2015/10/29 のログ
ケイシー(少年) > 「ふむー、入ってからどうするかー 確かにそりゃー問題だなー」
 本当に問題とおもってはいなさそうな声を発しながら、小さな魔法使いは完全に回り込もうとはせずに
フォーティアの動きに合わせてグルグルと回りこみ動作を続ける。

「いや待てよ待てよ、城に入る前に意地悪な門番に止められるかもしれないぞー
 どうにもハッキリせんなー あやしいやつめー 
ローブの下に何か隠し持っているかもしれんなーよーし、とりしらべだー」
さほど動きは早くないものの、グルグルとフォーティアの周りをまわりながら、ふざけた感じで言う。

 城の門番が、果たしてそんな事を言ってくるものだろうか。
ちらり、ケイシーが横目でフォーティアを見る。その顔は、人をからかっているにしては少々不安気な表情にも見えた。

フォーティア > 「…そ、そうなんです…え、っと…誰に、声を…かければ、良いとか…色々…
あ、あの…あのっ…?」

本人としては必死に振り返って向き合う形にしようと思っているのだろう。
そうしようとすれば、相手はすでに前に居ない。
結果、くるりくるりと回り続ける結果になる、間違いない。
止まれば良いのだが…なかなかそれも出来ないようだ。

「わ、私は…そんな…あ、怪しい…だなんて…」

とはいえ、挙動不審っぽい態度は傍から見て思えるのは仕方ない気はする。
取調べをされようと、持ってきているのは書物だけなので、そもそも問題は無いはずなのだが…
それでも、やはりそうなるというのは不安で仕方ないらしい。
徐々にその足も更にゆっくりとなれば、ほぼ止まったような感じに…
どうやら考え込み過ぎているのかもしれない、その表情は…眼鏡で見え難いが、かなり不安気だ。

ふっと視線が横に向くと少年の顔が見える、その表情もどこか不安気だ。
もしかして、自分が何かしたのだろうか?そう思ったか、その足は止まり…おろおろとしてしまい。

ケイシー(少年) > ふぅ、と息をつき、ケイシーも足を止める。
「なぁ、もしかして城に行った事とか、本を寄贈するにしてもツテとか、なかったりする?」

 うーんと唸ったような声。後ろ頭をかく。

「門番に尋ねる、ってのも手だわな。意地の悪いヤツも居りゃ良いヤツだって居るだろうよ。
なんにせよ城なんて色んな思惑渦巻いてるトコだからさ、警戒する方向性間違えたら、
妙な事に巻き込まれたり良いようにあしらわれたりするぜ。」

フォーティアもケイシーも、その根っこは違えど互いに不安気な表情である。

「別に頼まれ事って訳でもないんだろ?もしそうならとっとと済ますのが良いだろうし、
そうじゃないんなら、帰って温めたミルクでも飲んで、ほっと一息ついてもイインジャネーノ?

…まぁアレだわ、城行くならもうちょっと堂々として行きなよ。
あんまりオドオドしてると、そういうトコにつけ込んでくる人間てのはどこにでも居るもんだぜ。」

 ケイシーは小さく手を振ると、くるりとフォーティアに背中を向けて立ち去ろうとする。

フォーティア > お互いに足が止まる、そして、かけられる言葉。
その言葉は図星なのか、ぴくりと小さく肩が揺れた。

「………そ、その…実は…はい…あ、ありません…」

両手の指を合わせるようにしながら、困ったように呟き、俯いたまま僅かに顔を上げる。
眼鏡で見えないが、少年を上目使いで見上げている感じだろう。

「そ…そう、ですか…な、なるほど…その…詳しいんですね…?」

考え込む仕草のまま、どうしたものかと少年を、再び王城を見遣る。
考えているだけでは問題解決にはならないが、考えずにはいられない。

「は、はい…そ、そうですね………そう、したいと思います…
…す、すいません…あの…それと…ありがとう、ございます…」

今日はさすがに止めておこう、そう決めた。
行かなくて良いと決めてしまえば、どこかほっとしたような感じだ。

そして、手を振って立ち去ろうとする少年。
その後ろから、心配させてしまった事に対する謝罪とお礼、頭を下げる少女であった。

ご案内:「王都マグメール 王城2」からケイシー(少年)さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城2」からフォーティアさんが去りました。