2020/05/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にリシェさんが現れました。
■リシェ > (長い事、ふわふわ、記憶が朧げになっている…気がする。
幾日かの間、ちゃんと「おしごと」をしていたような。
けれど、その相手を誰一人として、覚えていないかのような。
そもそも、どこで「おしごと」をしていたのかも、わからないような。
……まるで。夢を見させられていたような。)
「………こういうのは…久しぶりな、気が、します…」
(王城内にある、サロン室の一つで。
額を抑えるようにしながら、テーブルに着いて。小さく溜息。
ずっと以前、今のような事を、始めさせられたばかりの頃は。
痛がって、怖がって、泣き喚いて…その度に。
更に痛い事によって、無理矢理、我慢を強いられたり。
真っ白になる、薬を飲まされて、前後不覚に蕩かされたり。
そうやって、快楽を、肉欲を、覚え込まされたのを。思い出してしまった。
まるでその頃のような、記憶の曖昧さは。…正直、良い気がしない。
一体、何を、させられていたのだろうか。)
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 彼女がため息を付いてしばらく
ガチャリと重たいドアが開かれて一人の男がはいってくる。
その手には水の注がれたグラス。
「おっと……わり、もう起きてたか。
ノックくらいすべきだったな」
そういいながらも歩み寄り、彼女の前にグラスを置く。
声の調子は、労うような、少しの心配もはらんでいる様子で。
「その、なんだ、お疲れさんだったな。
寝てる間に運ばせてもらったが…」
彼女が落ち着くまでは多くを語らぬと言わんばかりに、それだけ言えば一歩引いて。
■リシェ > 「…………?」
(ぱち、ぱち。思わず瞬いてしまう。
サロンに入ってきた、人物は。かなり以前、色々な意味で、初めて触れた人物。
とても。とても、予想外で。ぽけっと、拡げた口を、閉ざせないまま。暫く、固まってしまった後。)
「……ブレイド、さま。…お久しぶり…です。どうして、お城に…?」
(彼の立場を、考えたなら。あまり、来たくはない場所…なのだろうけど、と。
それから。傾げた首が、更に、角度を深めてしまう。
何かを秘めたような。寧ろ、押さえ付けたような、彼の態度と表情は。
一体、何を、意味しているのだろうと。)
「…は…い、……はい…?
もしかすると、また……わたし、ご迷惑を、お掛けしてしまった…のでしょうか?」
(ゎ、と。小さく、声を上げてしまう。
もし、そうだとしたら、一体何をやらかしたやら。
今回、本当に、頭から抜けているのだから……正確には。
ぼやけてしまい、曖昧極まりない、というべきだろうか。それこそ…人為的にすら、思える程。)
■ブレイド > 「覚えてたか、久しぶりだな。
アンタも変わってねーみてーで…よかった?っていっていいのかね…」
彼女の立場や、日頃の仕打ちを思えば
自分のような下男にも似た者のことなど思い出せなくてもしかたはなかったはずだ。
名前を呼ばれると少し嬉しそうに、だがその言葉尻は少しばかり曖昧。
「どうしてって、この鎧着てるときゃ仕事だよ。
一応暇なときは手伝う約束だからな。ま、ひとまず落ち着けよ」
まだ記憶が不明瞭な彼女には水を飲むように促す。
かつて彼女が望んだように、砕けた態度のままに
耳を隠していた兜を脱げばテーブルの傍らにおいて。
「迷惑ってわけじゃねぇさ。なにやったかしらねぇが…オレはたまたま命令されただけだよ。
反応なくなったから運べってよ。アンタの顔見てびっくりしたがな。
えーと、その…悪ぃがそのうちに身体は拭かせてもらったがよ」
自分がとある部屋の前を通りがかった際に呼び止められ、前後不覚に陥った彼女をここまで運んできた。
それ以前になにがあったかは…まぁ、予想はつくとはいえ、断言はできない。
■リシェ > 「う…ぅん……そう、ですね。
……いえ。結構、変わりました……よ?わたし。
あれから、少しずつ、ですけど。…おでかけ、出来るように。なりまして…」
(そう、彼は、生まれて初めて、「外」を教えてくれた人なのだから。
