2018/08/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 / 廊下」にユールさんが現れました。
■ユール > 「 …ご ごめん なさい…… 」
(すれ違う侍従達の一団から半歩下がって、ぶつからない位置から頭を下げる。
とはいえ。相手からの反応はなかった。というより、そもそも、ぶつかりかけていた事にすら。気付いていないのかもしれない。
がちゃがちゃ、揺れる食器の音をたてて行き過ぎていくカート。
収められた料理は、これから広間に運ばれて、宴で提供される物なのだろう。
何か良い事でも有ったからなのか。急遽拓かれたらしいその宴では、大勢の者達が飲めや歌えの直中で。
酒も料理も、次々、運んでも運んでも足りないらしい。
…下っ端貴族の、更に末っ娘は、呼ばれてもいないので。お酌もお手伝いも出来そうにない。
ただ、忙しそうで、申し訳なくて。かといって、例え手伝いだとしても、勝手に入るのは気が退けた。
…きっと。酒の入って、気の大きくなった大人達には。余計な事をしないに越した事はない。
はぁ。溜息をついて、その侭、背に触れた壁際に凭り掛かる。)
■ユール > (そうやって壁際から眺めていれば。
料理が運び込まれ。広間の扉が閉ざされて。…帰ってきた者達は、半数程に減っている。
帰って来なかった者達がどうなったのか。何をしているのか。言うまでも。そして考えるまでもない。
当たり前のように、その者達も料理同様に、参加者達を悦ばせる為宴の場に並べられて。
ある意味で貪られているのだろうと。)
「 たいへん なのかな …? 今日って 確か … 」
(少女自身は、当たり前になってしまって、忘れていたが。
予期していなかった侍女達や、何も知らずに招き入れられた姫君などにとっては、さぞ。
望むべくもない、耐え難い、狂宴となっているのだろう。
更に視線の先。新たな貴族達が広間へと入っていく。
その一瞬、扉が開閉する合間に漏れ聞こえたのは、案の定の悲鳴と喘ぎ。
どうやら。まだまだこれからが宴の本番という事らしい。
そんなに良い事でもあっただろうか。少なくとも慶事や祭事ではない筈だけど。
参列者もまちまちで。誰が主催とも伝わってこず。やはり、外に居るだけでは。細かい事は判らなかった。)
■ユール > (幸い、今日はこのまま。
見咎められる事も、急遽駆り出される事もなく済みそうだった。
生贄の数が足りている、というよりは、既に引き込んだ者達や…最初の内から提供された者達を使う事。
当初から、そういう予定だったのだろう。
再び扉が開く事のない内に。そっと、その場から離れて歩き出す。
引き続き運が良ければ、このまま、帰れるのかもしれない。
それとも、別件で呼び止められるなり、別名を受けるなり。という憂き目に遭ったのかもしれないけれど。)
ご案内:「王都マグメール 王城 / 廊下」からユールさんが去りました。