2019/09/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城内研究施設」にミリーディアさんが現れました。
ミリーディア > 王都マグメール、其の王城内に設置された研究施設。
入り口である巨大な門が聳える側に在る、室長室に少女は居た。

週末である為に本日は夜が訪れた時点で研究員は帰宅させている。
明日は出入りが無く居る必要性は無いのだが、此の室長室も又、少女にとっては自宅の様な安心感を感じる場所で。
と云うのも理由の一つでは在るが、明日行われる第二師団の入隊志願者や研究員志願者の集まりの為でも。
集合場所が此の研究施設外部に在る広場、此処からの方が移動が楽なのだ。

そんな少女は今、何時もの様に柔らかな椅子に身を預け寛いでいる。
窓越しに見える明かり、外からでも此処には誰かが居ると思える状況だろうか。
尤も、居るのは大体此の室長室の主では在るが。

ミリーディア > 寛いでいた身を起こし椅子から立ち上がる。
緩やかな足取りで灯の洩れる窓辺の傍へと佇み。

「……矛盾や偽りだらけの王族。
今の人の国を彼が見たら如何思うのだろうね。
一握りでも真っ当な者達が残っているとでも楽観するか?
其れとも…」

窓辺から外を眺め乍の呟きを一旦止める。
気配も存在感も感じられない。
然し、其処に確かに居る存在を感じ取って。

「云いたい事は解るが静観の侭さ。
ミリーディアとしての儂はあくまでも人の国の一員で在り、其れ以上でも其れ以下でも無い。
だが、君達は別だ。
……継続だ、皆に伝えておいてくれ」
『御意に』

少女の言葉を返す様に何処からともなく聞こえるのは男性の声。
声と共に其の存在は直ぐに消え去る。
少女は小さな溜息を漏らせば再び椅子へと戻り座り直す。

静寂。
其の中で少女は其の侭眼を閉じ、眠りへとつくのであった。

ご案内:「王都マグメール 王城内研究施設」からミリーディアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にヴィルアさんが現れました。
ヴィルア > 王城内で、ことあるごとに開かれるさまざまなパーティ。
今日もまた、貴族と一部王族…あるいは、その護衛やはたまた変装した魔族まで紛れ込んでいるという噂だが。
情報交換としてはこれ以上の場はなく…表裏問わず、自身の仕事について語り合うものも多い。
どちらかといえば、裏の話題が今日は多いようだ。

「ああ、そうですね。最近は従順なものよりも、少し反抗心が見えるほうが好まれることも…」

その輪の中にいる、爽やかな要望の青年。
思わず見惚れてしまいそうな気品を持ち、すらりと伸びた体は男らしさという面は薄いかもしれないが。
物語に出てくるような王子様を思い起こさせる。
けれど、その口から出てくるのは、奴隷売買の進捗や流行り。
彼もまた、この王都で…様々な商売に手を広げ、人身売買にも躊躇いなく手を出す悪徳貴族の一人。

商談というよりは、同業同士の近況報告が終わったのか上質なワインが入ったグラスを手に、少し歓談の輪から外れる。

(さて…、顔みせはこれくらいでいいか。…少し、疲れたな…)

ふぅ、と…ワインを一口飲み、息を吐く。
海千山千の貴族に自分の弱みを知られず、相手の商売の手法などを取り込むには相当な気苦労がいる。
酒精に安らぎを求めつつ、パーティの様子を見ている。
この会場は、豪奢な個室にもつながっており。
気に入った相手がいれば…身分を気にせず、一夜を共にすることもあるのだが。
あまり期待せずに、ホールの壁に凭れつつ…歓談の様子を眺めている。