる。
だからどんなことでもできる、出来る気がする」

シンシアの決断を拒否するつもりはない
だがその結論で彼女が幸せでなくなるならばたとえ嫌がられも連れ出そう
彼女の幸せを第一にしようと、だから今の彼女の様子は放って置けるはずもない

「それでもだ、それでシンシアも少しでも寂しい思いはきっとなくしてる」

気遣いは無用という男に頭を下げて見せ
あの男は傍に居れないと言っていたから彼女の寂しさは想像以上だっただろうそれを和らげてくれたことには感謝しかなく
戻ることを決断できなかった背中を押してくれることにも感謝を隠せずに

「わかっている……今度はシンシアの言葉で答えを聞く…そうじゃないとなトクはしない…シンシアから聞くまでは信じない。
ノーガルト…だな。ありがとう、ノーガルト、お前は恩人だ」

もし彼女の口からソルを選ぶとはっきり聞けばその時は去ろう
彼女に挨拶と別れを告げて去ろうと決めて

だがもし…自分でもソルでもなく、ノーガルトを選ぶのであれば近くに居よう
一緒に暮らせなくても近くで見守ろうと、信用できる男と幸せになる姿を見守ろうと決めてベンチから立ち上がり

「早速謝りに行ってくる。ノーガルトのおかげで決断できた
ありがとう、今度……最高の肉を差し入れる」

目元の涙を乱暴に拭い笑みを見せれば感謝していると何度も頭を下げて

ノーガルト > (ノーガルトは気づいた。ソルとアンセルの違いを。
あの男は、一度に複数を愛せるといったが、今の状況は考えていなかったように感じた。
他に好きなものがいるといったときの、シンシアのショックを知らなかった。
だが、アンセルは知っている、孤独というものがどれだけ恐ろしいのかを。
放っておけるはずがなかった、やはりあの時帰らせたのは失敗だった。
あのときの、あいつの顔を思い出すと…後悔しかない。)

「…だと、いいな。」

(寂しい思いをなくせ手いたならば、どれだけいいことか。
しかし、あの顔を見る限り、シンシアの寂しさを和らげていたのかどうか…正直、自信はない。
だが、感謝しても仕切れないような、アンセルの言葉を聴けば…親指を立てた。)

「ああ、それがいい…是非、そうしろ。…今度は、一時期の感情に任せていなくなることはするなよ…?」

(また、あいつが心配する。
アンセルは、今度はきっと大丈夫だろうと、なぜか確信できた。
あの涙と、決心はきっと本物だ。…だから、きっと大丈夫。
もしも、アンセルを選んだとしても、ノーガルトは傍にい続けるだろう。
そのために、シンシアの守人と宣言したのだから。)

「お、それはありがたいな……なら、三人で飯でも食うか。」

(頭を下げるアンセルに、ノーガルトは右手を上げ、拳を作った。
頑張れ、と応援するかのように。)

アンセル > 「大丈夫…自信をもってくれ
シンシアは安心できる人じゃないと一緒に居てと言わない」

無茶をしてうっかりをしてお人好しな彼女でも人を見る目はある
だから男に一緒に居てと頼んだのだから
だから少しでも寂しい思いはしていないと確信して言い切り、親指を立てる姿に笑みを見せる

「そうする。もうこんなバカはしない。俺は彼女を信じてる。だからこんな信じていないような真似はしない」

自分の一番の誓い、彼女を悲しませないをもう破らないと力強く頷く
こんなにしっかりとした男がシンシアの傍に居てくれた事を信じてもいない神に感謝して

「ならシンシアにご飯を作ってもらおう
シンシアのご飯は凄くおいしい、それを三人で囲もう
それじゃ早速行ってくる!」

その言葉に名案だと笑って頷き
右手を上げて拳をを作る姿に同じポーズをして答え
思いついたら即行動と平民地区の隅っこにある彼女の家に向けて全力で駆け出していく
彼女に何度でも謝るために……