2020/11/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にカサンドラさんが現れました。
■カサンドラ > ――――事の起こりは、日暮れ間近の自宅屋敷にて。
王族に嫁いだ身重の姉から、直ぐ来てほしいという書簡が届いた。
母では無く、末妹である己を名指しで、という点を不審には思ったが、
何しろ相手は出産間近の妊婦であるから―――碌に確かめもせず、城を訪れた。
ところが、姉は呼んでいないと言う。
怪訝そうな顔が嘘を吐いているとは思えなかったし、姉が嘘を吐く理由も無い。
困惑と僅かな警戒と―――――それらを辛うじて微笑に押し隠し、
折角だからとお茶を頂いて姉妹の会話を交わし、姉の部屋を辞した頃には、
既に王都は宵闇に包まれていた。
幾度か訪れたことがある、迷う筈も無く出口を目指した足が、
何故だか不意に縺れて―――――
ここは一体、どの辺りだろう。
朦朧とし始めた頭の片隅で、そんなことを考えながら、
薄暗い廊下の片隅、膝をついて蹲る。
こんな場所で、まさか、とは思うのだけれど。
このままでは、うっかり眠ってしまいそうだった。
■カサンドラ > 意識を手放す少し前、誰かが近づく靴音を聞いた。
重くて堪らなくなった瞼を降ろし、四肢を弛緩させた黒衣の娘の運命は、
その靴音の主に委ねられた、という―――――。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からカサンドラさんが去りました。