忘れる方が、難しい、とすら。言って良い。
それを切っ掛けに、少女自身にも。外ではなく、内側に、変化が有ったから。
少し言い淀むかのような、彼の様子に。ほんのり、笑顔で。頷いてみせる。)
「……ぁ、ぁ、そうなの…ですね。
バレなければ、大丈夫。なのでしょうか。」
(そういえば。屋内にも関わらず、彼が、まだ兜を被ったままだった事に。
今更気が付かされて…更に遅れて、その意味にも、思い当たる。
この格好なら、きっと、彼の素性に気付く者は、少ないのだろう。
普通の兵士だと、思われたなら、確かに、仕事を頼まれる事も多そうで。)
「………………………。
……ぁ…そう、です。…多分、気を失って。…地下室、だった…かも、しれません。
……けれど、そう…ですね。有り難う…御座います。」
(ふと、かすめる記憶が有った。
窓の無い部屋を、ずっと、見ていた気がする。
…其処には。彼を見たからこそ、気付く。もっと大勢。彼と同じ種族が居た、ような。
ただ、其処で何をされていたのかは。彼の反応からすると。きっと、何時も通り、なのだろう。
拭かなければいけない程、全身、穢されるような事。
言いにくそうな彼と、裏腹、安堵したような声になるのは。
それが、どんな事であれ。解らないよりは、まだマシだから。)
■ブレイド > 「そっか、ならよかった。
相変わらずヒデェことはされてるみてぇだけどな
多少は気分転換…っつーのも変だけど、外も見れてるってなら…」
笑顔を見せる彼女には、胸がつかえがとれたかのように。
安堵した様子で彼女の傍らに立ったままうなずいて。
彼女の内面の変化、影響を与えたとはつゆ知らず
厳しい槍も壁に立て掛け、肩から力を抜く。
「城の中でオレがミレーだって知ってんのはそんないねーよ。
普段から隠してるからな。
そーそ、バレなきゃ問題ねぇ。アンタを攫ったときもそうだっただろ?」
以前出会ったときのことを例に上げる。
城の中で装備で身を固めている。見回りや門番であれば自然なことだ。
誰もそのことを咎めたりはしない。
「いいって、たまたまなんだからよ。それにああなっちまうくらいだ。
普通にやられただけってわけでもねぇだろ?一服盛られたかなんか…
気分とか悪くねぇか?」
彼女のことをおもえば、多少のことで気を失う…などということはないだろう。
そうなると思い至るのはそのくらい。
■リシェ > 「悪い事も、多いです、けれど。…良い事も。良い出会いも、増えました。
そもそも……良いとか、悪いとか、そういう区別を。やっと、覚えてきましたので…」
(もう一度。少し強く、しっかりと。頷きを返してみせる。
井の中の、当たり前が。外では、当たり前ではなかったのだと。それを知ったのだから。
やはり、彼との出会いは。とても、大きな物だったのだと。再確認。
彼が、力を抜いたのは解るけれど。それだけでなく、もう少し。
自分の前では、和らげる事の出来る何かが、有ってくれれば。少しは、恩返しになるのだけれど。)
「そして…知っている、僅かな方は。ブレイドさまの、味方…なのでしょうか。
だとしたら。…わたしも、その一人に。なれればと…思います。」
(勿論。少女は無力で。何の助力も出来ないものの。
秘密を守る、その位なら、出来る筈。
任せて下さい、と言わんばかり。両手を、胸の前で、握ってみせて。)
「だと、思いま…す。大勢だったのか。…それとも……お薬、でしょうか。
多分、そういう物が入っていた…のかなと。
はい、その一服、ですね?恐らく。……ぼんやりはします、けれど、それ以外は…」
(今の所は、大丈夫。そう、首を振ってから。
小さくお礼を口にして。持ってきてくれたグラスの水に、口を着ける。
…少しだけの記憶。けれど、その先を。思い出すべきかどうか。迷う自分に気が付いた。
そう、ミレー族達の姿が、朧に浮かぶから。
彼等、彼女等が。犯したり、犯されたり…其処に。彼が巻き込まれるのは、嫌だ。)
■ブレイド > 強くうなずく姿を見れば、笑みを深める。
何か、自分との出会いが彼女に何かを与えられたことが嬉しかった。
城に囚われるだけだけの姫…今の彼女はそうではないのだろう。
しかし、続く言葉は以外なもので
思わず目を丸くしてしまった。
「味方っつーか…まぁ、一応そうなるのかな?
