2016/01/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にレイシーさんが現れました。
■アルマーレ > 己の動物的直感も鈍ったものだなどと内心で嘆きつつも、笑みに彩られた顔は崩れずにいて。
けれども、告げられた言葉には、今度こそ双眸を丸く仕切ってから、小さく噴き出したのちに喧しく笑い出そう
「ぷっ……ハっ、ハハハッ!!! いや、いや“死”はきっと格別に楽しい!俺もずっと求めて止まない最高の刺激だよ!!」
一頻り虚ろに笑ってから、片手を上げて笑ったことを謝罪しつつ
「けど、俺は自分の死に場所をまだ見つけてない。最期の景色が乞食の小便臭い水溜りじゃ死に切れないからな……だから、今は別に死にたくはないな」
笑みを堪えきれぬような声音で言葉を続ける。手が伸ばされれば、避けることもせず、その白魚の如き嫋やかな冷たい指に身を晒そう。
「ーーーン?やっぱり人間じゃなかったか、レディー。ーー俺はキミみたいに美しい女は、きっと人間じゃないって思っただけさ、えー、お名前お伺いしても、レディー?」
触れる指の擽ったさに笑みをヒクつかせながら、相も変わらず慇懃な様子で恭しく問おう。ついでに、己の名前も名乗っておこう。
「ソイツは残念だったな、お互いに。ーー“借金取り”っつー、職務に忠実で、飼い主の命令には絶対服従な、俺とは似ても似つかない不細工な田舎猿に襲われちまってな、ナイフで20回は刺されたが……埋められなくラッキーだったぜ、おかげで一張羅の羽織が汚れずに済んだ」
死んだり、刺されたことよりも、血染めのシャツの上から羽織る羽織が汚れずに済んだのを幸いと不敵に笑う。
そうして千切れたシャツが捲られたば、その下には一切の傷跡はないだろう。
「で、レディーは俺を殺してくれんのか?キミみたいな美人に抱かれて死ぬなら本望だぜ?ーーーーあぁ、出来ることなら、抱かれるんじゃなくて、抱いて死にたいモンだがな」
胸元を弄る指を軽く捕まえたら引き寄せて、陶磁器のような白肌の顎に気障に指を添えて、唇を重ねようとする寸劇まで繰り広げる。
■レイシー > 噴き出したと思えば、楽しそうな笑い声が不釣り合いな裏路地に響き渡る。不審そうな目を向けていたものの、続いて男の口から飛び出した言葉に妙に腑に落ちた表情で何度か頷く。
「そうだね、同感だ。私も出来ることなら早く退屈な日々から抜け出して最高の刺激を味わってみたいものだよ。
…嗚呼、そうだね。最後がこんな場所じゃ長く生きた甲斐が無いってもんだ、最高の刺激はまだ取っておくことに…したんだね。」
シャツをめくる際に腹に触れる指先は無機質な冷たさである。一切の傷跡を残さないその鮮血に染まった腹部につーっと指先を這わせながら、暖かさが自分と違いあるかどうかを確かめるように。
「私の名前はレイシー。綺麗だなんて私には勿体無い言葉をありがとう、そんな君の名前も聞いておこうかな?君はとっても面白いみたいだから、私の観察対象に持って来いだ。嫌じゃ無いならでいいからさ、仲良くしてよ。」
にっこりと微笑みながら、時折失礼な言葉を口にしているようであるが本人は至って真面目である。
楽しいものは退屈な日常に持って来いである、しかし、悪気は無いがこのような言葉で相手を怒らせてしまうこともしばしばあるようだ。
「…そいつは不憫だったね。でも、ちょっと楽しそうだね、ナイフで20回か…でも、君とは似つかない不細工に刺されるのはごめんだっ…おぉ、随分と大胆だね。」
クスクスと笑いながら冗談めいた言葉を口にしていたものの、ぐいっと手を引かれ相手の胸に収まれば。さらに楽しそうに笑みを浮かべながら、焦る様子もなくされるがままの状態で。
「今の所君を殺せそうな方法は思いつかないなぁ、でも手伝ってあげる事なら出来るかもね。まぁ、その前に私も死んでみたいものだが。嗚呼、そうだ…なら、一緒に死んでみない?
