2018/06/23 のログ
ミリーディア > パラパラと読んでいるのか分からない速度で頁を捲る。
其れを見られ聞かれれば、見ているだけと答えるだろう。
実際には確りと全てを読んで記憶していっている訳なのだが。

「矢張り、注意しておくのは魔族の国からそう出てくる事のない魔王連中…シェンヤンの八卦山に居る一部、そんな処か。
王都内にも人外の力を得たり、竜やら魔王やら、力だけは持っている者達は増えているようだが…
此の程度為らば警戒する程の者は居ないだろう」

積まれていた資料は、そう経たずして別の場所に積まれる。
読み終えた少女は柔らかな椅子へと何時もの様に身を沈めた。

ミリーディア > 大半が力を只持っていたり手に入れたりした者ばかりだ。
只手に在る力を振るうだけ、其れでは全く脅威に為らない。
其れを知識や経験で深く理解してこそ、力は真価を発揮するものなのだ。
だが、其の大半の者は力を持つだけで満足している。
其れだけで十二分に通用する、人間ばかりの土地に居るのだから仕方が無いのかもしれないが。

「だから退化してゆく、一部を除く全ての存在が。
今の此の世の乱れ様が良い例と云えるんだろうね」

力を持つ者が退化すれば、其れは力を持たぬ者達にも影響を与える。
そして、いずれは…

巡る思考を一度振り払う様に首を左右に振る。
トンと積み上がった報告書の下を指で叩くと、その下に広がる穴へと報告書は落ちていった。
其れが全て飲み込まれれば穴は消え、デスクの上は要請と研究記録のみと為った。

ミリーディア > 「さて、後は…彼等に任せよう」

そう呟くと、少女は目を閉じ…其の侭眠りに付いた。

ご案内:「王都マグメール 王城内研究施設」からミリーディアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城中庭」にゲイゼリクさんが現れました。
ゲイゼリク > 今日も今日とて便利屋師団ここに在り、とばかりに雑多な諸々の所用を片付けての一段落。
聊か疲れた面持ちで、王城の中庭へと一人姿を現す。気分転換や休憩にはここはまぁ悪くない。
僅かにズレていた片眼鏡を手指で軽く微調整して位置を直しつつ、懐から葉巻を一本取り出して口に咥える。

「さてさて、本日も扱き使われましたよーー…と。いやぁ、何処もかしこも人使いが荒いねぇ全く」

何時の間に点火したのか、葉巻の先端からゆっくりと紫煙を立ち上らせながら一息。
肩や腕を軽く回し、ついでに首もコキコキと鳴らす…少々凝っているなぁ、と思う。

「…やっぱり書類仕事より現場仕事の方が性に合ってるんだろうなぁ」

と、呟くが一応これでも一つの師団を束ねる師団長の一人だ。書類仕事もこなせなければ話にならない訳で。
明日の仕事も書類仕事が結構あった気がする…思い出して少し鬱になりそうだった。

ゲイゼリク > 「そういやぁ、タナールの方がまたぞろ賑やかだけど…うん、魔族の師団かぁ。面白そうではあるけど…。」

ウチの出番は無いだろう。あるとしても後方支援や一部人材の派遣とかそのくらいか。
まぁ、第五か第七辺りがその辺りは対処するだろう、と日和見を決め込む気満々だった…のだが。

「…第六も偵察に行け、と。お偉方にまで便利屋師団扱いとは恐れ入りましたさ」

とはいえ、第六は少数精鋭…精鋭?まぁいいか。副官や部下達もそれぞれ別任務で忙しい。
…と、なればそれなりに手が空きそうなのが――嗚呼、消去法で考えたら自分しか居ない。

(…あれ?俺って実は結構暇人?)

他の師団長に打ち殺されそうだなぁ、とか思いつつ葉巻から紫煙を燻らせて視線を巡らせる。
しかし、この王城も相変わらず魔窟というか何と言うか、そろそろこの国は駄目なんじゃね?と、男は思うのだけども。

(…まぁ、”契約”の手前、ゲイゼリクらしい事はちゃんとしなきゃねぇ…やれやれ)

幸い、王城の中も外も良い具合に混沌としているし、自身が紛れていても脅威と認識されはすまい。
そもそもがゲイゼリク・アルカンシエルとしてちゃんと仕事はしているのだから。

ご案内:「王都マグメール 王城中庭」にマリアージュさんが現れました。
ゲイゼリク > 「まぁ、偵察は適当にやるとして…あー、人材不足もあるよなぁ。スカウトも考えないといかんかー…。」

少数精鋭、と言えば聞こえはいいが結局、人数が少ないから手が回りきらない事も多々ある。
一応、便利屋師団扱いされる程度には各種様々な技能に通じた者が所属している…が、訳ありな者ばかりだ。

(まー、俺自身も訳ありみたいなモンだから、それは今更だし…しかし、人材ねぇ…。)

