2016/06/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 廃墟地区」にレイカさんが現れました。
■レイカ > ここへの支援が、最近滞っていた気がする。
幸い、マスターが気を利かせていつものように炊き出しをしていてくれた。
少しだけ申し訳ないと、ここに来る前にマスターに平謝りしてきた。
もちろん、あっちのほうのことは大いに気になる。
けれども、だからといってこっちをおろそかにすることなんて出来なかった。
ここにはまだまだ、支援を必要としている人たちが沢山いるのだから。
「……あの、たくさんあるから…。」
いつものように、ここで暮らしているミレー族たちへの支援を行っていた。
マスターに食事を沢山作ってもらって、ここで炊き出しを行っている。
今日のメニューは、夏バテをしないようにと野菜カレーを作ってもらった。
しっかり体力をつけて、夏を乗り切れるようにと。
ご案内:「王都マグメール 廃墟地区」にフォークさんが現れました。
■フォーク > 「しかしなんつうか……」
貧民地区にはよく顔を出してはいるが、その奥にまで足を踏み入れるのは初めてだった。
男は廃墟地区に訪れた際、思わず漏らしそうになった感想を途中で留めた。
誰が聞いているかわからないからだ。
「ま、俺はこいつを届ければいいだけなんだがね」
男は背に大きな背負袋を担いでいた。
中には慈善事業団体から預かった食料や医薬品が詰まっている。
いつも運搬している人間が怪我をしたとかで、急遽冒険者ギルドに運搬の仕事が舞いこんだのだ。
そして男は冒険者ギルドの信頼を得るためのスモールビジネスとして引き受けたというわけだ。
「小さいことからコツコツとだぜ! おや?」
いい匂いが漂ってきた。カレーの香りだ。男の足が自然とそちらに向かう。
炊き出しをしているのを発見する。
「……ご相伴には預かれそうもないが、慈善事業団体の人かもしれねえな」
カレーを配っている人物の方へと歩いて行く。
「すんませーん。冒険者ギルドの者なんすけどー。この荷物どこに持ってったらいいですかねー?」
心はすでに仕事後の酒へと向いていた。
■レイカ > カレーの匂いにつられてやってくるものは多い。
それこそ、その辺りにいる野良犬までこっちに近寄ってくるけども、残念ながら彼らには此れは刺激が強すぎる。
マスターは、人間やミレー俗謡のそれは作ってくれるが、犬猫のものに関しては管轄外だと一周してしまう。
……だから、私はこっそりと、お店の食料庫からパンをもってきて、それを分け与える。
此れでお腹一杯になってくれればいいけど、と考えるけども……。
「ごめんね……今度、もっと沢山持ってくるから…。」
パンを加えて、いってしまった野良犬の背中を見送りながら、私はミレー族の子供に、カレーを装った。
野菜はいらない、とだだを捏ねる子供に苦笑しながら、ちゃんと食べなさいと諭す。
……こういう仕草は、本当に人間とまったく変わらない気がする。
最後の一人に配り終えた後、私はその大男に目を向けた。
…大きい、小柄な私では見上げるほどの、山のような男だ。
ここに入り込んでくる人は本当に珍しい。何しろここは表の人間でも知っている人は数が少ないからだ。
そこに入り込んでくる物好きは……興味本位か、目的があるかだ。
「………」
だけど、その大男の目的はギルドの仕事であった。
こんなところに、冒険者ギルドの人が何のようなのだろうかと首をかしげる。
荷物を持ってきたらしいが―――。
「………拝見します、ここへおいてくれませんか?」
私は、そう静かに伝えた。
中身を知らないことには、安心が出来ない。なにが入っているかわからないからだ。
■フォーク > 「…………ああ、はいはい」
男はにっかりと笑って背負袋を地面に下ろし、中身を開く。
中には生の野菜や果物。そして内服薬や包帯といった医薬品が入っていた。
もちろん、最初の沈黙は『おお、よく見たらすごい美人』と考えたからというのは言うまでもない。
今まで物凄く去りたかった廃墟地区が、とても魅力的な場所に思えてきた。
「冒険者ギルドに支援品運搬の仕事がやってきましたねぇー。俺が受け持ってやってきたってわけですわ」