零細冒険者なんざ気にしてもいいこたねぇのにな…
って……アンタが?
そう言ってくれるのは嬉しいがよ…オレに出来ることなんざそう多くはねぇぜ?」
そうは言うもののの、白銀の少女がそれを口にしてくれたことは偽りなく嬉しいことだ。
かといって、彼女に返礼できるものなど大してない。
だが、好意はうけとる素直に受け取りたくはあり、リシェの傍に歩み寄って
「体が熱いとか、気分が悪いとかなんかあったら言ってくれよ?
リシェを運べってこた、そういう世話もしろってことだろうしな。
……どうした?」
少しばかり、彼女の表情に陰りを感じると、その顔を覗き込むように。
■リシェ > 「敵ではない、のですから、味方…なのかなと。
…えぇ、そうです、味方……です。…わたしも。何が出来る、とは。言えませんけれど……」
(また、首を傾げながら。考え込んでしまう。
傍らまで歩み寄る彼を、見上げる瞳は。考えが纏まらず、ゆらゆら、左右に揺らぐものの。
……考えて。考えて。どうにか、答えを搾り出して。)
「それでは。
…わたしは……ブレイドさま、を。……信じていようと、思い…ます。
ずっと、ずっと。味方だと。…良いお方、素敵なお方だと。
…ブレイドさまも…一緒に、わたしを、信じて下さるなら。それだけで充分かと…
うぅ、ん?これは、どちらかと言うと……おともだち、と。言うべき…なのでしょうか?」
(だとしたら。それはそれで、また素敵だと思う。
友人と呼べる関係も、また、少女にとっては。希少で、貴重だから。
…駄目ですか?、と首を傾げてみせて。)
「何といいますか……良く解らない、のですが…何かが。
足りないような、失せてしまったような……えぇ、力が入らないような。気が、します……。
無理はせず、休んだ方が、良いのかも……しれませんね?」
(それは。半魔族としての少女が、内々に秘めていた「魔力」を、奪われた為…なのだけど。
自分自身の力など、自覚出来ないままで、知る由もなく。
彼の方には、そういう事が。解るのだろうか…どうだろう。)
■ブレイド > 「そんな簡単に信じちまっていいのか?
まーた拐われちまうぜ?」
信じると、味方だと、このような場所でついぞ聞くことのない言葉。
一笑に付すのは簡単だ。
だが、冗談めかした言葉を投げつつも、彼女を見つめて
「おともだち、ね。そうだな。アンタを疑う理由もねぇし
それにその、なんだ…一度でも抱いたんだ。
アンタに悪い感情なんていまさら持てねぇよ」
首をかしげ、問いかけるリシェに対して、恭しく跪き見上げる。
耳をパタリと寝かせて
「リシェはオレの味方で友達だ。オレもあんたのそういうものでいさせてくれるかい?」
彼女に向ける表情は笑顔。
だが、力が抜けてしまっている彼女には少し心配そうに
「足りない?なんか…血でも抜かれたか?」
付与魔術をつかうようになったものの、自分以外の魔力に敏感というわけではない。
そっと手を伸ばし、彼女の手に触れて血流や体温を確かめようとする。
■リシェ > 「一度、もう、掠われたでしょう?