手元に優秀な人材が多いに越した事は無い…あと、美人なら尚更に良し。
と、個人願望入ったが、さてさて…。やや短くなってきた葉巻を燻らせつつ。

「んー、他の師団から人員こっちに分けて貰う…のは駄目だなぁ。借り作ると”取立て”が怖くて適わんし」

まぁ、自分の部下達をはいそうですか、とあっさり分けてくれる訳もないだろう。
必ず相応の対価を求められるのは必然だ…気が重い。

マリアージュ >  
お届け物のご用事をあまり迷わずに果たせまして。
その後、お城の中を気を向くままうろうろと散策しましてから、
城住まいの猫に教えて貰いましたお昼寝スポットの中庭を見つけまして、
ゆっくりと脚を向けるのです。

かさかさ、かさかさ、と草ずれの音をたてながら、
楽しそうな鼻歌を零しながら、中庭の奥へと、休憩しますお昼寝スポットへと脚を踏み入れようとしまして・・・。

「こちらですかしら・・・?」

お昼寝できそうな東屋などがないかと、草を揺らしながら
ひょっこりと茂みの隙間を通るようにして顔を出すのです。

人がいるのを見かけますと、目をぱちぱちとしまして。
「にゃぁ?」と小さく首を傾げさせます。

ゲイゼリク > 「…おや?これまた可愛い猫さんのご登場だねぇ。」

そろそろ吸うのも厳しい程度に短くなってきた葉巻を口の端に咥えたまま、碧眼をそちらへと向けまして。
確かに、ここは休憩スポット向きではあるが、一方で”お盛ん”だったりもするのだが…。
まぁ、それはそれとして。へらり、とした笑みを浮かべて右手をヒラリと挙げる。

「やぁ、どーもどーも。と、ゆーか城内じゃ見掛けないお顔だけども…んーー。」

どちらさん?と、尋ねる前に相手の容姿や服装を観察する、。この辺りはまぁ癖みたいなものだ。

(アレは…あーと、学院の騎士制服…ふむ、成る程ねぇ)

と、大まかに彼女の立場などをあれこれと推察しつつも、態度はかなり緩いままで。

マリアージュ >  
猫さん、と言われますと。
きょとんとした顔がぱぁっと明るくなります。

「こんにちはですわ、おじ様」

スカートを軽くつまむようにしてのご挨拶をきちんと返しましてから。
警戒する様子もなく、ゆっくりした小走りで近寄ってきます。

「わたくしはマリア―・・・えと、ケイン・コンラートと申しますわ?。
 おじ様はどなたなのですかしら?」

と、足を止めますと。
腰の後ろで両手を重ねまして。
身体を軽く傾げさせて、ゲイゼリク様を澄んだ菫色の瞳を好奇心旺盛に煌かせながら名前をお教えいたします。

ゲイゼリク > 「おじ様……あーうん、そこはせめてお兄さんだと個人的には嬉しいかなぁ」

そういえばもうオジさんと呼ばれてもおかしくない年齢だった…筈だ。
軽く頭を掻いて笑うが、まぁ別におじ様呼びでもそれはそれで構わない。
緩い小走りで近寄ってくる学生騎士さんを観察する。ついでに、右目の片眼鏡の機能で…は、後でいいか。

「んー俺かい?俺はこの王城の第六師団の師団長をやってるゲイゼリク・アルカンシエル。まーしがない便利屋の頭みたいなもんかねぇ」

仕草、声、その他諸々から性別に関しては言うまでもなく分かっている。
しかし、さてさて学院騎士様が王城に、となると何処からからの使いみたいなものだろうか?

「あ、それと面倒くさいからズバーッと言っちゃうけど、君女の子だからマリアちゃんでいいかな?呼び方」

ケイン君、とか呼んでも別にいいのだが…うん、どうせ周囲に人気も何もない。
なら、別に男装などをしているにしても女性そのままで扱ってもいいだろう、という男の適当な判断である。
基本、緩くていい加減な所も多いのだが、だからこそ師団長特有の空気みたいなものは無い。

相手の性格もあるかもしれないが、良くも悪くも壁が無い…話しやすいオジさん、と言ってしまえばそれまでだが。

マリアージュ >  
「――お兄様ですの?」

ちょこちょこと小股で、小走りしているのに大人が歩くよりも遅いほどの速度。
足を止め、言われた言葉に、真剣に考えるのです。
目を大きくしまして、まじまじと真面目なお顔でゲイゼリク様のお顔を見上げてしまいます。
そして、お名前を聞きますと、口元に指先を当てまして。
難しそうに少し眉間に皺。

「――ゲイゼリクおじさ・・・ゲイゼリクお兄、様?」

難しそうな顔をしながら、呼び方を考えていたのですけれど。
マリアちゃん、と言われまして。びっくりして菫色の瞳を大きく見せるのです。

「あの、ど、どうしてご存じですの?。
 わたくし、マリアージュということ、お話しておりませんのに。
 あの、ご存じですの?」

澄んだままの瞳を瞬きでときおり隠しながら、首を軽く傾げさせまして。
でも、どこかほっとしたような雰囲気をまといましてから。
両手を胸の上に置き変えるのです。

「ゲイゼリクおじ・・・お兄様は便利屋さんですのね・・・。
 ここのお昼寝スポットも便利ですからご存知でしたの?」

好奇心旺盛なきらきら輝く澄んだ瞳で、ゲイゼリク様を見上げて無邪気に尋ねるのです。