2023/05/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にエファさんが現れました。
エファ > 夜の王城の一角、主に来客用の客間が集まる場所。
今は公主の降嫁に伴って、侍従で埋められている部屋が多い。だからだろう。廊下の明りはすべて灯っていて、歩くのに不足はない。

夜ごと開かれる宴会のせいでめいめいが部屋に戻るのは夜深くだが、それでも深夜になれば人気は途絶える。
時折行くのは衛兵のみ――――の、中に、今宵はちょっと異色な人影が混じる。

(すっかり、遅くなって……)

両手に大事そうに紙の束を抱えて、急ぎ足で出口へと向かうローブ姿。
出会った衛兵はその姿を見てあるいは会釈を返し、或いは一瞥するだけで通り過ぎる。どうやら見慣れた者らしい。

シェンヤンのほうでの研究はどうなっているのか。
気になって気になっていたのに、どうしても人脈をつなぐことができないでいたところ、漸く人づてに手がかりをつかんだ。
―――――なのに、相手は自分を見て何やらがっかりしたような様子を見せただけで、ろくろく学術の話をしてくれなかった。

(…機密事項だからか、……単に知らなかったのか……)

釈然としない思いを抱えつつ、王城を出るべく足をはこぶ。
呼びつけられたのが夜で、それからのらりくらり交わされる会話のためにすっかり遅くなってしまった。

(今夜は、王城にある研究室に泊まったほうがいいかもしれない)

エファ > あれもこれも、聞きたかったのに
初めての人と会った期待と不安がとても消化不良で、ついつい視線が足元に落ちる。
だもので、途中曲がり角で何度か調度品にぶつかりそうになって人影と間違えて謝ろうとしたり
また実際ぶつかって派手な音を廊下に立てたり。

とりあえず、来客が部屋から出てきて怒ったりなどがなくてよかった。

それは行幸だった、と思うことにして
小柄な学者の心はもう明日の天体観測とそれにまつわるアレコレに移っていく。

おかげでまた廊下で騒音をしばしば立てることになったとか…

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からエファさんが去りました。