2023/06/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/礼拝堂」にヴァンさんが現れました。
ヴァン > 広場での懇親会を終えて、男は人気のない方向へと足を向けていた。
賑やかな場所から逃れるように、音が少ない場所へ向かう。

礼拝堂は無人であった。夕方の礼拝の時間までまだ間がある。
疲れたように一息つくと告解室へと向かう。当然ながら人は誰もいない。
司祭が入る席に向かい、カーテンを閉める。

この状況は『懺悔を受け付ける』というものになる。
信者側には通常カーテンはなく、そのまま小声で教会側の人間に懺悔をする。
男はただ喧騒から離れたいだけだったが、何も知らぬ者の懺悔を聞くことになるかもしれない。

ヴァン > カーテン1枚でも遮音効果はあるようだ。
少し休もうと考え、学生が机に向かってするように告解室の声を通すテーブル部分に凭れ掛かる。
ふとこの部屋の仕組みを思い出した。

この部屋には信者側にもカーテンがあり、それが使われている時はこの二つの部屋を隔てる壁が開く仕掛けがある。
聖職者が信者を言いくるめ、この狭い空間で身体を貪るのだ。満足すれば『神は許された』といっておしまい。
信者席に人がいれば告解室に人は近寄ってこないし、カーテンが閉まっていればなおさらだ。
意外とこのギミックに気付いている人はおらず、結果――今でも腐った聖職者は悪用している。

ヴァン > 「……いかんな。このままでは眠ってしまいそうだ」

立ち上がるとカーテンを開け、告解室から出ていく。
大きく伸びをしながら礼拝堂の外へと――。

ご案内:「王都マグメール 王城/礼拝堂」からヴァンさんが去りました。