その上で、言っているのですから…それこそ。信じて、下さいませ。」
(ふふ、と。少し、微笑んで。
少なくとも、少女の方からすると。
滅多に無い物だからこそ、価値が有る、そう思える。
形が無い物だとしても、意味も有している、その筈だと。
だから、見つめられる眼差しを、真っ直ぐ、見返しながら。)
「はい。色々と、お互い、識っている…仲、ですもの?
ブレイドさまにも。そう、思っていただけるのでしたら……とても。
とても、嬉しく思います。」
(彼が跪くと。自然に、視線が下りていく事になる。
見下ろす側という、慣れない視点に、少々不思議そうに、声を揺らしつつも。
彼が、肯定してくれるなら。そっと、嬉しそうに、眦を下げて。)
「………はい。ありがとう、御座います。
ブレイドさまが、そう仰って、下さるのでしたら……もう、とっくに。
わたしの中で、あなたさまは。大事な、大事なお友達――です。」
(手を、差し出す。
叶うなら。お友達の印。その手を重ねて、握る為に。
そのまま。入れ違うように、差し出される彼の手に。触れ返されると。
少し頬を染めながら。)
「………そういう、事、かも…しれませんね?
…ただ、普段通りの事をしていた、訳では…ないのです。きっと。)
■ブレイド > 改めて、友人として結び合うというのも気恥ずかしいもので
彼女の言葉を受け止め
その手をとって握り返すも、少し頬を染めて。
「なんか、照れくさいな…ま、友達ってなら…そうだな
なにかされたってならほっとくわけにもいかねぇな。
思い出せ…とはいえねぇが…」
あいにくと魔法医学にも一般的医学にも長けてはいないため
状況から判断するしかない。
彼女の手の甲を指でなで、その手首へと手を這わせ
「なにかされて…」
たしかにそれらには詳しくないが、何かを抜かれたときけばある噂が頭をよぎる。
ミレーだけのことだと思っていたが…
「………魔力か?」
推測に過ぎないため、ひかえめに問うにとどまる。
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にリシェさんが現れました。
■リシェ > (正直、こちらにとっても。かなり…凄く、恥ずかしい。
今まで、友人、親友、そう呼んできたのは。同性、あるいは同性寄りの両性…といった具合で。
はっきりと、誰か異性に対して、こういう事を言ったのは。初めて。
口にした後になってから、その事実に気が付いてしまい。
単に、手を握り合っているだけだというのに。らしくもない、羞恥が。その頬を染めていただろうか。)
「ぇ、と、はい、そう…ですね、有り難う御座います。ブレイド…さま。
……わたしは、矢張り未だ、物を知らない身ですので。
ブレイドさまのように、色々と、お詳しい方でしたら……」
(そんな気恥ずかしさを。ふるる、首を振って、追い払う。
真剣に、案じてくれている相手。そんな彼に、照れている場合では、ないのだと。
とはいえ…取られた手首を通じて。とく、とく、伝わる脈拍が。
少し緊張気味に、ペースを乱してしまう位は。許して欲しいのだけれど。
…やがて。)
「………ま、りょく…?」
(傾ぐ首。だけど、そう言われると。
『魔族の血が、入っているんだ。少しは、魔力も搾り取れる筈…だろう?』
『上手く行くなら、ミレー達も利用して…』
ぞくん。また、少し。思い出せた……かもしれない。)
「………っ、っ…!」
(その、微かな記憶に。怯えるように。目の前の彼へ、抱き付いてしまう。
…いや、どちらかと言えば、それは。彼を包み込む、護る、みたいに。)
■ブレイド > 身体を重ねたこともあるというのに
手を握り合っているだけで妙な感覚。
頬を真っ赤に染めている彼女の姿が更に強く意識させてくる。
彼女自身の事情は知らぬものの
身体を重ね、乱れる以上に…何か彼女の深いところに触れているようで
しかし、彼女の異変…倦怠感にも似た喪失感の正体。
そこに触れる推理。
無論憶測でしかない。だが……
「うぉっ!?」
突然に抱きつかれれば、跪いてもいられない。
彼女を受け止めるように抱き返し、尻餅をついて
「っ…どうした?なんか、思い出しちまったか?」
思い出すのはこの状況を知るのにはいいかもしれないが、彼女自身の心にはよくないことだろう。
不味ったと渋い表情のままに彼女を落ち着かせるように、その頭に触れ、銀髪に指を通す。
柔らかな身体に包まれながら。
■リシェ > (何も知らない相手なら。どうこうしよう、など思わない。
身体を重ねた、それが有ったとしても…それだけなら。同じ。
少女にとっては、特別でも何でもない、行為だから。
けれど、彼は違う。身体だけ、ではなくて。もっと、大切な事が。色々と。
再会して、触れ合って、以前の出来事を…思い出せば、思い出す程。
大切さは増すばかり、だから。
きっと、記憶は、中途半端。真相にまでは、気付けない。
けれど、それは間違い無く……)
「………ブレイド、さま。……はい…思い、出しました。少しだけ。
…ですから……聞いて、いただけますか?
