2017/01/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2」にレンファさんが現れました。
■レンファ > 普段の職務から離れ、主の供として訪れた王城。
生憎ながら雨となってしまった空模様に知らず知らず溜息が零れた。
告げられた資料を受け取りに部屋を出たは良いものの、湿気に気が滅入る。
「―――…、……。」
薄っすらと眉間に皺を寄せながらも淀みの無い歩みで進み。
ご案内:「王都マグメール 王城2」にゲーデゼックさんが現れました。
■ゲーデゼック > 王城にある一室から、まるで影のように扉を開いて廊下へと出る漆黒のローブ姿の男。
「フン……奴め、調子に乗り追って…。」
忌々し気に呪いの言葉を吐きすてるいや、魔術を扱うものであれば、言葉一つであっても呪いにつなげることもできるが、王城においてそのような真似はできない。
それをわかっているがゆえに、余計に忌々しげに顔をしかめれば、ローブの裾を揺らして歩き出す。
常ならば連れている侍女にでも食指を伸ばして気を晴らすのであるが、残念ながら今日は連れてきてはいない。街にでも出て獲物を探すなどと考えながら廊下を歩み、
「ほう。」
一人のメイドの姿を見つけて、目を細めた。
■レンファ > 資料と言っても今すぐに必要なものではなく、屋敷に戻ってから必要な物だ。
主の会議が終わるまでに見つかれば良い。――見つかってくれると良いのだが。
渡り廊下を抜ければ資料室まではそう遠くない。
ふと、進行方向に人影が。
「……。」
明らかに王城の兵士とは異なる装いに、胸元を飾るブローチ。
そうして不躾にならない程度に相手の姿を確認すれば一度立ち止まり、廊下の脇に控えて楚々として相手が擦れ違うのを待とうと。
■ゲーデゼック > このまま歩けば、すれ違うだけのメイド。が、色欲に濡れた目線で見れば、肉付きの良い女だ。
しかし、どこかで見覚えがあると思いながら歩を進めていけば、目についた黒い豹耳で思い出した。
先日も、その前も、昨年度から何かにつけて、自分のはかりごとを邪魔してくれた貴族、そいつの連れていたメイドだ。
丁度いい。
にぃ、と口元をゆがめる。自らのメイドが、知らぬ間に辱めを受けていたと知れば、さて、アイツはどう思うか。
廊下の脇に控え、立ち止まるメイド。その横に、カツリ、と杖で床を叩いて、足を止める。
「そこのメイド……確か、――家のものだったな。奴には、昨年から色々と付き合いがあったのでな…覚えておるぞ。
…顔を上げよ。」
そう声をかけながら、自らのうちの魔力の流れを変える。
魔力が凝るのは、左の瞳。覗き込めば抵抗感を失わせ、言葉や呪いを受け入れやすくなる、催眠の魔眼術である。
■レンファ > 相手から受ける視線の色に気付けば、表情に出しはしなくとも不愉快な気分にはなる。
目線を下げた儘、特徴的な相手の風体から記憶にある人物を上げていき――声を掛けられて思い出す。
刹那、僅かに表情に走った渋色を瞬く間に搔き消せば言われる儘顔を上げて、目上の人間に対する礼を一つ。
「私のような者をお覚え頂き光栄でございます。」
抑揚の薄い声音で定型句のそれを告げた。
伏し目がちにではあるものの、視線が相手の瞳へと向けられて。
意識せず、意図せず、男の魔力の込められたその瞳も見ることと。
■ゲーデゼック > こちらを見た。自らの魔力と魔術の技量であれば、それで十分効果を表せると、男は確信していた。
「お前の主とは、色々と、関わることが多いのでな。よぅく、覚えているとも。確か、レンファ、と呼ばれていたか?」
見せつけるようにいやらし気に口元をゆがめて見せながら、伏し目がちなメイドの金瞳を見据え、自らの右の瞳にも魔力を凝らせ始める。
「それに、丁度良いところでもあった。――家に使えるものに用があったのでな。しばらく"私の用事に付き合ってもらおうか"」
"私の用事に付き合ってもらおうか" この言葉に、催眠の魔術を重ねて従わせようとする。催眠の魔術の効用は相手の魔力抵抗によって効果の大小が変わるが、さてこのメイドはどの程度抵抗できるものか?
右目の魔眼術が完成するまでの間に、それをはかろうと、相手の反応を待つ。
抵抗が強ければ、右目の用意している魔眼術……淫らな衝動を与えるソレの効果を高めるつもりで、淫欲に濡れた眼をメイドへ向けていた。
■レンファ > 「はい。」
従僕としての領分を超えぬ程度の返答を短く告げつ、次いだ台詞には、はつりと瞳が瞬いた。
主に言伝るでもなく、従者に用事。
僅かの逡巡の間に覚えた違和に、危機感を覚え――そうして察した。
魔力も、その抵抗も唯人より幾らか上回る程度。
「申し訳ございません。主より仕事を預かっておりまして――…主への言伝でございましたら承りますが。」
相も変わらず相手の眼差しに浮かぶ色に、危機感と警戒心が跳ね上がる。
じわじわと侵食してくるそれから逃れるべく、言葉を並べ。
■ゲーデゼック > 名前を呼んだことに、否定はなし。名前一つとっても、魔術の効果を高めるとっかかりになる。
相手の様を、そして言葉を重ねて拒むさまを見るに、警戒を抱いたのは手に取るようにわかる、が。
「"レンファ。"」
名を呼ぶことで、催眠の術の効力を高めようとしつつ、右目の魔眼術……淫らな衝動を高める術を用いる。
抵抗しようとするのだから、名を呼ぶことで効果を高めた淫欲の魔術は、男の視線を受けるだけで、淫らな欲求が沸き上がるという、迂遠ながらも拒みにくいもの。
「私は、"私に従え" と 言ったのだがな?」
そうと告げながら、メイドのレンファへと足を踏み出す。右手をレンファの肩へと伸ばし掴もうとしながら、覗き込むように顔を寄せて。
「理解したなら、そうだな、まずは"スカートをまくってみせろ"」
いざともなれば、記憶を奪い取る魔術を用いても構わぬ男は、今は人通りがないとはいえ、廊下という場所で、そのような行為を、やれ、と洗脳の魔術を用いて、命じたのだった。