2018/06/25 のログ
ご案内:「第八師団 執務室」にバルベリトさんが現れました。
バルベリト > 「ん……お疲れ。第八師団は静観。全軍に通達して良い。もし協力要請や支援要請があっても、俺の名で突っ撥ねて良いぜ。」

嘆息。第七師団の決起集会の様子を伝え聞く限り。
魔族全てを根絶やしに出来るだけの力か、方策か。そんなものを手に入れたようだ。
根絶やしにしてなんとするのか。その先にあるのが、本当に王国民や王国の為となりうるのか。

入手した電文は灰皿に丸め、火で燃やす。
何もかもが拙速に過ぎる。――何が彼を、第七師団を駆り立てているのかは知らない。
議事録も含めて眺めるなら、ほぼ結論ありきの焚きつけだ。

「……タナールは1魔王相手に敗戦。これで七師団も思いなおしてくれるんならいいが――そうはなんねぇだろうな。」

バルベリト > 確かに恐怖や不安はあるだろう。
だが、少なくとも――タナールをオセロの様にやり取りする分には問題が無い。敗北の知らせは確かに国民に不安は与えるが、取り返した報は民に安堵感を与える事も出来る筈だ。

そして魔族の領土に攻め入るには何もかもが不足している。
地図、進路図。必要な糧食や軍備の測定、計算。
それ以上に――その戦が成功しても。失敗しても。
結局のところツケを支払うのは――未来の、人間ではないのか。
第七師団は玉砕すればそこで終わりだろう。だが、残された人間はそうはならない。

魔族が人間を【脅威】と見做さないからこその今の危ういとは言え天秤を辛うじて保たせている筈だ。

魔族を絶滅させる方法があったとして。そんなものを実行すれば、喧伝にあった魔族が人間に行なってきた事と同じことをする事になるではないか。

「んー…………あー、もう面倒くせぇなぁ……。」

バルベリト > (タナール一旦魔族側に抑えさせちまう、か?)
(少なくとも、人間側に積極的に危害を加えない静観型の魔族もいる)
(協力を仰げば――っておっさんの言う事なんて信用されねぇよなぁ)

確かに成功すれば、一時の平穏は得られるのかもしれない。
だが、魔族からの恨みまで人が制御できるとは思えない。
人同士でさえ、人類とミレーでさえ今の有様ではないか。
王の不在が民の不安なら。まずは王を決定して民の心の安寧を試みれば良い。
そこを飛ばして攻め入る手段を決断しているのは、正規の手順を飛ばして解答だけを得ようとしている様に見える。

――平たく言えば。かつて少女との問答にあった、暴走にも思えてしまう。
何故暴走してまで攻め入るのかは判らない。彼にしか、彼らにしか知らない心理や事情もあるのかもしれない。

バルベリト > 「しゃぁねぇか。一旦タナールに飛んで――最悪の覚悟だけはしとくべきかねぇ。」

自分の仕事でもないし性分でもない。
どの道7師団の実力相手では自分や8師団等、全力で向っても叩き潰されるだけだ。そしてさらに彼らの戦意高揚に繋がってしまうかもしれない。

最悪の想定をしても、本当の最悪とは想定さえ出来ない向こう側にある。それを薄く感じ取りながら、翼竜に跨りタナールへ向う。
師団の指揮権限を一旦空白にさせてしまうが、細かく小隊単位の命令だけを書き付けて残しておく。1週間、2週間程度は大丈夫だろう。
多分。

ご案内:「第八師団 執務室」からバルベリトさんが去りました。