それなら、私も君を抱いて死ねるし、君も私を抱いて死ねるだろう?…まぁ、いつかの話だがね。」
楽しそうに弾んだ声を唇が触れる直前まで響かせるが、抵抗なくそれを受け入れ。
■アルマーレ > 注がれる不審げな瞳にも、飄々とした笑みを崩さず、真意を覗かせながら踊るように言葉を繋げていく。
反対に彼女の頷きには、興味を示したようで、その仕草と表情をつぶさに観察しながら
「ーーーー久しぶりに同意見なヤツに遭ったな……ハッ、取っておくことにしたんじゃなくて、取っておかざるを得ないって方が正しいな。苦しいし、痛いし、退屈だが……不思議と死ねない。」
肩を竦めて、憧れる死体のように冷たい指先に焦がれる。その心臓は鼓動を確かに力強く刻み、熱き血潮は身体を巡り、
男の雄々しい温もりを彼女へと伝えるはずで
「そうかい、レディー・レイシー。キミは美しい…俺が今まで出逢った女の誰よりもな。ーーーー俺はアルマーレ、しがない旅の芸人だ、宜しくレイシー」
片手を軽く上げて挨拶を。褒める言葉は浮気で軟派なモノだが、割と真実味を帯びている。何せ、こんなにも求めてやまない“死”に近くて、遠い、時が止まったような美しさを湛える女はついぞ見たことがない。
死体ではこんなに美しくはないだろう。生者は彼女の前ではどれも同じに見えるだろう。
などと、詩人めいた言葉を口に出して唄い上げて、“芸人”の身分を示したりも。
「ーーーハッ、なかなか悪くない……尖ったモンを無理やり捻じ込まれて、犯される女の気分を味わえるからな…反吐がでるぜ。ーーーーあぁ、そこンところは安心してくれレイシー。俺のは熱くて、硬くて、美味しいからな……不細工な尖った貧相なモンじゃあない」
肩をすくめて際どい言葉を繋げていく。ただしその顔は悪戯を楽しむ悪ガキのようなものだ。
「ーーーアッハハハ!! 素晴らしい提案だが、そのセリフを俺に言った女はキミで28人目だ。ーーーー俺の返答は「
ベットの上でなら」ってのが定番でな。そんで女の方がイっちまってから姿を消すんだ。大体はコレで巧くいく」
などと誠実さの欠片もない言葉をつらつらと。けれども唇が重なれば、冷たくも熱い血のように紅いそれを喰もう。
真紅の髪に指を梳き通しながら、荒々しくも丁寧に唇を貪り、尖った犬歯の鋭さを舌で確かめて笑みを深めて
「あぁ、夜の眷属か……初めて遭うな………こんなにヴァンパイアってのは美人ばっかりなのか?惜しいことしてたぜ」
軽口を叩きつつ、抱き寄せる腕は彼女の華奢で細い腰へと伸びて絡み行く。小ぶりな臀部を掌でするりと撫ぜて、背筋を
撫であげるように指先を滑らせる。
そうしたら、唇を離して、本来彼女がするべきだろう仕草、喉笛に嚙みつくような接吻をして。
「ーーーーあー、ところでレイシー? キミはなかなか高貴なレディーと見たが……こんな吹き溜まりがベットは嫌だろう?“我が家”に案内しようか」
などと根無し草のくせに嘯いて
■レイシー > 「…不思議だね、君には体温だって、心臓の鼓動だってしっかりあるのに…それでいて尚、死からこんなに遠いなんて…面白いにも程があるだろう?」
冷たい陶器のような無機質な指先が相手の暖かさに触れて、まるで此方まで生きているかのように温もりを宿す。
何度も繰り返し腹部の傷跡があったであろう場所を指先で辿りながら、ぽつりぽつりと呟くがなんともその声は弾んだ愉快そうな声色であり。
「ははっ…随分と美しい唄だ。流石不死の芸人さんだね、そこら辺の輩とは比べものにならない。」
美しい唄に賛美の言葉を述べ、パチパチと拍手を送る。流石、死ねないだけあるなどと皮肉を含ませて楽しむのも忘れない。
「へぇ…中々楽しみだね。随分と良いものをお持ちだそうだが、私の肥えた目に叶うものである事を祈ってるよ。」
肩を震わせて笑いながらも、悪餓鬼のような表情で向けられるきわどい言葉を軽く交わしていく。伊達に長生きをしていないのだ、見た目は幼くとも、おのずと行為を重ねるうちに目は肥えてくるのであろう。
「まるで女敵のような言葉だ。残念だなぁ…私もアルマーレ、君にイカされて棄てられる運命なんだね、面白い。それに…死のうってのは、前の27人の女たちとは少し意味が違うなぁ…本気で言ってるんだよ、死ねる方法を見つけたら道連れにしてあげるってお誘いだからね…まぁ、当分来ないだろうさ。」
目が据わって、男を見上げる表情は何かが狂っているような、それでいて威圧が混じっているような人間離れした、まさしく魔族らしい笑みであり。
しかし、相手の熱い唇と己の冷たい氷のような唇が触れ合えばそぬとその瞳を閉じて快楽に興じる。熱い舌が唇を割り、絡みあったならば先ほどの指先同様に体温が分け与えられたように口内が温かさを持つ。
「…っ、はぁ…ん。そうだな、私が見た中では美しい容姿を持った者が多いけど…まぁ、ヴァンパイアにも色々といるのさ。…そうだね、確かにこんな所じゃ君とのお遊びには少し勿体無い。お言葉に甘えてその我が家に案内して貰おうかな?」
小さく声を漏らし、相手の動きに翻弄されながらも楽しそうに行為を受け入れる。死なないが、ちゃんと擽ったいものは擽ったいし、快楽だってちゃんと感じるらしい。喉笛に噛み付くような接吻を受けながらくしゃくしゃと相手の髪を梳くように撫でれば、囁かれた言葉に頷き。男の言う我が家へと2人で寄り添い合いながら向かうのだろう。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアルマーレさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からレイシーさんが去りました。