少女に荷物の中身を見せながら、ここに来た理由を話す。
「俺、フォーク・ルースってんです。駆け出しの冒険者ね。失礼ですけど、お名前は?」
と、自己紹介を兼ねて少女の名前を訊き出そうとする。
「それにしても、お前さんエライもんだね。仕事でやってんのかい?」
炊き出しに並ぶ行列を見ながら独りごちる。
男が予想しているよりも、支援を必要としている人は多いようだ。
はたして自分が持ってきた量だけで賄えるだろうか、と不安を憶えた。
■レイカ > 少しの間だけ、間が空いているのは気にしないことにした。
彼の視線がとても純粋なものに見えたし、とりあえず敵意はなさそうなので。
……仮に敵意があったとしたら、とても困ることになるが。
今は、あいにくフードをしていなかった。
よく、ほかの人に美人だとかなんだとかいわれるけど……そうなんだろうか。
私には、人間のそういう感性はいまだによく分からなかった。
「……冒険者ギルドに、そんな依頼が…?」
おかしい、ここは視てのとおりミレー族が大多数を占める地区だ。
勿論、この地区があること自体知らない面々も多い。ナノに、この場所に支援物資…。
嚢の中身を見ながら、私はかなり強い疑問を抱いていた。
こんな場所に、支援をしてくれる人が一体いるのだろうかと……。
中に入っている野菜や果物を手に取り、失礼と一言断ってから、外套で軽くふき取り一口かじる。
此れは後で私の食事になる。今日の晩御飯は、生野菜のサラダで事足りそうだ。
「……………。カイレ、と申します。
別に、仕事でやっているわけではありません。ただの偽善です…。」
炊き出しはつい先ほど全て終わって、今は周りにいるミレー族が食事にありついているようすがめに飛び込む。
皆、おいしそうに食べてくれるのは嬉しい。
人数としたら、ざっと見積もって30人弱というところだろう。
足りないかもしれないが、マスターに頼めば2日分くらい何とかしてくれるだろう。
■フォーク > 「いつもの人が怪我したらしくて、その代役としてギルドに仕事が廻ってきたらしいですぜ」
目の前にいる少女は慈善事業団体とは無関係のようだ。
少女はカイレと名乗ったが、男はおそらく偽名だろうと考えた。
名乗る際に若干の思考が伺えたからだ。
自己紹介する時に考えることなんて、偽名くらいのものだ。
個人でミレー族の炊き出しをしているのも、自らの行為を偽善と言うのも、何かしらの事情があるのだろう。
「そうかい、カイレさん。とにかく荷物が渡せてよかったぜ」
これで任務完了、と勝手に決める男。
基本的にちゃらんぽらんで大雑把な性格なのだ。
「偽善、いいじゃねえですか。その偽善であれだけの人を喜ばせたんだ。偽りの善じゃなく、偽ることのない善だと俺は思うぜ」
少女と一緒にカレーを頬張るミレー族を眺めていた。
「ところで、あんた。貧民地区で見たことがあるんですがね?」
貧民地区によく出入りする男。酒場や娼館を利用するためだ。そこで一、二度遠目で見たことがある気がしたので訊ねてみた。
■レイカ > 「いつもの………?」
おそらく、私の知らないところで何かしらの支援があったのだろう。
そういえば、わたsがいないときに、マスターがここの皆に食事を運んでくれていたとき。
そのときに、その慈善団体が支援を申し出てきた、とか言っていた。
あまり信用ならない者たちだが、奴隷ギルドとはなんらかかわりがないことだけは保障したらしい。
―――警戒だけはしておこう。野菜は、とりあえず毒はなさそうだった。
「………あの。とりあえず此れは受け取りますが…、もしその慈善団体から何かしらの苦情が来ても、私は一切責任を持ちませんので。」
そこだけは、しっかりといっておこう。
だが、ここへの支援は本当にありがたい。…偽善かもしれないけど、私以外の人が支援してくれるのはいいことだ。
ここから少しずつ、それが広がっていけばいいのだけれども。
カイレというのは、確かに私の偽名だ。
あまり名前を公にしたくないというのもあるし、なにより貴族に私の名前が知られたくはない。
ミレー族を支援している等と知って、いい思いをする人間がいないからだ。
