2023/03/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」に黒仮面さんが現れました。
黒仮面 > 王城内の闇に紛れ人影が抜けて行く。
廊下を歩く巡回の兵も、それがまるで風景の一部のように気付かない。

それが目指す先は王族が住まう一室。
それの目的は対象の暗殺。
いつもの事だ、依頼された相手を消す、ただそれだけ。

音も無く、気配も無く、真っ直ぐにそこへと向かう。
興味を持った対象に気付き寄り道をしない限りは、その目的はすぐに達せられるだろう。

黒仮面 > それは目的の場所、その寸前まで順調に進んでいた。
ドアの前に立ち、その中に居るのが対象なのかを確かめる。
灯りがあると少々不確かになるのが欠点だが、どうやら間違いはないようだ。
だが、それはすぐに中へと入る事をしなかった。
顔を向ける先が、グルリと反転して反対のドアに向けられたのだ。

「……あぁ、コッチの方が俺の興味が向いちまったか」

勘付いたのは対象とは別のもの。
暗殺よりも、それが興味を抱くものといえば…

「どうせこんなモン、秒殺だろ。
だったら、ソレよりもまずは楽しい方が良いに決まってんだろうがよぉ、なぁオイ?」

笑いを堪えるように双肩を震わせ、一歩足を踏み出す。
そして、それはその姿を消した。

次の日、対象であった王族の男は原因不明の急死。
そして向かいの部屋に居た、その王族の娘が何者かに襲われた、との報告が入ったそうな。

ご案内:「王都マグメール 王城」から黒仮面さんが去りました。