2021/04/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にウォルスターさんが現れました。
ウォルスター > 王城内のパーティー会場へと繋がる一本道の廊下。
本日は昼間から、ふしだらな催し物が行われているが―――老執事の担当はあくまでも受付であった。

「失礼、招待状を拝見させていただきます。」

遅れてくる来客への対応をして招かれざる客を選別していた。
滅多に居ないが、それ相応の立場の人間があつまれば良からぬ事を考える人間も多い。

「―――確認が取れました。では、お着換えはあちらのお部屋にて…ご案内して差し上げなさい。」

今回は鍛えた精鋭とも言える老執事の息のかかった人間が来客に粗相無く対応し。
配られた招待状はこれでほぼ九割近くは処理出来たとほっと一安心する。
後は遅れてくるか、そもそも来ないか―――何にせよ気難しい来客はコレで終わりである。
胸元に手を添えて、恭しくお客様を淫欲に塗れたパーティー会場へとご案内し。
老執事は誰も周囲に居ない事を確認してから。ふぅ…とこれで終わりだと廊下で一息ついた。

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からウォルスターさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にリーアンさんが現れました。
リーアン > 「―――――解りました、ちゃんと言付け致しますから。公主様はどうか、おやすみなさいませ」

今宵何度目かの台詞に、微かな苛立ちを含まぬようにするのも骨が折れる。
未だぐずりそうな異母妹をベッドに押し込み、おやすみなさい、と繰り返せば、
漸く彼女も眠る気になったようで。

「其れでは、わたしは少し、出て参ります。
 後のことは、どうか、宜しくお願い致しますね」

同じ帝国民の気安さか、幾度か、互いの公主に関わる雑事を分担したことのある、
母親ほども年の離れた侍女に、次の間での控えを頼み。
幼い筆致による異母兄への親書を一通、携えて廊下へ出た。

異母妹の願いを叶えてやるのは良い、が然し、少しばかり時間が遅い。
今夜じゅうに繋ぎを、つけられないことも無かったが―――――

「………少し、疲れた、かな」

今夜はもう、部屋に戻ってしまおうか。
其れともやはり、外に出るか―――――思案しつつの足取りは鈍い。
視線はぼんやりと、廊下に面した窓の外を眺めており。

リーアン > 考えるよりも先に、身体が結論を出していたらしいと気づくのは、数分の後。

己の脚がいつの間にか、自らに与えられた居室の前へ、辿り着いていたのだ。

溜め息を吐いて軽く首を振り、書簡を懐へおさめて、扉を開く。
今日はもう、眠ってしまおう。其れしか、考えられなくなっていた。

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からリーアンさんが去りました。