そして、ここのことは出来るなら―――黙っていて欲しい。
「……どうも。」
私は、彼の褒め言葉に短くそう答えた。
別に、何故こんなことをしているのかとか、話す義理もない。
だけど―――続いた言葉には、少しだけ視線が細くなった。
「………貧民地区で、ですか。あのあたりには確かに、働いている飲食店の食材を買うために出入りしてますが…、それが何か?」
何故、突然その質問を投げてきたのだろうか…。
私は、逆にそれを聞き返した。
■フォーク > 「ま、俺が思うに慈善団体っていうのは嘘だなぁーって思うんですわ。だってそんな団体が冒険者ギルドに依頼なんかせんでしょ?」
太い腕を組んで呵々大笑する男。
依頼の内容も相場よりも高い報酬も、全てが胡散臭かった。
それでもこの仕事を受け入れたのは、冒険者ギルドの仕事は受けることでギルドの信頼を得るがため。
「おっと、毒なんかは入っていないみたいですぜ?」
どうやら男もこっそりと味見をしていたらしい。
どうにも手癖のよくない男だ。
「うん? いや貧民地区で生活している奴が個人で支援をしているなんて、奇妙な話だなと思ってね」
よっぽどの聖人か、はたまた訳ありか。そこに男の好奇心が疼いたわけで。
「あんたの身の上を個人的に知りたくなった……と言えば、どうしますかい?」
男は冒険者だ。仕事で様々な場所に潜り込める。
それこそ社会的地位の高い人間たちのいる場所にもだ。
「俺、けっこう口が軽い方なんでね」
■レイカ > 「…………。」
至極全うな思考だった。
彼の言うとおり、本当に慈善団体ならばわざわざ冒険者ギルドに依頼をして、ここに支援物資を寄越すなんてそんな回りくどいことはしない。
もしも、その思考が正しければ、ここに本気で支援する団体は一つしかない―――。
「…そのようですね、入っていたら今頃私は動けなくなっているでしょうから。」
飲み込んで、なんの害もないならばそれで構わない。
今度、マスターのところに持っていくとしよう。私は、嚢の口をしっかりと閉じた。
「…………そんなものを知ってどうするというのですか?
私は、個人でここの支援を行っているただの偽善者。それ以上でもそれ以下でもありませんよ。」
口が軽いという男に、私の身の上など話す気には到底なれない。
どこまでの付き合いがあるのかはわからないけれど、仮にこの男が貴族とも親しい。
奴隷ギルドにも顔が利くのであれば、私の名前―――いや、この場所が知れたとたんにとても困ったことになってしまう。
そんな危険があるのに、この男にそれを話す気になど、毛頭なれなかった。
「……口が軽いのは別に構いませんが…この場所を絶対に口外しないでください。
見てのとおり、ここはミレー族がたくさん住んでいます。…それが知られてしまうと、どうなるかわからなくはないでしょう?」
■フォーク > 「俺は知りたいものを知りたがる男なのさ。
貧民地区に出入りして、ひっそりミレー族の支援をして、偽名を遣うエルフなんてのは『ただの』偽善者ではないなって考えただけさ』
少女にとって一番不幸なことは、美しいということだ。
クールビューティなエルフというだけで、それだけで野良犬に噛みつかれることもある。
「俺もミレー族のことは知っているさ。そしてその哀しい宿命のことも……。
もしこの場所が物騒な連中に知られたらと思うと、俺も心が痛むぜ」
分厚い胸板を抑えながら首を振る。
そしてパッと少女の方を向き直れば、馴れ馴れしく肩を組もうとする。
そして耳打ちをするだろう。
「だからよ。この場所の秘密を護るための『相談』をしようってことだぜ、カイレさん。あっちの人気のない廃墟の奥とかでよ?」
と、親指で向こうを指差すのである。
ミレー族は食事に夢中だ。二人が消えたところで、気にする者などいないだろう。
■レイカ > 「……………。」
随分と解りやすい演技をする男だ、というのが最初の感想だった。
そして、なれなれしく肩を抱く男に、私は無遠慮に引き寄せられてしまった。
彼が、私を美しいから不幸だというならば、私は自分が小柄だから不幸だと思う。
もう少し力が強ければ、この男も引き剥がせたというのに。
いや……彼の耳打ちの束縛の前では、きっと私はどんな力をもってしても適わないだろう。
