2015/10/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2」にアノーさんが現れました。
アノー > 帰還後、下見がてら王城へと入った傭兵は城の内部を見て回ることになった。
立場上、警備兵や衛生兵に近い位を授かった。推薦人はフォンローク家。

「・・・さて」

男は眉間に皺を寄せて溜息を吐いた。
まずは土地勘をつけねばなるまい、と散策しだす。頭に叩き込んだ地図と違いはないか、地図に載って障害物や監視の目はないか、など。
城の長い廊下をてくてくと歩いていた。

アノー > やることは情報収集。及び事件解決。可能ならば詰め所のフォンローク家に手柄を立てさせること。
また王族とのコネクションを得られるならば、得ること。

「面倒ごとか・・・それとも仕官、議員の執務室とかあればいいんだが」

とりあえず、と頭の中で広げた地図の通りに歩き出す。
人通りは少なく夜という事もあって静かだ。誰か話を聞けるような相手がいるといいのだが・・・。

アノー > 今頃は王城内で催し物が行われているらしい、という話は知っていた。

「・・・・」

ならば、人通りが少ないのも頷ける。きっと高官達はそちらに出席しているのだろう。
これは、フォンローク家の思惑とは別の形となるだろうが、この機会に執務室に侵入するチャンスだろう。

「冒険してみるか」

そっと廊下を歩く足音を消し移動を始める。誰かに出会って話を聞くことから隠密での情報収集へと意識をシフトする。
頭の中の地図を広げ、近場の高官執務室を目指す。びゅうびゅうと寒風が吹くのを聞きながら目的の部屋の前までくるとゆっくりと――ドアを開けた。

アノー > そして、そこは誰とも知れない某高官の執務室だった。
そっとドアを音も無く閉め、気配を窺う。人の気配がしないことを確認すると、アノーは静かに部屋の中へと入った。

「さて」

まず、調べ始めたのは執務机、その後に本棚を調べる。
できるだけ物の位置は変えずに行う。
手帳を調べ、本の並びまで確認する。
そうすること数十分。

「なるほど」

王位継承権の争いと魔族の存在、軍備拡張か収縮か。
砦の存在価値に関する論議や個人的見解、どの議員と議員が裏で繋がっているか、などという情報までは入らなかったが昨今の議員たちの間で噂になっていることや議論の内容を把握することぐらいのことは出来た。

「流石に、秘密を手記に残すほどバカではないか」

苦笑いと共に物の位置を元に戻した。

アノー > そして最後に物の位置が間違っていないことを確認すると、入ってきた時と同じようにこっそりと、部屋の外へ退出し警邏のふりをして廊下を歩き出した。
ご案内:「王都マグメール 王城2」からアノーさんが去りました。