2019/06/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城傍自然公園」にベルナデットさんが現れました。
ベルナデット > 昼下がりの散歩道。
木漏れ日が落ちるベンチに純白のドレスを身に纏った白髪の少女が瞳を閉じ、ゆったりと座っている。
外交官兼人質という立場上、なかなか王城から外へと出して貰えない身ながら、王国人に従順に従う姿勢を見せ続けた結果、少しの自由が許されるようになった。
もっとも、仕事を命じられればいつ何時でも赴かねばならない関係上、それほど多くの時間は取れないのだが。
それも最近は異国の公主が派遣されたことにより緩和された。
王侯貴族の男達はいたいけな少女の処女を散らし、自分の色に染め上げることに熱心だったから。

「……。」

と、言っても玩具のように扱われる立場が変わったわけでもなく……済ました表情で座る少女の中には人としての尊厳を嘲笑う道具が仕込まれていた。

ベルナデット > まだ初夏とは言え、北国生まれの少女にこの国の暑さは厳しい。
比較的涼しい木々の陰とは言え、白い肌にしっとりと汗が滲む。
帽子を被ってくるべきだったか……そう後悔しながら空色の瞳で木漏れ日を見上げ、その眩しさに片手を翳す。
それでもゆったりとした時間は心地よく、散歩道の脇に備え付けられたベンチからお尻を上げる気にはならない。

祖国の日差しはどのようなものだったか……おぼろげにしか思い出せないことに一抹の寂しさを覚えつつ、懐かしさに瞳を細める。

ベルナデット > しばしの休憩の後、少女はゆったりと立ち上がり、木漏れ日が落ちる散歩道を歩き始める。
誰もいない世界に唯一人……そんな感覚を得るほどに静かな小道を……一歩ずつ慎重に……声を漏らさないよう、口元と下腹部を抑え歩いていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 王城傍自然公園」からベルナデットさんが去りました。