2018/08/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城テラス」にシュネルさんが現れました。
シュネル > (神餐節の催しは、何時から…退廃的な、淫蕩の二文字に塗れた物となったのだろうか。
少なくとも、己の生まれるよりは、前からだったのだろうと思う。
硝子扉の向こう、ラシャの向こう。多少くぐもってはいるものの、伝わってくる声音と物音は。
元来なら此処ではなく神聖都市か…最低限、地下に秘められている筈の物ばかり。
最初は、真っ当に王侯貴族達が、顔を合わせる宴だった筈。
それが何時の間にやら、彼等によって侍女や給仕が剥かれ、襲われ、貪られ。
のみならず、我を忘れて自ら溺れる貴族の男女があげる嬌声や。
獣の群と化した者達の中に放り込まれた、王族の娘が紡ぐ悲鳴まで。
……逃げ出したくなって、せめて、外に出て来た、というのも。そういう者も居る筈だ、というのも。
往々にして良く有る事だと思いたい)

――――久々に帰ってきたら、これとか。 まぁ、何だ、そりゃぁ…

(まるっきり気にならない、興味が無い、とは言わないが。
正直、あからさますぎて、取り残された感があった。
少しばかりこの王城や、貴族界隈のゴタゴタを離れていただけで。
まるで…時代や流行りについていけなくなった、老いてしまった、そんな気分)

シュネル > (少しでも。そんな屋内から距離を置くように。テラスの柵に背中を預け。
思う様頭を倒すようにして上向けば。)

大体。風情が無いというか。見世物かよ、っていうか。盛るだけなら、動物と一緒だろ。
…もう少し。何というのか、な。……本当に、何と言うか……

(ぶつくさ。誰に聞かせるでもなく、空に立ち消えていくだけの。
取り纏められた素振りなど、欠片も無い物言いは。結局の所己自身への言い訳めいた物。
今回の場合、内容が内容ではあるものの。それでも、輪に入れない、自分を正当化する、という。
少なくとも連綿と続いてきた物である筈の饗宴を、らしからぬ物と否定して。
見方と考え方によっては、酸っぱい葡萄の昔話。

…本当に、恰好がつかない。同じように、祭の皮を被った乱痴気騒ぎに取り残された者やら。
理性的に、狂い興ずる事を避けた…結果、矢張り除け者めいてしまった者やら。
せめて他に居てくれれば、良かったのかもしれないが)

シュネル > (そうやって潰す時間は。…後、どれだけ長引くのだろうか。
少なくとも、あの宴に籠もった狂熱が、収まり始める素振りが見受けられるまでは。
屋内へ戻ろうとは思わない。

…考えてみれば。行き止まりでしかないテラスに出るよりも。
さっさと入口へ戻り、会場を後にしてしまえば良かったのだと。
対外的な、貴族間での煩わしい柵は残るかもしれないが、そうした方が、余程手っ取り早かったのだと。
気が付く事が出来たのは、相当に時間が経った後の事だった。

その悔しさもまた、ぶつける事が出来そうにない侭。
無事に退出出来る時間が来るまで、無聊を慰めるのは今暫し、続く)

ご案内:「王都マグメール 王城テラス」からシュネルさんが去りました。