ふう、と軽いため息を零した。
「………解りました、いいでしょう。…ついてきてください。」
私は、そっとその肩を抱く男の手を退かした。
払いのけることが出来ればいいんだろうけど、あいにく私は細腕。
この大男の片手でも十分へしおれそうな腕だ、両手でないと、その手を退けることもできない。
まるでちょっとしたゲートのようだった。
「…………。」
まあ、要するにこの男は秘密を護るために身体を寄越せと言っているのだろう。
…其れで済むならば安いものだ、身体などいくら穢されたってかまわない。
■フォーク > 「恨むなよ……とは言わないぜ。でもよ、ミレー族が三十人近くもいるのを見過ごせってのは、俺にとってビッグマネーのチャンスを逃すってことだ。
そう考えると、お前さんの身体一つと引き換えってのは、俺は随分と優しい男だと思うよ?」
男の考えは、それほど常識から逸脱をしているわけではない。
ミレー族の存在も、宿命も男にとっては一般人の認識と変わりはないのだ。
「しかしエルフってのは華奢なんだな。ちょっと驚いたぜ」
少女と共に、人気のない朽ちた廃墟へと向かう。
屋外だが瓦礫に囲まれているので人がやってくることもないだろう。
男は椅子ほどの高さの瓦礫に大きく足を開いて座る。傲然といった様子で。
「あんたのミレー族に対する思いってのは重々にわかっているが、それでも途中で逃げ出すってこともあるよな。
全部、着ているものを脱げよ。素っ裸のままであの連中の前に出ることは出来ないだろう?」
まず身ぐるみを剥ぐ。そうすることで相手を逃げられなくしようという算段だった。
■レイカ > 「恨みはしませんよ…。その存在自体がお金になるミレー族を見逃せというからには、私とてタダでとは言いません。」
彼が引き換えに金銭を要求して来たら、私はどうしようもなかった。
おそらく彼が運んできた食料、あれを依頼したのは十中八九、奴隷ギルドの息がかかっている集団だろう。
冒険ギルドへと依頼し、その有無を確かめさせようとしたとしたら、破格の金額も頷ける。
食料は、後で自分たちで回収すればいいだけの話だ。…用はこの男、奴隷ギルドの片棒を担いでいる。
知っているのか知らないのかはさておき……。
「…………。貴方たちが大柄すぎるだけでしょう…。」
特に、この大男に関して言えば私よりもはるかに。
華奢なのは認めるけれども、この男がはるかに大きすぎるだけ、という事も考えられる。
「そんなことを言わずとも、私は逃げたりはしませんよ…。
ただ、あまり面白みはない体ではありますがね……。」
彼に言われたとおり、私はまず外套を脱ぎ捨てた。
その下には、普段着として利用している空色のワンピースを着ている。スリットが入っていて、動きを阻害しないようなものだ。
それを、肩紐を解き足からすべり落とせば、私の体を隠しているものは、下着くらいしかなくなる。
それすらも、私は躊躇なく外した。恥ずかしいし、こんな男に見られるのは屈辱だ…けど、彼らを護るためならば。
「…………。」
だけど、少しの抵抗とばかりに、私は彼をひと睨みした。
そして、最後の砦―――ショーツに手をかけ、ゆっくりとずり落としていく…。
■フォーク > 「面白みがあるかどうかを決めるのは、俺だぜ?」
少女が一枚ずつ服を脱いでいく。
その顔は冷静を装っているが、羞恥を覚えているのは細かな動きで推測がついた。
奇妙な嗜虐心が男の心に湧いてきた。
ショーツも下ろし、生まれたままの姿になった少女に男は言う。
「昔、戦場で流れの売春婦を買った時にな、そいつが敵側の暗殺者だったことがある。
俺はあんたの本当の名前もしらねえし、身元もわからねえ。もしかしたら暗殺を生業にしているのかもしれない」
だから、と男は続ける。
「俺の目の前で、大きくアソコを開くんだ。そしてケツもだ。
その暗殺者のオンナは、そこに武器を仕込んでいやがったからな」
女には、男と違い隠す場所が一つ多くある。
その確認をしてからではないと、おいそれと手は出せない。
男は外見ほど短慮ではない。恐ろしく狡猾な部分も秘めていた。
また、自分の秘所と菊座を晒させることで、少女の羞恥心を煽る目的でもある。