2020/10/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にエンジュさんが現れました。
エンジュ > 「ぅン―――…まァ、何度聞かれても答えは変わんないンだけど、ねェ」

(溜め息と共に一旦上体を逸らし、豪華なシャンデリアの煌めく天井を仰ぎ見て、
 瞬きひとつ、ふたつほどの間を空けた。
 本当ならまるで空ける必要の無い間だが、こういう相手には、
 よぅく、よぅく噛み締めて貰わなければならないと感じたからだ。
 心持ち眦を吊り上げた、幾分か険を孕んだ眼差しで、
 磨き抜かれた大理石のテーブル越し、向かい合って座る男を見据え)

「……あたしの作るモンが欲しいなら、権力を笠に着て負けさせよう、なんて考えなさんな。
 アンタがどれだけ偉いのか知らないし、興味も無いけどね、
 ―――…ソッチに控えてる兄ちゃんだって、随分良い服着てるじゃないか。
 金に困ってる訳でも無いだろ、……女だと思って、甘く見るんじゃないよォ」

(いつも通り間延びした口調ではあるが、声のトーンは腹の底から出ている低さ。
 組み上げた脚、こつんとテーブルを突つく指先。
 微笑む口許すら剣呑に、相手への敵意は態々口に出すまでも無く。
 豪奢な調度に彩られた部屋の中、相対する王族の男の顔は赤く、
 後ろに控えている従者の顔色は、心なしか蒼褪めているようだった。)