………また。連れ出して、下さい。…いいえ、一緒に…来て、下さいますか?」
(ぎゅ。力を籠めて、抱き締めながら。
尻餅を着く彼を、追い掛けるように、床の上へと跪いて。
何も出来ない。先程、そう思ったばかりだけど。
だからと言って、何もしないのは。また違う。
きっと、彼も、此処に居たら。…朧げな記憶に残る、ミレーの少年のように。酷い目に遭うかもしれないから。
遠ざけたい。その願いと共に。彼の瞳を覗き込む。)
■ブレイド > 少女の身体を抱いたままに、その言葉を聞けば、僅かな混乱。
一体何を思い出したのか。
彼女の言葉を待ちつつ、少し身体を起こせば
橙の瞳と琥珀色の瞳が重なる。彼女の瞳の奥には、決断的な意思をわずかながらに感じて
「ん、そうか。
なんだかわからねぇが…リシェがそう言うならそうするぜ?
だけど、無理はすんなよ?
いい思い出ってわけでもねぇだろうし…」
彼女が何を思い出したかわからない。
これからどうしようかというのも知らない。
だが、彼女を信じる。だからこそ、多くは聞かない。
勢いに押され、尻餅をついたままの体を起こし
彼女にも手を差し伸ばして
「どこにでも拐ってくれ」
以前自分がそうしたことを思い出し、彼女の手を取る。
■リシェ > (信じて欲しい。そんな願いを、早速、彼が実践してくれたから。
思わず、へにゃり、脱力するように。笑んでしまう。
直ぐに、表情を、引き締め直し。ふるふると頭を振って。
…それから。ぁ、という小さな声と共に。また、頬を染めてしまった。
今の体勢は。何と言うか…抱き締めて、押し倒して、跨がってと。
誰かに見られたら、色々、誤解しか招かないだろう…そういう状態だったから。
彼が、身を起こすのに合わせて。いそいそ、跳ね乱れた裾を、押さえ付けて直しつつ。立ち上がると。)
「有り難う御座います、ブレイド…さま。
……そう、ですね、また後程。…話させて……いただきます、から。」
(とはいえ、それは。良い話にはならないだろう。
自身にとっても、良い思い出ではない、聞く者にとっても、きっと。
ただ、どれだけ、嫌な事でも。それが、彼の為になるならと。
そう、思い切る事が出来るのは。きっと、悪い事ではなくて。
差し出された手を、もう一度、繋ぎ直して。歩き出す。
ただし今回は。彼ではない、少女の側が、先に立ち、手を引いて。)
「では…わたしの、覚えている…外の、どこか。ご案内いたします、ね…?」
(こんなにも能動的で。その上で、許可を待たない外出は…初めてだ。
どき、どき、高まる胸を。ぎゅ、と掌で押さえつつ。
…さぁこの先が、大変だ。まず、何処に向かうのか、数少ない記憶から考えなければ。
考え込んでしまい、少々、危なっかしい足取りで。少女と彼は、此の部屋から…この城から、外へ…)
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からリシェさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」からブレイドさんが去りました。