2015/12/02 のログ
■魔王ハスター > 我々の業界では御褒美ですって言葉があるが、おっさんはその限りではない。
このおっさん、ドSである。女のジト目は好きだが踏まれるより踏みたいのである。
ふんわりと漂う心地の良い匂いはと言えば、心地の良い香りである。
因みにおっさんは意外なことにミントの良い匂いがする。毎日三回五分の歯磨きは欠かさない。張り合ったわけではない。
「…ふむふむ。ルツィアたんだね。おーけい、りょーかい。なるほど。胸は中々ありそうだ。揉めて挟めるくらいがちょうどいいとおじさんは思うわけよ、で、何カップ?
19歳!成程良いねえ!じゃあアレ?もしかして処女だったりしちゃったりしたら最ッ高だねえ!!
ふむふむ―――何かアレだわ。…硬派系なんだね、ルツィアたん。」
真面目で清楚。そんな雰囲気が感じ取れた。仕事人間なんだろう。
ユーモアセンスがある者なら、最後の質問には何かしら答えてくれるはずだ。多分。
王族にしては珍しいのかもしれないが、その優雅な立居振舞や言葉遣いは、おっさんが夢見ていた姫であることに違いはない。
質問への答えにさらに質問を返しながら、彼女の言葉を促し続ける。
おっさんは、気負いもなく、ただ自信満々にニヤけているだけ。その変質者の笑みが崩れることはない。
絡み付くような視線は、細身な彼女の身体を楽しそうにニヤけて眺め、開いた胸元の白色の肌を見て、
そして彼女の好意的とは言えない表情を見て。何度か頷く。
「おおっと、何処へ行くんだい?おじさんも一緒に行きたいなぁ?」
こうして質問すると、彼女は嘘を付けず、答えてしまわねばならんだろうか。
彼女が逃げ足と二歩後ずさるなら、おっさんは首元に回した手と、自身の身体をそのまま彼女の移動と共に、
ススー、とまるでグラフ用紙の上に描いた図形の様な見事な平行移動をして見せ、得意気にニヤけるだろう。
おっさんは、魔法の力で足を使わずに移動できるのだ!正直凄くどうでも良い無駄魔法だ。
■ルツィア > (逆に、もし仮に御褒美だと言われても娘の視線の冷たさは呆れを含んで大いに増した筈。ダメージを与えられるかどうかは別として。――今のところ、そんな世界があるなんてまだ知らないのだ、たぶん。
故に、答えに返されるセクハラい発言も一部、意味のとれないところがあった。何を挟むというのだろう?――それはさておき。
相変わらず繰り返される質問。先ほどよりも際どくなった内容にも素直に答えざるを得ないのだが、流石に少々口籠り、俯いて、ふい、とあらぬほうへ視線を逸らしながらのものとなってしまうのは仕方のないことだと思いたい。白磁の頬も、羞恥にか火照りを帯びていて。)
「―――挟む?何を、……え、と、Eカップ、ですけど…。………ぃ、いえ、別にその、生娘というわけでは……、………硬派、?」
(何を言ってるんだこのヒト、とかいう雰囲気からも、娘にはユーモアセンスなどないことが伝わるかもしれない。なんせ、必要のないスキルだし。
それよりも、何故口が勝手に開くのだろう。何故、答えたくもない質問に答えているのだろう。――目の前の男は、何者だ…?
だんだんと、怖くなってきた。崩れることのない笑みも、身体に絡みつくようなその視線にも、流石に、誰かに見咎められてもおかしくはないだろうに、警備兵が此方へ視線を向けたとしても何事もなかったのように視線を流すことにも。
確かに後ずさったのに、決して男から離れることができないことにも。)
「…――っ、何処って、私の家に帰るのです……!!――あぁもう、一体、なんなんですか貴方は……!!いい加減に離れてはくださいませんこと……!?」
ご案内:「王都マグメール 王城 回廊」からルツィアさんが去りました。
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