2023/06/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城/練兵場」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 練兵場の近くに設けられた酒保。
比較的王城の中では外れに近い地区で、今は人もほとんどいない。
広間では豪華な催しが開かれているらしく、それなりの人数が警備に駆り出されているようだ。
男はダーツを投げ、ボードから抜くという行為を延々と繰り返していた。
帰宅しようと思った矢先の豪雨。今は多少落ち着いたものの、帰路につく頃にはずぶ濡れになってしまうだろう。
広間で知り合いの貴族に遭わないとも限らない。
貴族たちがよりつきそうもない場所でダーツに興じるのは、男にとっては無難なことだった。
賭けダーツで周囲の兵士や騎士達からむしり獲るのもいつものこと。すっかり周囲に人が寄り付かなくなってしまった。
「サイコロにしときゃよかったかな……」
大小にせよ丁半にせよ運否天賦ならば金は行ったり来たりする。男は賽の目を自由にはできない。
しかしダーツは純然たる技術の勝負だ。今日の博打は時間潰しが目的で、金を稼ぐことではない。失敗したな、と呟いた。
■ヴァン > 雨は止んだ……とは言い難いが、気にならないくらいには雨音はしなくなっていた。
窓の外に一度視線をやった後、ダーツボードへと向き直る。
「頃合いかな」
機械のように同じ動きをして、ブルに3つ放り込む。店主に長居を詫びると、男はすぐに姿を消した。
ご案内:「王都マグメール 王城/練兵場」からヴァンさんが去りました。